2023/12/28 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にルクスさんが現れました。
ルクス > 石造りの床。荒れた看板。身が凍える冷たい風。
周囲には辛うじて文字だとわかる程度の、かすれた店の名前がある。
しかし半ば風化して廃墟となっており、その中には勝手に使っているのであろう平民の姿。
あるいは奴隷たちが道に座って、物乞いをする光景があった。
大きな国となれば、当然こういう区画があるのは当然とも言える。
そこにボロいマントで風から身を守っている青年の姿。

「行方不明者の捜索ったってな……」

万年張り出されている。貧民地区における行方不明者の捜索。
ほとんど塩漬けになっている状態でそれを手に取ったのは、他に取れる仕事がなかったが故だ。
宿の手伝いも問題はないと言われれば、こちらで稼ぐしかないわけだが。
こうも地区としては広い上に、時間もすでに経っている行方不明者などそう見つかるわけがない。
聞き込みをしようにも、この分だと物乞いされて、何かを渡してもロクな情報はないだろう。
決めかかるのは非常によろしくはないが、こういう場所は何度か見たことがあるから経験でわかる。

「適当にぶらついてダメと報告するしかないな……。
 こういうのは衛兵や騎士の仕事なんだがねぇ、この国の冒険者ってのは治安維持もやらなきゃいかんわけか」

そうぼやき、依頼書に書かれている行方不明者リストを改めて見直した。