2024/04/03 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にタマモさんが現れました。
■タマモ > 王都マグメール、貧民地区。
人気の疎らな裏路地で、何人かの声が響き渡る。
その声は、何かしら確かめるようなもの、呼び掛けるようなもの、何らかの指示、色々だ。
声と共に聞こえるのは、同じく何人かが駆ける足音。
あちらこちらと駆け回り、合流したりするも、すぐに散って行く。
聞くものが聞けば分かるだろうか、何かを追い駆け、追い詰めているかのような、そんな動き。
その声を上げている者達は、と言えば…冒険者の類の者達だ。
まぁ、色々と王都内でやらかしている。
誰かしら、己を捕らえてくれ、なんて依頼も出されているのだろう。
とは言っても、そうそう捕らえられる事のない少女だ。
そうなればなる程に、報奨金も上がっていく訳で、今では捕らえるだけで、良い稼ぎになる、と。
しかも、下手を打っても命を脅かす事のない、保証付きである…他の意味で、色々とあるが。
「………夢を見るのは良い事じゃが、もうちょっと…あれなんじゃがなぁ」
と、そんな対象となっている少女は、そんな追跡を逃れ、建物の影に隠れている。
己としては、鬼ごっこに等しい遊び、ではあるものの。
今回の者達は、なかなかにしつこい…そろそろ、諦めて欲しいものではあるが、との状況だ。
■タマモ > ぴくん、少女の耳が揺れる。
何かしらの音か、誰かの声か、それを聞き取ったのだ。
「ふむ…いい加減、引き離した、と思うたが…」
ぽつりと呟き、するりと今居る場所から、身を滑らせるようにして、移動を再開する。
一人…せめて、居ても二人までならば、どうにか出来るのだが。
さすがに、それ以上となると、対処が面倒だ。
逆に、どうにか出来る人数ならば…色々と、やりようがある。
もっとも、今耳に入った音、その発生源が、己を追う冒険者達、とも限らず。
すでに、見失って、他の場所に行っているのかもしれない。
ともあれ、より人気のなさそうな、奥へ奥へと歩みを進めてみるのだ。
■タマモ > さて、軽く相手もしてみたいが、なんとなしに…良い予感がしない。
己の勘、と言うものを信じているのならば、それに従うのが得策だろう。
その勘が、当たっていたのか、外れていたのか、それは分からない。
だが、少女はそれに沿い、聞き取った音から離れて行く。
そして、今日もまた、見付けられても、捕らえられない少女に。
掛けられた懸賞金は、また上がっていくのだろう。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からタマモさんが去りました。