2023/10/02 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にリュエールさんが現れました。
■リュエール > 「はい、邪魔」
ピンクブロンドの髪を払いながら、女旅人の足鎧の底が破落戸の男の頭を壁にめり込ませた。
ぴくぴくと痙攣しながら倒れた男を見下ろし、女は肩を竦ませる。
貧民地区に単身で入ってくる女が弱いだとか、思い込みが激しい者はことごとく壁のシミになっている。
「相変わらずというか、規模が広いのよね、ここ」
天はまだ青く、陽も高い。
覚えのある路地なのかそうではないのか、マッピングをしながら進んでいく。
奥へ奥へ。何かを探すように。
■リュエール > 「日暮れも早くなってきたわね」
数時間、貧民地区と呼ばれる区域を歩き回る。
逞しくも怪しく商売をしている者もいたし。
スリや恐喝には容赦なく文字通りの一蹴。
野良猫に餌を上げて撫でたり、孤児らしき子供を孤児院まで送り届けたり。
そうしてる間にあっという間に時間は過ぎて、路地の隙間にも入ってくる夕焼けの日差しを見上げていた。
ここからは夜。お節介な男に忠告されたように、あまり長居すべきではないのだが。
今日の自分は幾分は冷静だとも思っている。
「そうね……あまり拘っても仕方ないか」
ぽつりと零す。
ここまで見つからないなら、そういう縁の巡りなのだと、旅人らしい思考。
■リュエール > 「王都を出る前に王城見学くらいはしたいわねぇ、そういえば一般開放とかされてるのかしら?」
気持ちや意識を切り替えるようにそんなことを呟きながら、大きく伸びをする。
暗くなる前に路地を出て、平民地区の方面へと歩き出す。
王城の見学をしたら王都を出て、次はどこへ行こう、なんて女旅人は考えながら、貧民地区を抜けていった。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からリュエールさんが去りました。