2024/09/05 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にテンドンさんが現れました。
■テンドン > 貧民地区の、深夜でもやっているコーヒーショップに居る。
余りお世辞にも立派とは言えないあばら家の様な外観と内装。
廃品を拾い上げて何とか修理したような家具の数々。
生者というより、幽霊達の常連が多そうな店の中は墓場の様に静か。
そしてそこにひっそりと目立たぬ影のように隅っこの席に陣取っている。
「………」
でこぼことした机の上にばらっと広げられている本。
陽射しの明かりが欠落しているため、それを補う為に持ち込んだランタンの明かり。
筆記用具でがりがりとメモに書き入れをしている。
資格を取る為の勉強中なのだ。
■テンドン > 「ふあ」
大あくび。頬杖を突く。あくびをかみ殺す。
肘の重みが掛っただけでテーブルの脚がぎしぎしと撓む。
放り出された乳の重みも加算されていると言うならばそれはまた否定出来ない。
大義そうに伸ばした手で教本のページを捲る。
眠たい目つきに瞼がカマボコになっている視線が紙面の文字をなぞる。
冷え切ったコーヒーカップから匂いたつ焙煎された豆の香だけが辛うじて自分の意識を維持してくれている。
■テンドン > 「ねむ」
呟く声が籠った闇の中に溶ける。
他に客はいるのか?居ないような気もする。
でも、暗がりの向こうに誰か居るんじゃないかと夢想するのは自由だ。
暗黒の中に走馬灯のようにイメージの風景動画がぱらぱらと踊る。
そして浅い入眠中にたゆたう夢のように儚くも霞んで消えた。
不定期間隔で本をめくる音、手元の紙片に(頭の中では頭の中に)文字を書き入れる音。
筆圧は弱弱しくめぐる文字はミミズみたいだ。それでもルーチンとしての勉学はやっておきたい。
■テンドン > 思い出したようにコーヒーを啜る。
そういえば此処コーヒーショップだった。
場所を陣取って作業に集中していると飲み物が疎かになりがち。
「にが」
極端に口数は少なくなるし、語彙も貧困になるけれども仕方ないのだ、基本的には眠いから。
砂糖とミルクなんていう贅沢品はこの店には存在しない。
小人たちが靴屋の手伝いをするというおとぎ話を良く聞くけれども、それと同じように代わりに勉強をしてくれないだろうか。
でも代理人が勉学を執り行ったとしても結局身に付くのはその誰かであってボクではないか、ははは、虚無。
脳思考の処理がだらだらと脱線する。
■テンドン > ぽん、と、本を閉ざす。
ざかざか教書をかき集めておんぼろ鞄に放り込んだ。
「…流石に眠すぎる、今日は寝ようね」
ひとりごちながら席を立つ。
ぐいっと出かけにカップの中身を飲み干した。
代金は先払い済だ。
生きているかも判然としないマスターを置いて、店を小走りに去っていく。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からテンドンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にグスタフさんが現れました。
■グスタフ > 貧民地区の片隅でフードを目深にかぶり、ベンチに座っている。
時折客が来ては、金銭とともに白い粉を渡したりなどしていた。
路地裏のベンチでは、人通りも多くはない。
素性をあまり知られたくないため、フードの下から夜の街を眺めていた。
ここは貧民地区だ。あまり純度の高くない安物でも欲しがるのはいる。
代わりに一銭もないのに近づいてくるものもいる。
それでも相手が女なら……条件次第で売ることもあるのだが。
■グスタフ > 数人との取引で懐も温まったころ、少し場所を移動した。
さて、このまま帰るのももったいない。
とはいえ、こんな路地裏ですることもなく。
裏道から歓楽街に抜けようと足を向ける。
腹ごしらえするのも良いか。
少し腹を抑えてみると、少し何か入れたい気もする。
あと酒も。