2024/08/28 のログ
■クレイ >
「だろうな、というかオススメはしない職業だ」
素直な意見に笑って答える。この男だってそれが良いとは思っていない。
その後の答えを聞けば少し息を吐き出す。
「いや、それだけじゃ売れっ子は難しいだろうな。それこそ売れっ子の踊り子はガキの時から踊ってるし、今頃とっくにデビューしてる」
今から努力を始めても既に下の世代が台頭するわけで。
だから中々厳しいだろうと。
「……あ、向いてるの思いついた。衛生兵」
これだと急に足を止めた。思わずという奴だ。
「さっき友達か何かとまちがえちゃいねぇかって言ったろ俺。初対面の奴とそれくらいフレンドリーに話せるのは戦場じゃ癒しだ。で、少し勉強して医学を身に付ければ後は戦場に行けば解決。皆にちやほやされるし大事にまもられる。それにお礼も言われるし……文字通り最期の希望とか、思い出になってやれる」
医者は天使。全員から守られ大事にされる。女性なら文字通り可愛がられる。
手を出される? そんなわけがない。強姦などしようものなら襲った相手は次の日までに私刑で殺される。その他もろもろと衛生兵の価値は天地ほど異なる
■イズミ > 「あ~~やっぱりダメか…」
肩を落として意気消沈。まあ最初から踊りの才能そのものもないし、長時間踊れる身体もない
しょんぼりしてたら彼が「思いついた」って言って足を止めた
その背中におでこからつっこむ
「え!?なになに!?衛生兵?!」
彼の話をウンウンと聞く
あ、なんか近い!それ近いかも!!!
いい!すごくいい!キミ最高!!!!
そんなテンションで彼の言葉に頷く
実際に衛生兵がゴールかどうかは別として、はじめて自分の夢が現実に触れられるものになった、そんな実感があった
探せばあるんです!どんな夢でも!それに続く道が!
「あ。いいかも。衛生兵。えへへ。ありかも。衛生兵」
思わずニッコニコになりながら再びイケメンな彼とお友達感覚になる
ありだな~~みたいな妄想してたら、やがてあの娼館の前にもどってきた
サササと男の後ろに身を隠した
■クレイ > おでこから突っ込まれても全く体はぶれない。それだけ鍛えているのだろう。
「でも、楽な仕事じゃない。人の死にも直接触れる訳だし、裏を返せば敵からは格好の的だ。だから護衛とかは慎重に、下手な護衛雇うなよ。俺とかオススメだ」
初回はサービスしといてやるなんて付け加える。
そして到着した娼館。さっき居たゴリラがギロリと睨みつけてくるだろうが。
「まてまて、俺が捕まえて来た」
と声をかける。つまり知り合い。
2,3言葉を交わして。ゴリラは奥へ。そして戻ってくる。
そして会話を聞いて。
「まぁそうだろうな……流石にここの金払えるだけの金は持ってねぇよなお前」
つまりは楽しみをぶっ壊したんだから金払えとそういう請求をされてる状態である。
実際は存分に楽しんだだろうに。
■イズミ > 現実に、目の前で人が苦しんで死んでいって
それを助けようとして助けられなくて
そんな経験をしたら心が壊れてしまうだろう
なんだか色々先取りしてしまって哀しい気持ちになった
そんな感じで落ち込んでる間に、黒狼さん(仮名)はゴリラと話をつけてくれたらしい
「ありがと~~~!!!エッ…?」
無邪気に釈放を喜んだのもつかの間
彼から…これはなんか請求されてる?
そういえば「お前のせいでお店に入り損ねた」みたいな恨み言を言ってたような…
あはは、と笑ってごまかす。また冷や汗出てきた
「ほーら。さっき私が何にも持ってないの確認したじゃない」
どうしよう。もう一度ウインクいっとくか
えーとえーとと考えて…
「あの。私がもしちゃんと手当術覚えて、衛生兵になったら、特別優しく看病します!…っていうのは?」
手をぽん!と合わせて、独り芝居で「わあ!いい考え!」ってやってyesを引き出す空気を作る
■クレイ >
「俺ならそれでいいぞって言ってやるが。残念ながら俺の雇い主なんだよなキレてんの」
つまり王族側が見られたから心配で楽しめなかったじゃないか!! とかキレてる構図である。
服脱いでたぞとかゴリラは話していたが王族がそういえばそうなのだ。
さらに言えば本音がすけて見える。無理難題を吹っ掛けて目の前の少女を食うつもりだろう。なんとなく、自分が捕まえた相手でその思惑通りに事が進むのは男としても面白くないわけで。
「まぁでも、未来への投資としちゃ悪くない。看病しますじゃなくて護衛で俺を雇え、お前の金でな。さっきも話した通り俺は最低でも4桁は貰うからな。他の意味で不特定多数からの特別になったら……酒場回りで金稼いで俺に返せ」
つまりここの料金分はどうするかというと。
懐から袋を出して。ザラザラゴリラに金貨を握らせる。
それを確認してゴリラも引き下がるだろう。
「これで貸し1だ。ホントならこのまま連れ込んで1発相手しろとかいいてぇが……それじゃ上の猿と思考が一緒だからな。今回は許してやる。まぁどうせこの後あの猿が俺に1部屋くれるだろうし」
仕事終わりは大体その流れになる雇い主だ。今日はタダ働きになるが……まぁ高級娼婦とヤレるから良しとしようというそんな思考だった。
■イズミ > あれよあれよと言う間に、交渉は進む
ははあなるほど!なんか弁償しろ!みたいな流れだったのを
黒狼さんが肩代わり…え?
ザラザラと出された金貨。結構な額に驚く
ええと、お家にそれくらいのお金はまああるけど、簡単に貸したり払えるような金額じゃない
「あの……」
申し訳なさがすごい。一応彼は「返せ」っていってるから
これは貸しとして、ちゃんと清算しないといけない
こっちとしてもそっちのほうが気が楽!
「わ、わかった!明日からその、酒場回り??でもなんでもちょっとでも何とかできないかがんばってみます!」
びしっ!と答えた後で、少しだけ目の前のイケメンさんが「この後俺も高級娼館でエッチしてくるんだ~」みたいな事いってるの聞いて、なぜかすこしムッ…っていうか嫌な変な気持ちになった
なんだろうこの気持ちは。この人はさっき出会ったばかりの人なんだけど!
「今日はありがとうございました!ええと、私はイズミっていいます。貴方は?」
別れ際に彼の名前を尋ねた
■クレイ >
「今やっても大した稼ぎにならねぇだろうが、少しでも稼げたんならそれこそ勉強代に回せ」
明日からというのにはそう返す。夢があんならそっちに回せと。
最終的にその方が自分への利益になる。雇うのは1回にならないだろうし、もし別の形で有名になればその知り合いですというだけでプラスだ。
名前を聞かれれば少しだけそっちに目線を向けて。
「クレイ。用事があったら適当な場所で銀鷲に用事があるって言えば取り次いでもらえる。変な理由で呼び出したら今度からは相談料取るからな」
なんて冗談を言えばこっちも店の中へ。つまりはまだ護衛の仕事がある。
「じゃあな、今度からは捕まるなよ。危険な橋は渡らない事」
なんて言えば本格的に仕事に戻る。とはいえ上の王族が下りてくるまでここに座って娼婦と駄弁ってるだけなのだが。
■イズミ > お店の中にエッチしに入っていくであろう彼の背中になんどもお辞儀をして
彼の姿が消えた後で、娼館を離れた
「クレイさんか。今度は相談料かからないちゃんとした理由で呼び出しちゃおう。それにしても黒狼じゃなくて銀鷲なんだ…?」
それもピッタリといえばピッタリかな?
そんな事を思いながらお家へと帰っていきました…
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からイズミさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からクレイさんが去りました。