2023/10/13 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/暗殺者ギルド」にエイジさんが現れました。
エイジ > 地下墳墓に入り、細い道をいくつか辿ってたどりついたのは30㎡ほどの空間。
テーブルがあり、椅子があり、カウンターがある。下水道の近くでさえなければ酒場のようにも見える。

冒険者ギルドとは違い、お天道様に、それ以上に衛兵に顔向けできる稼業ではない。
盗賊ギルドよりも更に闇深い場所にそれはある。

カウンターの奥で怪訝そうな表情をした老人に、白衣の男はハンドサインを送った。
納得したかのようにゆっくりと何度か頷く。

『あぁ、あんたか。この前は見事だった。報酬は3に。――そいつは?』
「知らん。偏屈者だったらしい。詮索されん点は楽だな。サケをくれ」

数字が特定の地点を示しているのだろう。白衣の男は聞き返すこともしない。
そいつ、とは男の今の顔の「本来の持ち主」だ。今は路地裏か下水の底か――どこであれ、冷たくなっている。
故郷でよくとれる穀物でできた醸造酒を呷る。

『最近、発作は?』
「ない。遊郭にいっても怪しまれんのは楽だ。――都合がいいのがいるのか?」

発作――男は定期的に吐精しないと理性を失う。能力を得た代償か、呪いか。
男は老人に聞き返した。世間話をするタイプではない。奥にある小部屋には休息用の寝具がある。男の体調を気遣ったと考えるべきだろう。
性行為に忌避感を持たない同業者がいるのか、あるいはどこかから攫ってきた女がいるのか。
発作はしばらくなさそうだが、今のうちに出しておくのも体調管理のために良いか――。
移動前に厠にいくような感覚で、男は考えていた。

エイジ > 「ふたなりで男の要素が強い。なるほど。前後不覚だったら使ったかもしれんな」

発作が起きたなら路地裏で適当に見繕って犯せばいいだけだ。美醜はそこまで気にしない。
とはいえ、金で解決できるならそれにこしたことはない。娼婦、酒場の娘、街中をたむろする女――供給は多い。

このギルドで何故男ベースのふたなりを捕えているのかは興味を惹いたが、好奇心は多くを殺してきた。関わらないのが賢明だろう。
酒を呷った後、男はここに来た本来の目的を告げる。

「俺向きの仕事はあるか?」

ご案内:「王都マグメール 貧民地区/暗殺者ギルド」からエイジさんが去りました。