2023/12/05 のログ
■ベルナデッタ > 王都マグメールの王城。
その地下では現在、血の旅団の支配下にある城塞都市アスピダの攻略の為の秘密兵器が開発されている。
その決戦兵器たる魔導機械に使うため、膨大な魔力が集められており、
ミレー族の奴隷を使うのみならず、最近では捕虜となった魔族からも魔力を搾り取っている。
しかし、その為に王城では無視できない問題が発生していた。
捕虜を奪還するため、王国内に侵入した魔族が度々襲撃するようになったのだ。
更には地下で開発されているものに薄々ながら勘付いたのか、
それの調査、あるいは破壊を目的とする魔族も増えている。
だが、それに対処するための兵力を捻出するのは、アスピダ攻略を考えれば難しく、
その為王城の防衛は集められるギリギリの人員で行わねばならなかった。
「今日も異常なし、良いことです」
深夜、王城の長い廊下をカンテラを手に見回る人影。
主教の修道服を着て、腰に特異な剣を下げた彼女、ベルナデッタは、魔族の対処に長けた鉄槌局の異端審問官である。
血の旅団の兵力は今の所人間が主体のため、彼女らはそちらには回されず、ほぼ王城の警備、防諜に当てられていた。
「まぁ最近は…襲撃も減ってきたそうですが」
襲撃してくるような魔族はあらかた討伐あるいは捕縛したのか、
決戦兵器の開発が佳境に入った今、襲撃の件数は大幅に減少していた。
それでも、狡猾な魔族は人間の協力者等を得て潜入を果たしているかもしれない。
ベルナデッタの任務にはそのあぶり出しも含まれている。
「まぁ…平和なのが一番、なのですが」
ベルナデッタはため息交じりにぼやいた。
ご案内:「王都マグメール 王城2【イベント開催中】」からベルナデッタさんが去りました。