2024/04/17 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にタマモさんが現れました。
タマモ > 貧民地区であろうとも、探せば色々と発見があるものだ。
面白い場所、美味しい食事、珍しい品々…まぁ、地区が地区だけに、色んな問題もある訳だが。
それを差し引いても、それらが見付かった時の喜びは、大きいものである。

もっとも、それはどこにでも対処出来る術あってこそ。
それも無く突っ込めば、後悔する事となるだろう。
…内容次第では、後悔どころか悦びに変わる場合もあるのが、それはそれだ。

さて、それはさて置き。
少女は今、貧民地区の路地の奥へと、ふらふらと入り込んでいた。
ただ、今回は気紛れの散歩、と言うよりも、運に左右された散歩、とのスタンスで行っており。
分かれ道がある度に、手にした唐傘を立て、それが倒れた方向へと進む、との感じで進んでいる。
そう、いつものように気紛れではなく、運が少女を誘っているのだ。

「………とは言え、何もない、と言えば何もないのが、あれじゃのぅ」

とりあえず、薄暗い路地裏をまっすぐに突き進んでいるが、これ、と言える曲がり角がまだ見えない。
はふん、と軽くため息一つ、少し瞳を細め先を見る。
今のところ、気になるものも見付かっていないし、さてどうしたものか、とか考え始めている状況か。
進んで進んで、次の分かれ道、あるいは気になる何か。
それに出くわすまでは、少女は進み続けるのだろう。

タマモ > さて、そんな調子で進んでいれば、やっと見えるのはまっすぐと左の分かれ道。
その分岐点にまで、歩んで行けば、そこでぴたりと足を止める。

「思いの外、まっすぐの道が長かったが…さて、次はどちらじゃろうか?」

まっすぐ行った先は、更に奥へと進む感じか。
そして左の道は…方角的に、少し大通りに近付く、と思われる。
手にした唐傘を、くるりと回し、とん、と地面へと先を当ててまっすぐに立てて。
慎重に、傾きのないようにしてから、ぱっ、と手を放す。
ゆらり、ゆらりと唐傘は揺れて…

(奇数なら左、偶数ならまっすぐ)
[1d6→6=6]
タマモ > ぱたん、倒れた唐傘が示したのは、更に路地の奥へと続くまっすぐの道だった。

「ほほぅ、なるほどなるほど、今日はそちらに向かう訳か」

たん、と倒れた唐傘の石突の部分を足のつま先で踏み、その勢いで浮き上がる唐傘を、ぱし、と掴む。
くるんと手元で回し、肩に当てると、ぽつりとそう呟き。
一度、その先を見詰めた後、決まった道へと突き進んで行くのだ。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にレイシアさんが現れました。
レイシア > 本来、この区画にはいないはずの令嬢。本来、この区画には近づかないよう言われている令嬢。
とはいえ、本人には民そのものに差はなく、根から他者を害しようと思うような悪人でなければ、誰とでも接しようとするし
何よりも

「結局は喧嘩が一番いい、ですかぁ……」

家の方針から、武を強く叩き込まれている。
その師からいわれた。結局は路傍の喧嘩が大事だと。
それを売り買いできるのがこの区画だと。

そんな悪漢小説じみた心構えで足を踏み入れて――。

「……なんでイノさんがふわふわしたカッコでいますの……?」

やるき満々できたら、なんか先輩がふわふわでいつもよりボリュームアップした姿で道をゆく。
なんで。
あれ。
ぇー。

「あ、の。イノ、さ」

声をかけていいのか悪いのか。

タマモ > ぴくん、少女の耳が揺れる。
向かう先に、誰かが居る、その足音を聞き取ったからだ。
しかし、その相手が誰であるかまでは、さすがに予想なんてしていなかった。

「お………おや?いや待て、これは…」

道を進み、それが誰か、それが目視で確認が出来たならば。
ぴたり、その足が止まった。
うん、もの凄く見覚えがある、しかも、この姿の時ではない、装った姿の時に。

「あー…えーっと…」

今の姿、目の前の相手が戸惑うように、見た事がある者ならば、分かってしまう。
学院に通う、イノと言う少女、なのだと。
まぁ、つまりは…今目の前の相手は、そう言う事だ。

ちらり、更に奥を見て、ちらり、背後を見て。
己と相手以外、誰も居ない事を確かめたのならば。
無言でずんずんと、歩み寄って行くのだ。

さて、ここで何らアクションを起こすのなら、それ相応の対応をする訳だが。
もし、どうしたら良いのかとか迷い、何ら行動を起こす事が出来なかったら。
真ん前まで歩み寄ったところで、その腕を伸ばし、抱き寄せてみるのだ。

レイシア > 「あ。……やっぱ、り……?」

声に止まり、こちらを見やるその顔。瞳。つぶやくその声。
学び舎で何度も何度も意地悪と優しさをみせてくれる先輩。
ただしすごくボリュームが。すごい。

「え。あ。あの。えっと、えっと、イノさん、その……き、奇遇ですわ ね゜っ」

声が最後裏返る。
裏返るのは、突然に抱き寄せられるから。よく知るあったかさに包まれて
男女どちらでみてもチビといえるこのニセ令嬢は、真っ赤な瞳を白黒。

「あ゜、あの゜。ど、ど、どどどうなさったのでしょうか」

落ち着いた態度を取ろうとしても、全部が予想の外なので声が裏返る裏返る。腕の中で、ちいさく、ちいさく。

タマモ > 「………ふむ」

目の前の少女は、少女ではないが…まぁ、少女としておこう。
今の己でなく、学院でのイノと言う少女で知っている相手。
さて、ばれてしまったからには、どうしたものか?
軽く考えながらも、それは、少女を抱き締め、戸惑わせている状態で行っているもの。
ちら、と改めて、その少女の顔を覗き込んだ後。

「いやはや、奇遇と言えば、本当に奇遇なもの。
せっかくの機会、ちっとばかし、妾と語り合って貰うとしようかのぅ?」

間違いなく、少女から見れば、普段と恰好も違えば、何やらもふもふ、その言葉遣いも違う。
別人そうだが、話してみると、関係を知っているだけに別人ではない、気がする、と言った感じか。

腕の中で、大人しくしている少女、その耳元で、そう囁けば。
そのまま、本当に何もしないのであれば、にっこりと笑顔を見せたのち、その唇を奪ってみようとし。
それが叶えば、その少女を連れて、向かうつもりだった奥へと向かおうとするのだろう。

レイシア > ぱちくり。

目がまん丸。
あれ。なにかお芝居?それとも悪いものでも召し上がられた?
術にでもかかってらっしゃるの?
頭の中がぐるぐる、ぐるぐる、バターができるほどにぐるぐるまわって、抱っこされていないなら倒れているかも。

「あ、あの。と…とても典雅な言葉遣いでんむぐっ♪」

普段とは本当に何から何まで違う。そんな彼女に引きつり笑顔で応じていたら
突然唇を奪われて。笑顔で奪われて。
痩せチビなので軽々と、よく知る先輩の知らぬ顔に、連れ去られてしまうだろう。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からタマモさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からレイシアさんが去りました。