2025/02/04 のログ
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ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」にマチルダさんが現れました。
マチルダ > 王城を成す一角、カルネテル・ヴィスコワニティ邸。
華美な装いを控えた馬車が夜半も過ぎよう頃、エントランスへと横付けされる。
現れた侍従へと上質な外套を預けてしまえば艶やかな肢体が玄関ホールの灯に浮かび上がった。

「わたくしの可愛いこどもたちは今日も元気にしていて?」

冷えに少し強張った体をやんわりと伸ばしながら侍従に尋ねる。
並んで進む侍従からは邸で起きた一日の事柄の報告と共に子供たちの様子も告げられ、内容に満足したように小さく頷いた。

「そう、それはよかったわ。
…指導のほうも、恙無く進んでいるようね」

柔らかい髪の一房を、人差し指に巻き付けて思案顔。
侍従の伺うような顔に気づいた女は、苦笑と共に何でもないわと首を横に振った。

マチルダ > 「今日のお招きは…そうねぇ、あまり面白い宴とは言えなかったわ。
そうそう、ワインは中々だったけれど」

食事も催しも普通、と付け加える。
空腹を確認されたので、それも要らないと首を横に振った。
指先に絡めていた一筋をするり解ければ柔らかく弾んで肌の上に踊る。

「とりあえず今は身綺麗にしてゆっくりしたいの。
だから湯浴みの用意をして頂戴」

その一言で侍従の奥に控えていた侍女が無言で膝を折り入浴の準備に踵を返す。
何方かを、と念を押すかのように確認するのは侍従の声。
青花の瞳は睫毛を揺らして、柔らかく唇を笑ませた。

「ひとりで大丈夫よ。
………まあ、でも…そうね。
まだ"誰か"起きているなら、久しぶりにあたためあうのも悪くない、かしら」

既に玄関ホールにかかった繊細な造りの時計は日付を跨いでいる。
眠っているものを態々叩き起こすような無粋を、女は好まなかった。

それよりも外套を脱いでから体は冷えていくばかり。
言葉を受けて下がっていくのは侍従。
そして、女も身を包む装飾を取り払うために己の居室へと向かっていった。

ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」からマチルダさんが去りました。