2023/11/04 のログ
サテラ >  
「あはは、冗談だよぉ。
 イフちゃんを慕ってる子をどうこうしたりしないって。
 それとも、二人でお勉強させてあげちゃう?」

 初めてというものは相応に特別と思っている馬娘としては、通りすがりでつまみ食いするようなつもりはないのだった。
 とはいえ、あなたが慌てそうな台詞を付け足すのは忘れないが。

「ありゃりゃ……素直な子たちだねー。
 でもダメだよー。
 そういうのは、ちゃんと、もう少し大人になって、好きな人が出来たらね?」

 そう言いながら、『ほら、大好きなイフお姉さんに遊んでもらおうねー』と、少年たちを上手くあなたの方へと誘導し。

「ほら、甘えてきちゃえ~」

 なんて、けしかけるのだった。
 

イェフィム > 「阿呆…。
 そんなことできるか。」

「えー。」と、口々に言う少年たちに軽いげんこつを喰らわせつつ、
二人で、という言葉には慌てるを通りこえて、
そんなことできるかと言葉を紡ぎ。

「ったく、どこでそんなこと覚えて…。
 いや、言わなくていいけど…。
 どうせこの街じゃ自然と教わるだろ…。」

それを防ぎきれない、本来なら防がなきゃいけない立場。
なのに少年たちは深く考えてないのか、わらわらと柔らかい乳房に手を伸ばす少年が多数。
普通に甘えに来る少年が少数。
その中の一人が控えめな乳房に顔を埋めるようにして甘え始めれば、イフもそれを無碍にはできないのだった。

サテラ >  
「ふふ、ほんとにイフちゃんてば、いいお姉さんだね」

 ゲンコツを落としつつも、甘えてくる子たちをしっかり受け止めてる様子を見れば、微笑ましくなってしまう。

「ん、そう、なんだろうね。
 素直で良い子たちには、このまま、まっ直ぐに育ってほしいけど」

 この王都では、特にこの街では難しいのかもしれない。
 そして、一人二人がそれを防ごうと、守ろうとしても、守り切れるものじゃないのだ。
 だからこそ。

「……だからこそ、為政者がしっかりしないといけないんだよね。
 ちゃんと、守れるようにならなくちゃなあ……」

 そう、静かに。
 それまでと違って真剣な表情で、目を細めつつ。
 

イェフィム > 「そんなわけねぇだろ…。」

いいお姉さんならばもっと別の形で子供たちを守ろうとするだろう。
でも守り切れない命のほうが多い。
少しばかりばつの悪そうな表情で呟き。

「………そんなこと言ったって、俺たちにできることはたかが知れてんだ。」

苦々しそうに呟きつつ、胸に顔を埋めてくる少年たちの頭を撫でる。
少年たちには少しばかり、難しい話題かもしれない。

「…その通りだが、あんまり口には出すな。
 俺だって所詮はそのどうしようもねぇ奴の一人になってるからな。」

小首をかしげる少年少女たちを見てぽつりと。
どうにもこうにも、できるには地位も名誉も実力も足りないと。

サテラ >  
「ううん、いいお姉さんだよ。
 可愛くてかっこよくて、とっても優しいお姉さん。
 わたしに見えるイフちゃんは、そんな子だよ」

 にっこりと微笑んで、自信満々に言う。
 例え本人が認めなくても、そうしっかりと太鼓判を押し。

「……んにゃ。
 そうだったね、誰に聞かれてるかもしれないし」

 万一、悪意ある人間に聞かれたら、あなたに迷惑をかけてしまうかもしれない。
 自分の身を守るだけならどうにでもなるけれど、彼女に迷惑をかけるわけにはいかない。

「領主としては、色々学ばなくちゃいけない事多いなぁ。
 ……はーあ、イフちゃんみたいな子、スカウトしたくなっちゃう」

 はぁ、とため息つきつつ。
 心底、彼女のような側近が居てくれたら、どれだけ頼もしいかと思うのだった。
 

イェフィム > 「……ったく、お前も変なところで頑固だな。
 俺はそんな過大評価されるほどいい奴じゃねぇよ。」

相手の言葉に呆れたように、でも悪い気はしていない。
そんなふうに言葉を紡ぐ。

「…いや、俺がどうにかできる立場ならいいんだがな。
 所詮は中級貴族、上からの圧迫には弱いもんなんだよ。」

悪意ある人間に聞かれれば次の日にはお仕置きが待っているかもしれない。
それ自体が怖いわけじゃないが、少年少女たちにも手が伸びるかもしれない。
それが一番恐ろしい。

「はっはっは、このところスカウトもどきをされることが多いな。
 でも残念、俺はこの街を離れる気はねぇんだ。」

緩く笑いながら首を左右に振る。
第一、自分みたいなしょうもない、いい加減な側近がついてしまったらその領地は終わりだろうと。

「…さて、俺はそろそろ行くぞ。
 お前はどうする。何なら送ってくぞ。」

その言葉に子供たちは「えぇー。」と残念そうな声を漏らすも、
「また今度な。」と言って頭を撫でれば渋々と言った様子で離れていく。

サテラ >  
「そうやって思ってくれる人がいる、ってこの子たちはちゃんと覚えててくれるよ。
 それだけでもきっと、誰かの支えになれてる、わたしはそう思うな」

 そういうと、声を潜めて『時々、わたしも様子を見に来るね』と小さく伝える。
 なにかあれば、少しは守れる事もあるだろう。

「わかってる、この街が好きなんでしょ?」

 ふふ、と笑って。

「んっ、わたしもいこっかなー。
 ね、晩御飯一緒に食べない?」

 そう誘いながら、子供たちに『また遊ぼうね』と声を掛けながら手を振って。
 

イェフィム > 「…どうだろうな、手ェ伸ばしてくれるわけじゃないんだ。
 変な形で恨みつらみに変わらねぇといいんだがな…。」

小声で伝えられた言葉には、言葉ではなく、無言のままぽんぽんと頭をたたく形で答える。

「…まぁな、やり口気に入らねぇ奴も多いが。」

笑顔交じりの言葉に、照れる様子もなく、ぽつりとつぶやき。

「ああ、構わねぇぞ。」

そう言ってじゃあな、と子供たちに挨拶をした後、
これでみんなで夕飯食っておけ、と先ほどの少年に少しばかり金銭を与えてから立ち去っていく。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からイェフィムさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からサテラさんが去りました。