2024/08/27 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からアキアスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にイズミさんが現れました。
イズミ > 貧民地区へとやってくる平凡を極めた町娘
最初は恐る恐る覗きに来ていたこの地区も、ガチヤバイ所を避ければ結構なんとでもなるという知恵を付けて、こんな時間にやってくる


「たしか、娯楽街はあっち…だっけ」


本日の社会見学は、こちらにあるという娯楽施設。なんでも身分問わずでいろんな人が出入りしているらしい
それはつまり、一発でトンでもない人生経験をゲット出来て、見識を一気に広げることが出来る…というのと同じ意味にはならないでしょうか

イズミ > 娯楽施設と言えば、真っ先に思いつくのが娼館
そこにはもちろん、売りでも買いでも用は無い
見るとすればどんな人間が出入りしてるか
買ってる人はどんな感じの人達で
売ってる人はどんな感じの人達で
幾らくらいでどんなやり取りをしてるか…とか

暗くて臭くて汚くてじめじめとした区画を抜けるとその空気が一変し
俄にお金と欲が作り上げたような景色となる


「なるほど、貴族様もいらっしゃいってカンジ」


ちょっと感心して視線をめぐらせる。なんか全体的に「赤」が多くて目が痛い

イズミ > 「さて……」


最初は王族とか居たら笑っちゃうな~みたいな、ちょっとワクワクしたテンションだったんだけど
時々如何にもな下民(言い方)が通行人A,Bとして通り過ぎていくけど
お店に入ってはいかない
その合間になんか帽子を深々とかぶってめっちゃ襟を立てて首をすぼめた身なりの良い感じの男性がスッとやってきてサッと入っていく
下手するとなんか仮面みたいなの付けてスッとやってきてサッと入っていく
おかげで買い手の人相とかまったく読み取れない
おまけに支配人みたいなのは外に出てくることもあるけど、売り手の方は建物の外には一切姿を見せない


「得るものなさすぎ……」

イズミ > 「あ…!」


思ってたよりも全然見識広がらないし
飽きてきちゃったからそろそろ帰ろうか、なんて思ってあくびをした矢先
道の奥からゴツい馬車がやってくるのが見える
何か凄い貴族か、暗黒街の顔役か!といった様相
お店の──あとで知ったらここは高級娼館だったらしいのだけど──その反対側の角っこに身を隠しながら、どんな人物が降りてくるのかドキドキ見守る

馬車をとめた御者すら、なんかシルバーの不気味な仮面をつけている
そんなシルバー仮面が馬車を降りて、その客室の扉を開ける
カツン!とブーツの底を鳴らして降りてきたのは鉄仮面を付け、格調高い貴族風衣装に身を包んだ体格のいい、そこそこ若さのある身のこなしをしている人物

娼館からはその支配人と思われる男が何人もの部下を従えて出てきて、彼を迎え中に案内していく


「……王族でしょあれ!ぜったい王族!」


などと一人興奮気味に盛り上がった

イズミ > 実際にその鉄仮面が王族だったかどうかは分からないけど
一人でキャッキャとはしゃいだ結果
御者のシルバー仮面にギロリと睨まれ


「あ。あはは…」


にこやかに手を振ってみたのだけど
シルバー仮面から店の支配人へ「怪しい女がいるから追い払え」的な指示が出たのか
娼館から服を着たゴリラみたいなのがツカツカとこちらにやってきた


「はーい!かえります!サヨナラ!」


ぱーっと駆け出して、2~3区画を全力疾走して後ろを振り返り
ゴリラの追跡がないのに安堵しつつ、へたへたとしゃがみこんだ
乱れた呼吸が落ち着き汗も引いて、改めて顔をあげると…そこは「当初想像していたみたいな、貧民地区の風俗通り」だった


「あれ?ええと…つまり…」


しゃがみこんで地面に地図を描く


「お家がここで、貧民街への入り口にした路地がここで、ここをこー歩いてさっきの娼館があって、その後ここを走ってきたから…いまは…この辺かな?」

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にクレイさんが現れました。
クレイ >  
「迷ってる所悪いが……そのまま黙って立て、振り返らずに両手を壁に。逆らうな、逆らった瞬間、首が胴体とさよならするぜ」

 そう示すように後ろから声がかけられる。
 相手が不用意に魔法や攻撃を返してきてもいいように少し距離はある。だが確実に一太刀の間合い。
 そして鉄が鞘を滑る音が聞こえるだろう。明らかに抜刀したと聞くだけでわかる。

「どこかの間者か、単なる馬鹿かしらねぇけど……あの場でジロジロ人を見せるのはあんまり褒められる事じゃねぇぞ。俺みたいなのを呼び込むからな?」

 ほらさっさとやれとばかりに後ろから追い立てるように早くしろと地面を蹴る音が聞こえるだろう。

イズミ > 現在地を確認した結果
お家に帰るにはあの娼館の前をもう一度通るか
それとも未知の区画に迷い込む危険を込みで、自分の勘を頼りに別ルートを開拓するか
その2択であるとの結論が出た


「ひえ!?」


あ、第三の道があった。後ろから冷たい声がかかったのだ
反射的に振り帰ろうとしてしまい、それとほぼ同時に「振り返らずに~」って指示を理解して、1/3くらい首を回したところで一度止まって(セーフ!?セーフだよね!?)
苛立ちまぎれに地面をける音がして「はい!」と返事をした後
素直にぺたりと…あんまり触りたくないなんかじめじめしてる壁に両手を付けた


「えーと。あの、コンバンハ。どちら様でいらっしゃいますでしょうか…?」

クレイ >  
 一瞬振り返ろうとしたならその瞬間こちらは動き出していた。
 そして止るタイミングが早かったお陰というのも変だが、既に半歩踏み込んだ所で相手が従ったのでそれ以上は動かない。

「護衛の傭兵さんだよ。あのあたりはそれなりに高名な人もいるからな」

 そうして壁に手を付かせると衆目の前だというのにボディチェックを始める。
 服の上から全身を撫でるように触っていく。武器の類、魔法の道具の類が無いかを調べる為に。

「そんな場所でジロジロ見てる奴がいるとなれば……捕まえろって指示も出てくる。そうしたら護衛の仕事だ。ホントは俺もどこかの店をおごって貰える話だったんだがな。まったく」

 文句を言いながらもチェックを続ける。
 その手つきは明らかに慣れた者。

イズミ > あああああ
ゴリラが来ないから安心してたら違う人が追って来てたなんて!

突然のボディチェックが始まり、びく!と全身でお返事してぴょーんと背筋を伸ばす。そして慌ててまた壁に両手をついた
ちなみに持ち物なんてなーーーーんにももってない!
小銭一枚もってない!


「えーと。貴方の論法?論調?でいくと、私は間者とかじゃないからただの馬鹿って事になっちゃうんだけど……」


冷や汗をかいて、緊張で唾をのむ


「その。えーと。ただの馬鹿なら別に捕まえなくても…」


いいよね?と言いつつ、笑顔でダメ押ししようとして振り返ってしまった


「あ!」


慌てて壁の方を向く


「み、みてませーん!なんいも!だってそんな余裕ないし!!!!!」

クレイ >  
「間者が自分は間者です! なんて宣言すると思うか?」

 つまりは自分が間者でないと納得しないとダメである。
 ある程度のボディチェックは終わった。武器の類は無い。

「にしても、金すらねぇとか……たしかにここまで間抜けだと逆にしんぱ……ああん?」

 一瞬振り返るなら真面目その物で体を弄る男がそこにいるだろう。少なくとも戦士のここまで真面目な顔はただの街娘には見た事すらないだろう。

「……別に良いぞこっち向いて。で、とりあえず服ぬげ、下着までは脱がなくていい」

 その宣言をすれば周りがザワっとするのが聞こえるだろう。そりゃそうだ、普通に道の真ん中で服を脱げと言われれば……その上娼婦を買いに来た男が往来するような場所でそう言えばそうもなろう。
 だが男はそんな周りを気にもせず肩を掴んで強引に自分の方を向かせる。
 さっきは間近で見ていた男の顔が少し離れた所にいた。

イズミ > 「宣言しないと…思う…」


でもそんなこと言ったら、本当に間者じゃない人は何言っても無駄ってことじゃん!
とか心の中でブーイング
許可が出て、というか肩をつかんで回転させられて男性と向き合う

そこにいたのは「黒」っていうイメージの、なんか狼のようなというか
普通に怖い感じのシャープな…多分イケメンの部類の…強そうな人だった
腰下げた剣にびびるけど、筋肉馬鹿って感じじゃない落ち着いた雰囲気があって、少しだけ安堵する
安堵したついでに、抵抗してみた


「…恥ずかしいから。いや」


異性に脱げと言われた事実が恥ずかしかったので
茶化したわけじゃないけど、真顔で言うの怖かったからウィンクしてみた

「……」


時間をおいてもう一度ウィンク

クレイ >  
「……ほっほう?」

 相手の対応を見て腕組み。威圧感があふれ出る。
 しかしウィンクを送られる。

「…………」

 無言。もはや睨むとでもいうべき目でそれを見ている。
 だがもう一度ウィンクを受ければ。目を閉じる。

「わぁったよ。お前は白だ白。間者がこんな雑な誤魔化し方するか」

 一回目拒んだときには一瞬間者を疑った。服の中に魔法の刻印等がある可能性を見ていたから。
 だがウィンクを見て半分その可能性が消えた。だが威圧感は消さなかった……が、その後にまさかの天丼。流石に間者はあり得ないと見抜いた。

「とはいえ、上には引っ張ってこいって言われてるからとりあえず付いてこい」

 それはそれ、これはこれだ。説教したいのか琴線にふれたか。どちらかはわからないがとりあえず連れて来いとは言われた。
 そして歩きながら問いかける。

「で、なんであの場所でジロジロ見てたんだ。玉の輿狙いか?」

イズミ > なんか呆れられた気がする


「…」


いやちがう、きっと私の可愛さに心が和んだんだ
そうに違いない
ともあれ難局を脱して、人前で服を脱がないで済んだ
最悪目の前の男性一人だけながらギリ脱げたかもしれないけど、ギャラリーいたから本気で無理だったのだ
彼が「脱げ」と言ったのは、私の肌が見たかったからなのだろう(魔法の刻印とかしらないしぃ)


「えええ~~!」


それでもしょっぴかれることになってしまい、仕方なく彼についていく


「えーと…その。社会見学っていうか、見識を広めようと思って…」


そこまでしゃべればもう目的もしゃべっちゃおう!
この人ならなんかすごくイイアドバイスをくれるかもしれない
などと、勝手に打ち解けた気分になった
彼に遅れないように歩調を合わせて時々小走りになりつつ、だんだんイケメン度が上がって見えてきてるその顔を見上げながら力説する


「私、いままでずっと平凡に生きてきたんだけど、夢があって。それはええと、不特定多数にとっての特別な存在(アイドル)になりたいっていう目標なの。それで…」


そこで一息つく。うん、ちゃんと言えてる!


「そんな特別な存在になるには、平凡な生き方してたら無理だと思って、それでさっきみたいな場所とかを見て、人生経験ドカンと仕入れたら…どうかな…って。これ、どう思う?」


名前も知らない男性に自分の夢を語る。その顔は真剣そのもの!

クレイ >  
「えーじゃねぇ。この場で叩き斬っても合法なんだぞお前の立場は」

 王族や貴族をジロジロ見ていたので斬り殺しましたは十二分に正当な理由だ。護衛であるなら猶更。
 むしろついてこいというだけ温情である。

「……お前、俺の事友達か何かと間違えちゃいねぇか? 俺はお前を連行してる立場なんだが?」

 何悩み相談してんだよといわんばかりの目で歩調を合わせて来た相手を横目で見るが。
 それから前見て。

「闇雲に見識広めんな、その不特定多数の特別ってのを具体的にしろ。そうしねぇと今みたいに危険な目に合うだけだ」

 それでも答える辺りはあくまで悪人ではない。証拠だ。

「例えば俺だって不特定多数の特別に当てはまる。1回4桁、場合によっちゃ5桁出さないと雇えない傭兵なんてそうはいねぇ。それに高級娼婦だってそうだ。戦士、魔法使い、吟遊詩人、踊り子……候補なんていくらでもあるぞ」

イズミ > 「う……」


友達じゃねーんだぞと言われて意気をくじかれる
その足に元気がなくなり、とぼとぼと彼の3歩後ろを歩く

それでも彼は一応真剣にこちらに返事をしてくれた

彼の言葉には一理も二理もある
やみくもに見識を広めるな!なんて結構カッコイイアドバイスでキュンっとした
でも、違うんです!
「そーゆー「その道で一流になる!」みたいなのじゃなくてぇ」って言葉を飲み込む
この件でアドバイスをくれたのは彼が初めてであり、歳もそこまで離れていない男子の言葉はとても価値あるものに思えた

…が、しかし、高級傭兵、高級娼婦、戦士、魔法使い、吟遊詩人、踊り子…どれもピンとこない
というか自分に向いてると思えない
自慢じゃないけどほんっとーに平々凡々と生きてきてて、特殊技能なんて何一つもってないのだ


「高級傭兵、高級娼婦、戦士、魔法使い、吟遊詩人、踊り子………じゃあ、私にはどんなのがいいとおもう?」

クレイ >  
「意気消沈してんじゃねぇよ……高級娼婦は不可能。王族と哲学とか語り合えるかお前?」

 高級娼婦は凄まじい頭脳が必要。少なくともウィンクで誤魔化そうとするのに務まるとは男は思っていなかった。

「戦闘職も難しいだろうな、実は魔法の天才でしたとかで覚醒するケースもあるから一概に無しとはいえねぇけど」

 極稀にそういうケースはある。
 それこそ精霊に好かれました神の啓示を受けました等々……魔法使いに関しては限りない。

「吟遊詩人はやろうと思えばやれるんじゃねぇの。努力次第だが。踊り子は諦めろ。あの場でパッと脱げねぇ時点で無理だ」

 布面積なんて下手な下着より少ない服で踊らないといけない。
 そもそも多くの踊り子が下積み時代に男と寝るなんて日常茶飯事。服すら人前で脱げない貞操観念ではやっていけないだろう。

「というか、お前が何になりたいか。なんじゃねぇかとは思うけどな。仮に傭兵が向いてるから俺の下について働けって言ったって。戦場で血反吐にまみれて風呂に入らずに飯食えるかって話だしよ」

イズミ > アレもダメこれも無理
散々な言われようだけど、まあ納得できる
心情的には受け入れがたいダメ出しもあったけど、甘んじて受けるとしましょう
私だって哲学の一つや二つ……ところで哲学ってなんだっけ


「戦闘とか戦場とか…数日とかなら大丈夫だけどずっとお風呂入らないとか…なりたくないし…。うん、傭兵は無し」


目の前の彼が気を悪くしないか心配ではあるけど、そこは素直に返す
無理、嫌、不可能
そうじゃないと生きていけなかった…みたいな人はそうは言ってられないから
今の私は世間知らずな恵まれた温室育ち何だろう

「私が何になりたいか…がわかんないの。ものすご~~く簡単に言うと、厳密には私の中でこの夢はすっごいキラキラしてるものなんだけど、それをあえてものすご~~~く簡単に言うと、皆に大事されてチヤホヤされる存在になりたいっていう事なんだけど……」


誤解を恐れつつ言葉を選ぶけど、ますます私がただの甘えん坊だと思われてしまう
そこであえて「私だって頑張れるぞ!」って意味で、先ほどの彼のダメ出しの一つに話を戻して抵抗してみた


「ねぇねぇ。あそこでもしパッ脱げたら売れっ子の踊り子になれる?いけるとおもう?」