2023/11/06 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にタマモさんが現れました。
タマモ > 王都マグメール、貧民地区。
そんな地区であれ、当然だが、大通りはあり。
それなりに露店も並び、人の行き交いもあるものだ。

そんな大通り、片隅に設置されたベンチに、少女は腰掛けていた。
傍らには、美味しそうな匂いを漂わせる、幾つもの紙袋…まぁ、小袋と言える大きさだが。
後は、その手にはジュース。
と、まぁ、要するに、適当な露店巡りをし、今は休憩ついでに飲食中、と言う訳である。

何か面白そうな場所、面白そうな相手、そうした相手をいつも探しているのだが。
そう都合良く、そうしたものも見付からない。
そのついでと、美味しそうなものが目に付けば、買ってしまうのは仕方無い事だろう。
他の地区よりは、少々質は落ちようと、美味しいものは美味しいもの。
それが分かっていれば、そう気にはならないものである。

「さて、どれから食べるとするかのぅ」

小さめの袋を選ぶのは、幾つもの食べ物を楽しむ為。
普通のサイズで買ってしまっては、小食の少女では食べ切れないのだ。
ともあれ、傍らに置いた袋から、どれを食べるかを選び中。
もちろん、そうしている間も、時折、視線は周囲を探るのを忘れない。

タマモ > ちなみに、食べ物で選んだのは三品。
ちょこちょこと、来ては買い食いをしている串焼き。
どんなタイミングでも、気軽に食べられるクロワッサン。
そして、気分で買った揚げパスタである。
…デザートの類がない?それは、食後に考えるつもりだ。

しかし、どうしようか。
こうして、ざっと見て考えてはみるのだが。

「ふむ…この順じゃろうか?」

ごそり、ごそり、紙袋の置き位置を変える。
そして、まず取り出したのは、手前に置いた揚げパスタ。
ついでに、クロワッサンを一個。

とりあえず、重いものを取り、軽いものを、流し込むのに飲み物、そんな流れである。
ジュースを今度は傍らに置き、両手に持ったパスタとパンを食べ始め、そしてジュースで流し込む。
うん、なかなかに美味しい。
やはり、質とかよりも、作り手の腕が重要なのだろうと、ここで食べるといつも思えるものだ。

タマモ > もぐもぐと、美味しそうに頬張っている少女、なのだが。
もそ、とベンチの足元から、姿を現したのは一匹の子蜘蛛。
それに気付けば、ちらりと視線が、そちらへと向けられた。
ただ、まぁ、食べる手は止まっていないのだが。

「………ふむ、そうかそうか。
分かった、それならば、後で向かうとしよう」

と、不意に零れるのは、そんな呟きの言葉。
誰かに向かい、掛けられた言葉、であるにも関わらず。
ベンチに居るのは少女が一人、他には誰か居る様子は見られない。
ただ、その言葉に反応したかのように、先程に姿を見せていた子蜘蛛は、その場から消えていた。

そうして、もう少し掛けて、袋の中身を食べ終え。
ジュースも飲み干せば、よいせ、とベンチから立ち上がる。
くしゃ、と紙袋を丸め、ぽいっ、と放れば。
それは綺麗な弧を描き、ぽすん、と離れたゴミ箱の中へ。

タマモ > 「案内は、お主の子等に任せよう。
その場の処理と、後始末は、妾の好きに任せて貰うぞ?」

ゆらり、九本の尻尾を揺らし、瞳を細めながら、どこかへと声を向ける少女。
その言葉は、周囲の誰に聞こえる訳でもなく、周りの雑音に消えていき。
ちら、と今度はまた別の場所へと視線を向ければ。
ふわりと緩やかに身を屈めさせ、とん、と地面を踏み締めて。
次の瞬間、少女の姿は、その場から掻き消えていた。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からタマモさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にハクさんが現れました。
ハク > 貧民地区、娼館通り側にある一つの建物に入る。
入り口こそこの貧民地区にはありがちな1つの大きな建物に複数の屋台が並んでいる集合市場だ。
ただ、今回の目的はその地下。そこにあると知ってる人が見つけられるような柱と柱の間にある階段を降りていき、重い鉄扉をノックして開けてもらって中に入る。
顔見知りでもある受付の男性に軽く挨拶をして、小さな布袋を貰い貴族専用の直通入り口とは違う男女兼用の脱衣所に入った。

窃盗防止という名目でこの奥の『店』では貴族階級もしくは追加料金を支払わない限り全裸を要求される。
その上で自分は空間系の魔術を使える自己申告をしているので、ミレー族用の能力封印の首輪も装着しなければいけない。
既に何度かこの『店』は使った事があるため、勝手はわかっているという様子で適当なミレー族用ロッカーをあけて能力封印の首輪を取り出す。
羽織から財布をとり、受付でもらった布袋に2000ゴルドと『びーすとろあ』紹介用の紙片を入れてから自身の『首輪』も外し、全裸姿に。
能力封印の首輪の首元についたケースに先程の紙片を入れてから首に巻く事で、魔術を使えなくなったことを確認した。
仕組みはわからないが、ロッカーの施錠は首輪と連動しているらしいので首輪を巻いている間はロッカー内はセキュリティがしっかりしていることになる。

施錠を確認したら左手首に布袋の紐を巻き付けてスられないようにしつつ、『店』への出口へ向かう。
扉のない出口を抜けると、そこにも小さな市場がある。
ただしここにあるものは淫具や性的用途の魔導具が主な淫具市場。あちらこちらから聞こえる喘ぎ声は淫具のお試し使用の声だろう。
首輪に取り付けた紙片のお陰で娼館所属であることをアピールし、それにより1割引の値段で商品を買えるこのアンダーグラウンドな市場に、尾をふりながら入っていった。

「さて、今日は……」

呟きながら、ぺたぺたと裸足で歩く。向かう先は衣類店の通りだ。

ハク > 全裸のとき。より正確に言うと性器を露出している時は魔物や魔獣を誘う雑魚淫魔のフェロモンのようなものを振りまいてしまう。
だからこそ普段は『首輪』で全身密着の魔力被膜で覆い隠しているものの、それでは服装のバリエーションがない。
そういう事を娼館の娼婦仲間に相談したところ、『前張り』なるものを教えられてここにやってきたのだった。

地上にあるものよりも性的用途に寄るものなので種類も豊富で値段も安い。
であるならと、こうして衣類店のところを見てまわる。

「これって、どういう効果です?」

適当な店にはいり、店主に質問をする。
店主もこういう場所なので別に全裸の少女が来た所で首輪を見て何も反応せずに商品の紹介をしてくれた。
媚薬効果の札や避妊効果の札、貼った本人しか剥がせない札など種類はあるものの、目的の臭い消し、とも言える札はなく。
残念そうに尾を垂らしつつ、店主に頭を下げて店から出た。

続く店にも入ってそこで品を聞き……つつ、飾られていた『シェンヤン服』と書かれた衣類に目を向ける。

「ほうほう……?」

黒く薄手の生地ながら、触り心地はなめらか。
おそらくシェンヤンでは格闘をする女性のためのものなのだろうか、一体型のドレスではあるものの左右のスリットは深い。
動きやすくもありそうなその服を見て、尾をぱたぱたと振ってしまう。

ハク > 一目惚れ、という様子で気に入ったために店主に相談をする。
飾られているそのシェンヤン服に加工はできるのか、という話だ。
自分は術で体を成長させることができるので、サイズ補正ができるような加工がほしい。
尻尾が大きいので、尻尾を通す穴がほしい。
そういった相談を行い、見積もりをたててもらって。結果、800ゴルドと大金になってしまったものの……

「できたー!」

路上でそのまま待つこと2時間。途中で何度かナンパされたが断り、シェンヤン服のために断り、ようやく店主から出来上がりを告げられ舞い上がるように声をあげた。
支払いを済ませていたため路上でそのままいそいそとシェンヤン服を着込む。

前後に別れ、ノースリーブになっている肩口の部分だけで前後をつなぐこのシェンヤン服は正式なものではなくプレイ用の高級なただの服なのだろう。
肌触りこそいいものの、特に魔術的にも物理的にも強そうに感じはしない。
首を襟から通すと着衣者の体型を読み取ったのか適切なサイズに縮み、フィットしたものを前後に垂らして飾り紐で左右の穴を結び前後を繋げていく。
腰裏の穴からは尾を通し、ドレスの後ろ部分がめくり上がる事はないものの、穴は大きく下着を履いていない生尻もそこから多少覗く。

「これはいい感じ!」

体をちょっと揺らし、動きが制限されない事を確認して店主にお礼をするのだった。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にエリビオさんが現れました。
ハク > 全裸で入る必要はあったが、別に購入したものを身につける事は問題ない。
そのため購入したシェンヤン服姿のまま上機嫌に他の店も見て回る。

ただ、目的の前張りは期待した品質のものは見つからない。
とりあえず1つ、200ゴルドしたものの『におい封じ』の効果がある前張りを1つだけ購入してみた。
他にはないかと探したものの、同じような効果のものはないかと、店に入っては店主に相談をしながら歩いていく。

エリビオ > 吹き抜ける風は冷たくマントの下の肌にまで冷気が流れ込み肌を苛む。
マントの下で体を擦りながら眺める先には貧民地区の住民の姿、どれもこれも温かい装いに見える。
「もう少し温かい服装にするべきだったかな」などと独り言零しながら貧民地区に配達物を届けた帰り道だった。
ほぼ裸体の人が前方から歩いてくるのを見て黒眸を大きく瞠り。

「うわ、それはない!」

思わず声を出して足を止めて凝視してしまう。

ハク > 目的に完璧に一致したような品物は見つからないので困ったな、という様子で歩いて居た所、掛けられた声にびっくりとして尾と耳をピンと立ててしまう。
視線はこちらを向いており、おそらく自分に言っていると思うのだが……

「な、ない?なんで?この服可愛くないです?」

首輪姿の他は先程購入したシェンヤン服の姿。
確かに布地は少ないけれど、別に表で身につけても問題はない……はずの代物だ。
前から見られただけなら別に、スカートをめくりあげでもしない限りは露出狂とは思われないだろう。
だからこそ、驚いて首をかしげてしまう。

エリビオ > ほぼ裸体に見えた体は目を擦ると露出が多い服装に変わっていた。

「ん?」

白昼夢でも見たような感覚に小さく唸り、そして相手からの問いかけにすぐマントから両手を出して大きく揺れる。

「いや、失礼。とっても可愛い服だよ。
 少し寒そうに見えただけ。」

首を傾げる相手に否定で振った手をサムズアップする。
似合っている、と。

ハク > 男性が目をこする仕草をして、そのあと大仰に手を広げながら返事をしてくれると安堵の息を吐き。

「それじゃあよかったです。
 ……そこまで感覚変わってたなら、本当に色々自重しないと……」

『びーすとろあ』に所属して、屋外での性行為も行う程度には露出性癖があるのは自覚している。
しているのと倫理観は別なので、もしこの格好が他の人から見て『ない』と言われるようなものであれば精神的に少々やりすぎだろうと考えたのだ。
だがそうでないのであれば、安心して。

「いえ、別に寒さには弱くないので大丈夫ですよ。
 体温は高い方ですから」

見た目を褒められ照れながら尾をふりつつ、問題ないと答える。
今更冒険者のござる口調にしてもなんだか違和感が出そうなので、娼館での通常の口調のまま、普段のおしゃべりをすることに少しばかりむず痒いものを感じながら。

エリビオ > 「自重……?いきなり服装で声かけた俺が言うのもアレだけど。
 自分らしい服が良いんじゃないかな。」

寒そうだけれど……とは口を閉ざし寒がりな自分はマントの下に手を忍ばせる。
そのまま凝っと見据えて言葉数少ないけれども何か思うように身を捩る姿に今度はこちらが首を大きく傾げ。
くるりと周囲を見渡す。貧民街のギルドや個人宅に徒然と配達していたために気が付かなかったが。

「あぁ、そういうことか」

目の前にある娼館と狐耳の人を交互に見渡して頷く。

「もしかして、俺邪魔しちゃったかな?」

ハク > 「自分らしい服、ですか。難しいですね……」

うーん、と言われた言葉を考え悩む様子を見せる。
というのも、普段は『首輪』の魔力被膜と羽織のみの姿が主。
それ以外に持っているのは、富裕地区へお呼ばれした時用のドレスの他にはいつの間にか手に入れていたコクマー・ラジエル学院の女生徒用の制服くらい。
だからこそ、偶には違う服装がほしいと思って今身につけているシェンヤン服を購入してみた、というわけだ。

「んん?あ、あぁいえ、私は今日はオフなので、大丈夫ですよ。
 えーっと、どうしようかな……娼婦に興味がある方です?」

先程でてきた階段を振り返り、周囲の建物を見て何かと考えた男性の様子に両手を左右にふって問題ない、とアピールする。
そこで自己紹介もしていなかったことも考え、そこで娼婦として自己紹介するべきか……それともただの一般人、ないしは冒険者として自己紹介するべきか悩んで、聞いてみて。

エリビオ > 「あはは、女の子は服装選びで大変だね。俺なんかほら。
 マント羽織ってれば学生服の上からでもどこでもいけるズボラだもん」

マントをめくりあげてちらりと学院の制服を見せてから小さく息を零す。
こちらが考えることは娼婦商売を邪魔してどう取り繕うかだけ。
だからこそ相手の考えることはわからないが、邪魔ではないという答えにはんなりと笑みを零し。

「あー、よかった。商売の邪魔されたら嫌だもんね……え?娼婦に興味。
 あるけれど……それってお誘い?なんか嬉しいけれど」

今度は目元に浮かぶ薄紅の火照りを指の背で擦る。

「でも、まずは君のことが知りたいな。俺はエリビオ。
 これもなにかの縁。よろしくね。」

そっと手を差し出してシェイクハンドを呼びかけた。
叶えばまだ目元火照る顔を薄く傾げて微笑むだろう。

ハク > 「学生さん、なんですね。うーん……いいなぁ」

以前手に入れた制服を見て学院へ行ってみようか、とまで考えたものの……
ミレー族では入れないという話を聞いて諦めている。
なので別途、幻術を覚えて人間のフリをする手段を探っているところではあるが、それはまだ身に付いていない。

「どうかなぁ、お誘いでもいいんですけど、今日はお店に入る予定はないですし……
 えーっと、では改めて。ハクと言います、よろしくお願いしますエリビオさん」

お誘いに嬉しい、という言葉を聞けばにこりと笑みをうかべて差し出された手を握りながら自己紹介をする。
といってもこちらは10歳の体躯。多少背をそらしながらのもので。

「んー……どれがいいかな……
 まぁ、えーっと、気に入らないのあれば捨ててください」

別に娼婦であることに対して忌避感を持っていないようなので、娼館案内のチラシも巾着から取り出して渡す。
1つは主に所属している『びーすとろあ』のもの。主にミレー族など人間以外の娼婦がお相手する場所。扱いが『獣姦』となるハードよりのお店。
1つは『ベルベットドリーム』という場所のもの。こちらでは普通に人間扱いでお相手するノーマル向けのお店で。
他にも3枚ほど娼館の案内チラシを渡し、いろんな店で働いていることを示していく。

エリビオ > 「学校は楽しいよ。学費稼ぐのはしんどいけれど。
 君も――」

言いかけて獣耳に焦点が定まった黒眸を閉ざし。

「ごめん。」

小さく笑みを零し、お詫びとばかり繋いだ手を大きく上下に振って。
その小さな躰が精一杯背伸びする姿に笑み零しながら離した。

「あはは、なんか邪魔しちゃったし。君が服選びしたいなら付き合うし。
 俺なんか相手にしてくれるなら、喜んで……どっちでも良いよ。」

腰に腕を添えて背を少し折り曲げる。小さな体が何やら取り出すのをふむふむ、と頷きながら手に取り。

「色んな場所で働いてるんだ。偉いね……。
 大切にとっておく。」

手渡されたチラシの多さに僅かに目を伏すも、四つ折りで学生服のポケットに仕舞い込み。

「俺がいくならベルベットドリームかな。
 もし君がいたら指名するよ。」

指先を銃に見立てて、BAN、と音を立てて撃つ戯れ仕草で片目瞑る。

ハク > 「謝らないでください、エリビオさんが悪いわけじゃないです」

握手したまま、学校を楽しいといい回想するそぶりを見せた後に耳を見て謝ってくれた相手にこちらも笑みを返す。
手をぶんぶんとふりながら、提案された言葉に少し悩む様子を見せて。

「それじゃあ、ちょっと買い物のお手伝いしてください。
 帰りに食材を買ってかえらないと、と思っていたんですが、エリビオさんがいればバリエーションも考える事ができますし」

荷物自体は空間魔法で持ち帰る事ができるものの、献立は1人より2人で考えるほうが楽しい。そう考えてにこにことしながら一度手を離し。

「わかりました、じゃあベルベットドリームに着た時にご指名くださいな♪」

銃で撃つそぶりに、打たれたー、と胸をおさえる動きをしながらふらふらとする。そしてそのまま平民地区の商店街の方に向けて先に駆け出すのだった。

エリビオ > 「お、ノリがいいね。
 いいよ。貧民街に久しぶりにきたついでだし、色々と見て回ろう」

撃たれた振りに笑いながらマントを翻しその小さな姿についていく。
その後は、温かいシチューの具材について語ったり、或いは献立そのものについて語ったり。
お互いのことがよく知れる時間になっただろう。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からエリビオさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からハクさんが去りました。