2024/04/07 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」にロン・シェンメイさんが現れました。
■ロン・シェンメイ > (うう~~~、度々来てるとはいえ、やっぱり落ち着かないなあ)
王城の中、優美なドレスを着た女性が歩いている
辺りに視線を巡らせている姿は明らかに慣れてはいなさそうな様子
それもそのはず。彼女はここではアウェーな存在
曖昧な理由で他国から送られてきた…発展のための生贄と言って差し支えない立場であるから
普段は王城で過ごし、隙をついて外に出てストレスを発散する…という日々が続いていた
「ほんと、こっちの…気持ちも考えて欲しいなあ…無理だろうけどさ」
ここからすれば他国の王族
そんな相手をどうにかしようと下卑た目で見てくる者は多い…
自分が好きだと思う相手とならばいいのだけれどこの状況ではそれを望むべくもない
「あー…また抜け出したいなぁ…」
自分にあてがわれた部屋へと戻る道すがら…長髪を揺らし、溜息を吐いた
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」にメレクさんが現れました。
■メレク > 王城の長い廊下を向かいの正面から歩いてくるのは中年の貴族。
でっぷりと脂の乗った腹肉を揺らして、装飾華美の似合わぬ衣装を身に着けた彼の姿は、
彼女の出身であるシェンヤンの故事に習えば、豚に真珠の言葉がしっくりとくる。
その赤み掛かる茶色の双眸が、女の姿を捉えれば、広い口の端っこを持ち上げて笑みを浮かべ。
「これはこれは、シェンヤンからのお客人。シェンメイ様でしたかな?」
王城の何処かですれ違ったか、或いは、王家主催の晩さん会にて会釈程度の顔合わせをしたか。
少なくとも、腰を据えて話した事もなければ、話したいとも思わないであろう貴族は
ばたばた、と絨毯を踏み鳴らしながら女に近付けば、気さくな調子で声を掛ける。
「改めまして私は辺境のサマリアの地を領有しております、名をメレクと申します。
商いも手掛けておりますので貴国との関係には興味がございまして、
一度、歓談の機会を得たいと思っておりました。以後、良しなに」
恭しく頭を下げる男であるが、その双眸は他の王族や貴族と同様に、
下卑た瞳でドレスの裾から覗いた足を眺め、その肉体の曲線を舐めるように視線を這わせる。
■ロン・シェンメイ > 「あ、えと…」
憂い事に思考を割いていたこともあり
声をかけられても少し反応が遅れてしまう
特徴的な外見をしているため、会ったことはあったはずだがすぐには名前が出てこない
何せ何人も挨拶したり、強引なお誘いを断ったりと言った行為に辟易していたから
そんな中で全員を覚えろと言うのは彼女には難しかった
ただ、特徴的な相手の外見は印象には残っていた
彼女は美醜で態度を変えたりはしないため、慌てて笑顔を見せて挨拶を返そう
「し、失礼しました。メレクさま
はい、シェンヤンのロン家長女、龍神美で間違いありません
あ…ええと…それは…その、嬉しいお話です
こちらこそ…よろしくお願いしま、す?」
これでこちらの挨拶としては間違いないだろうかと少し自信が無い様子
ただ、家に居る家族の得になりそうなことなら頷いておいて間違いはないだろうと首肯する
正直なところ商売などには明るくないのだが、何かに書き留めるなどすれば覚えられるだろう
「…?、メレクさま、…どこか私、おかしいでしょうか
こちらのドレスを着ていると落ち着かなくて…」
強引に体に触られたりすることには抵抗を見せるものの
見られるだけでは自分に非があるのではと思い、身だしなみを確かめる仕草をする
慣れ親しんだ現在の格好で怒られたことは無いがやはり異国の装いは歓迎されるものではないのかと
■メレク > 王都マグメールに住まう王侯貴族は何しろ人数が多い。
王位継承権を持たぬ傍系の王族から、彼等のような貴族まで、
各地に領地と持つ者の一年の大半を此処、王都にて過ごす為である。
そんな彼らが夜毎に宴を開き、物珍しさに外国からの客人を招いているのだから、
招かれる側としては紹介されても名前と顔が一致しない事も多々あろう。
故に一拍反応が遅れた彼女に憤りもせず、向けられた笑顔に微笑み返して。
「異国の地では、行儀や作法、風俗、慣習と覚える事ばかりで毎日大変でしょう。
少しはこの国にも馴れましたかな?」
何処か自信なさげな様子に見える彼女に双眸を細めながら頷きを返す。
相手の立場と心情を鑑みて、恥を掻かせぬように暗に問題ないと含ませて。
「いえ、シェンヤン風の素敵なお召し物ですが、……我が国では美脚を晒される事を好く思わぬ者もおります。
そうだ。如何でしょう、もしも、これよりお時間があるのでしたら、
お近づきの印に我が家のお抱えの者にシェンメイ様のマルーン風ドレスを仕立てさせますが」
大概の女性が眉を顰める醜貌にも、好色な視線にも拒絶反応を見せぬ相手に面白いと好奇心が湧き。
彼女の問い掛けに対して、ふむ、と相槌を打った後、改めてその衣装を眺めると、眉尻を下げつつ真摯に答える。
その上で、相手に片手を差し出して恭しく頭を下げれば、王城に用意された己の部屋へと誘い込もうとして――――。
■ロン・シェンメイ > 覚えていないことに眉を顰められることも多々あった
けれど相手はそれほど気にはしていないようだ
それをありがたく思いつつ、質問に対しては少しだけ硬さの取れた笑みを見せる
「ありがとうございます。…異国の事を勉強する機会と思って少しずつ慣れているところ、です
ええと…まだきちんとお答えできているかわかりませんが…」
たどたどしい言葉で近況を告げる
夜な夜な開かれる宴には参加しているものの話が噛み合わないと呆れられることも多々
祖国から手紙でやりとりしている優秀な長男への顔つなぎ程度に思われている節もある
しかもそれなのに何故かベッドへは誘われたりするのだから彼女としては意味がわからない
「な、なるほど?それで皆さん足まで覆うような服を…勉強になります」
面と向かって聞ける相手が居るわけでもない
街に出る時に付いてくる護衛はあくまで護衛であり、私語はやんわりと断られる
必然、彼女が慣習についてしっかりと学習する機会は少なくなり、また機会が得られたとしても古い情報であることもある
そのことを今までの夜会である程度は学んでいる彼女は素直に頷いて
視線に尊敬の色が混じって口角が緩む
「わあ…それは…、んん、えと…そうですね、時間はありますし…興味もあります
そういったもので貴国との交流を始めるのも良いと思いますし…
代金はきちんとお支払いしますから、紹介していただけますか?」
ある意味、相手を見つけるまでは自由とも言える身
異国のドレスを見せて貰えるという提案に感嘆の声をあげてしまうが、すぐに取り繕って承諾
金銭にはかなり余裕があるため、買えるものなら買いたいという意思も示して
ただし、いきなり手を握るのは少し躊躇いを見せ
結局、そっと一瞬手を置いた後、手を引いてお辞儀を返す
男が案内をするなら、夜会で見たような素敵なドレスが沢山あるのだろうと期待して相手の部屋へ向かうこととなる
■ロン・シェンメイ > 【お部屋移動】
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」からメレクさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」からロン・シェンメイさんが去りました。