2024/12/27 のログ
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ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」にメレクさんが現れました。
メレク > マグメール王国謝恩祭――――。
年末年始に王家や貴族、富裕層や教会主導で行われるその催しは、
富める者は貧しき者に手を差し伸べる義務があるという理念に基づき、
貧民地区での炊き出しや平民地区でのチャリティバザーなどの行事である。
そして、王城内の広間では抽選で選ばれたとされる一般市民や冒険者などが招かれて、
着飾るドレスが貸し与えられ、無料でご馳走や酒が振る舞われる宴が開催される。

被支配者層の鬱憤を年に一度の投資で効率良く晴らさせるというお祭りであるが、
退廃と享楽にまみれたこの王国の支配者層が何の思惑もなく慈善活動に興じる訳もなく。
特に王城に招かれる宴の客達は、抽選と言いながらも見目の良い男女が主であり、
彼らに振る舞われる酒や食事には理性を蕩かす薬が混ざ込まれ、
いつしか、昼も夜も問わぬ、尽きぬ欲望の淫猥な宴の場へと姿を変えるのである。

「ふむ……、今回の神の塩粒は中々に純度が良いようですなァ。
 中々に好い仕事をするものです。」

宴が開催されて数時間、男女の嬌声が響き渡る会場の端で、
一人の恰幅の良い中年貴族がソファに腰掛けながら会場内を見廻して独り言ちる。
今回、招待客に振る舞う食事に仕込んだ薬物を手配したのは彼であり、
懇意にしている教団の一派から仕入れた薬の効能に満悦そうに微笑みを浮かべた。

ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」からメレクさんが去りました。