2024/03/17 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城2【イベント開催中】」にモルガナさんが現れました。
モルガナ > 春先にさしかかり喜びヶ原街道に出没したラトルタイラント。
尾先の”ガラガラ”から発せられる魔導波長により術の発動を阻害しながらも
巨体に似つかわしくない俊敏さで馬車馬を、乗客を、荷物を丸呑みにする巨大な魔物。

国外故に領より騎士団を招聘。制圧したその首を城へと運び込み報告とした。
術が意味をなさぬなら物理で、少数では太刀打ちできぬなら練度の高い団で制圧する。

真正面からの呑み込みは”受け止めればいい”

「全く。魔物の首級など報告のついででしょうに。煩い文官ですこと」

真正面から大剣で縦に割った巨大な蛇の首。
これでは国の威光を示すに至らぬと、きちんと無事に首を落とせと。
上手くとりなすから今宵の夜会に参加せよと。

愚かにもミナスジェイラスを篭絡しようなどと、今時珍しい向上心だけの下衆をあしらって
ゆったりと城内を歩んでいく。

今日は報告を終えて、ゆるりと私邸でくつろぐのもいいが、さてどうしようかと。

ご案内:「王都マグメール 王城2【イベント開催中】」にバゼムスさんが現れました。
バゼムス > 『奴隷都市バフート』での"所用"を終わらせて王都に戻るや否や登城を求められた男。
嫌な顔など一つもせずに王城に馳せ参じるも、面会先は王族ではなく、王城に勤める貴族たち。
誰もが自分からすれば高位の者であり、誰もが偉ぶりながら確認するのは――つまるところ夜会に併せた"催し"の状況を確認してのことだった。

ミナスジェイラスの騎士団が武勲を挙げようが失敗しようが行われる算段だったのだから、「滞りなく」と貴族らしい言い回しで伝えれば満足げな顔をして己を下がらせた。
己のような男と密談していることを知られるのは憚れるということだろう。

「やれやれ。今更だと思うのだがね。」

密談をしていた部屋を抜け、扉が閉まって歩きながら肩を竦めてみせながら紡ぐのは皮肉げな表情。
さて、部下たちに任せているが、念のため確認のために屋敷に戻るか――そんな時に視線の先で歩む女騎士の姿に瞳を細める。
城内を歩くには物々しく、どこか血の臭いが鼻腔を擽るのと…鎧に刻まれた家紋を見ればそれが誰なのかは容易にわかり得る。

道を遮らぬように、立ち止まり壁際へと佇んで一礼をする。
悪辣な噂が絶えぬ、男爵位の男。けれども未だ排除されておらず王城を闊歩している男は、その年相応に弛んだ体付きにしては優雅な一礼は道化師のように滑稽に映るやもしれない。

モルガナ > そもそもが失敗しても夜会などあしらう程度。
ミナスジェイラスの伝統は諸外国に謳われる”高潔”とは違う、この国特有の”高潔”
だというのに、金にあかせて地位を得た新興貴族の敬いの無さにあきれ果てる。

敬意を示せというのではない。
女と言うだけで甘く見て、古参と言うだけで自分達は上手く立ち回ってここまで来たのだと軽んじて。

何故宦官にもなっていないのにこうも”玉なし”ばかりであるかと嘆息一つ。
それもこれも王の不在が要因。かつての黒王などがおわせられたら次々に放逐されるであろう。

だからこそ、今日の夜会であぐらを掻いてる手合の名前は覚えた。
さて、どいつから追い落として次の”新興貴族が収まる座”を空けてやろうかと。

「あらヴェルゴール男爵。バフートから戻られていらしたのですね。」

優雅な一礼には覚えがある。彼こそこの国の正しい貴族の一人である。
確かに家の力と己の立ち回りで国益を成している男。

同時に、どこぞの誰がどこで何をしているかを、見据えているのだと、血なまぐさい騎士は口にして。

バゼムス > このまま通り過ぎられれば良し。
だがしかし声を掛けられたのであれば応えねばなるまい。

顔を上げた男は笑みを顔に貼り付けたまま、

「これはこれはモルガナ嬢。
 私のような者は勤勉さで有益さを示すしかないですからな。」

己の動向を知られていることを暗に告げられても男の表情に変化はなく、言い淀むことすらない。
バフートで何人ものの奴隷達の運命を決定づけてきた――真っ当な人間からすれば目を背けたくなるような状況であっても悪びれる様子も、良心の呵責に苛まれる様子はない。

「それよりも今回の討伐で武勲を挙げられたとのことお祝いを申し上げます。
 これで滞ってた流通も元通りになりますでしょう。」

口に出す武勲を褒め称える言葉に嘘偽りもなく、またその功績による経済再活性化も己にとっては喜ばしい。
とはいえそれが己の真意全てではないことは女騎士へと向く男の視線は――騎士鎧を着込んだ美姫への色欲を混じらせたもの。

モルガナ > 真っ当な人間であれば奴隷という身分を想像するが故に目を背けるのだろうと思う。
だが我等は貴族。
国に、国民に利益をもたらす為に平民という”真っ当な人間”とやらの思惑を越えた
政治の働きが必要となってくる。

時には今日の夜会に出る者達の妻が、娘が後々良い”商品”となりうる。
金を持ってるだけの成金共が収まる”新興貴族の枠”は所詮そういうもの。
そこから脱する為の立ち回りをしない、その先に行かない。

所詮我等貴族は、そのような”貴族になるのが目的”の”獲物”達とは違う、
貴族としてどう振舞うか、どう利益を国に献上するか。

そう言う意味で同じ”貴族として顔を覚えもする。相手は自分を男爵だからと見ていないと思っているのかもだが。

「そうですわねぇ。私も王なき今、こうして地道に国益に仇成す些事にかまけるのがせいぜいですもの。
 お互い日々気苦労が絶えませんわね。」

術師に限らず魔力を保有する獲物を喰らい、尾先に溜め込む性質を持つ魔獣を些事と片付け、
貼り付けた笑顔に目を細めて微笑を返す。

「それで、貴方も今宵の夜会には参加されるんですの?
 私は”用事”があるので辞退させていただきましたけれど。」

所詮はつま先を必死に伸ばして己に権威があると囀りたいだけの者達が集まる”歌会”になんの意味があろうかと。
ただ、そこへ卸す”奴隷になる者への味見”は魅力的ではあろうがと思いつつ、
当の御仁の予定を何故か聞きもする。

その鎧の下に、巨大な魔獣を叩き伏せるだけの膂力と共に魅惑的な肢体を併せ持ちながら。

バゼムス > 仮令どれほど忌み嫌われようとも需要があるのだから成り立っている。
手を汚したがらない潔癖症がいるからこそ、己のように手を汚すことを気にせぬ者が存在することが黙認される。
使い勝手の良く、蜥蜴の尻尾(いつでも切り捨てられる側)のようなものだと大抵の貴族は思っていることであろう。

実際その通りではあるが、未だに切り捨てられずにここに居座り続けているのは――"商品"たちとの繋がりがあるのも一つの理由ではある。
胃袋ならぬ性器を握られた貴族など取るに足らぬとばかりに商人染みた愛想の良い笑みを貼り付けたまま、女騎士の微笑を見返して。

「いえいえ、モルガナ嬢と比べれば私の苦労などは些末事ですな。
 多少の苦労はあれど、報われることもありますからな。」

にたり、と笑う男のそれは淫欲さが混じるそれ。
己の本性を隠しきれない男の浅ましさか、或いは――そう見せているのか。
そんな笑みが鳴りを潜めるのは続く女騎士の問いのせいで。

「生憎と私は"花見"の準備で参加が難しく、モルガナ嬢に申し訳――おや、そうだったのですか?」

それは随分と寂しい宴になりそうだと言外に。

「お時間があれば"花"を愛でにいらっしゃっても宜しいかと思ったのですが。」

その鎧の下にある肢体を想起している故か向ける視線――"花"を見るような――の色欲は変わらぬままに告げる言葉はどこか含むようなそれ。

モルガナ > この国にあって公然の黙認。手を汚すことがこの国では必要悪を通り越して一部として組み込まれている。
表に出ないのは他の国と同様。
しかし、だからこそ確かにその手腕が確かな者は”本来の貴族”達からは信頼さえされている。

だというのに、この”腕利き”を顎で使っている時点であの者達の政の弱さが知れるというもの。
だが、表にせぬのはその評価も同様。故にこそ”張り付いた表情”を浮かべているのだろうが。

だからこそ、そろそろであろうかと、長女が家を継ぐという伝統を砕き
真に有能な妹を領主に据えた女騎士は考える。

ヴェルゴールは致命的な失策を未だしたままだ。
嫡男であるというだけで家督を継がせる一方で、この次男を野放しにしているのだから。

「だってそうでしょう? この先芽吹く見込みがもうないと見せつけている”種”共が花見などと。
 開花や結実しろまでは期待しませんが、見込みがなければ肥料にするだけですわ。」

 男爵に、伯爵令嬢が語る。この国はそういうものであろうと。
 貴方であれば商品として格上の令嬢や夫人を取り扱ったこともあろうと言外に。

「そうですわねぇ。貴方がどのような花を取り扱うのかも興味がありますし。
 こちらのほうがよほど身になるお話にもなろうというものですわ。」

見下している男爵に性器を握られていることさえ気づかぬ愚か者達より、
夜会をその実のところ支配している男と戯れるのも良かろうと。

肢体に向けられる色欲を感じ取っているかのように、しかしそれを蔑むどころか愉快そうに。
 

バゼムス > 人の気配も、通りかかる様子もないがそれにしても随分な物言いだと男は思わず貼り付けた笑みを崩して笑ってしまう。
「失礼」と噴きだしてしまったことへ謝罪はしつつ、言外に囁かれる"商品"については肯定も否定もせずに。

「では是非"花"を愛でにいらっしゃってください。
 勿論、お気に召すものがあれば何本か手折って頂いても問題ございませんので…」

ただの偶然か、この問答を予想していたのか、男は一通の"招待状"を恭しい手つきで差し出した。

女騎士がその招待状を受け取れば、やはり優雅に一礼をしてその場を辞すことになる。
今宵の"花見"の席での密談・商談に思いを馳せながら。

ご案内:「王都マグメール 王城2【イベント開催中】」からバゼムスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 王城2【イベント開催中】」からモルガナさんが去りました。