2023/11/13 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」にグァイ・シァさんが現れました。
グァイ・シァ > 王城の、深夜の賓客用客室の周りは非常に静かだ。
明りが照らす上質なカーペットは足音を殺すようになっているし、位置も宴会場などからは背を向けるような作りで、少し入り組んだ道順を辿るようになっている。
巡回する兵士も居ないのは、賓客自身の侍従を尊重しているからか、あるいは別の理由もあるのかもしれなかった。

その静寂が染み渡る廊下を、簡素なシェンヤンの胴着を纏った女が歩いている。
目的はあるような、ないような、迷っているような、あるいは…ただ探っているような。

見とがめるものはいない。侍従も行きかうような時間ではなく、そも客室室内への扉には何か仕掛けがあるようで、つまるところ廊下は『泳がせる』ための場所ともいえるのだろう。

女の姿をしたこの魔物がここにいる理由は一つしかない。
血か、死か、あるいはそれに連なる匂いをかぎつけたからだ。
しかし

(もぐりこんだのは良いものの…)

公主の降嫁以降、この王城内でシェンヤンの衣をまとった異邦人が入り込むのは容易になったようだった。
だが当然のように、同時にそれの対策もなされているのだろう。
入り込んだのは良いものの、肝心と思えるような場所からは遮断だれているような感覚。
この『賓客用』だと聞いた客室も、『賓客』の質によって分けられているのかもしれない。

グァイ・シァ > 元々当て所があるわけではない。動物の感のようなものだから当たりはずれは当然、『当たり』だったとしても女が近付けるような『相手』ではないのかもしれない。

廊下を一巡すると、女は誰とも知らない『何れかの公主の侍従』として王城の一部に紛れ込むべく宴会場へと向かうだろう。
そうしていつの間にかその姿は消えているのだが、今宵王城に一匹新しく魔物が現れたこととて、誰が気にしたというのだろう。

ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」からグァイ・シァさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」にメイラ・ダンタリオさんが現れました。