2024/04/10 のログ
■シュティレ > 静かな時間が流れて行きます、噴水の水は、変わりなく空へと噴き出され、宝石の様にキラキラ周囲の光を取り込んで光ります。
城の方からは、淫蕩な空気が流れてきますが、此処には流れてきてはいないようで私は安心します。
今は屹度、大変なことになっているのでしょうね、と私は思うのですが、戻る気は起きません。
時間が過ぎるまでここでのんびりしてから、戻っていこう、そう思う程度、でしょうか。
それはそれとして。
私は、私の目的を忘れてはいません、ですから。
一匹の蝙蝠が、夜闇の中、融け込むように飛んで戻ってくるのを見やります。
一匹と言うのは私が彼らと決めた合図でありました。
私が動く時が――処罰をする者として動く時が、来たという事なのです。
慮外者。私の国の犯罪者が見つかった、と言う事でした。
さあ、静かな時間は終わりを告げて。
私は立ち上がり、夜闇の中に溶け込んでいきます。
その後の事は、別の時に、お話いたします。
ご案内:「王都マグメール 王城 中庭」からシュティレさんが去りました。