2023/10/15 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」にセリアさんが現れました。
■セリア > 本日も王城に出仕し、騎士の間であったり貴族や王族も立ち入る執務の間で諸々働いているセリア。
少し前まで王都内の詰所務めだったというのに、わからないものだな、と何となく感じた。
鍛練場に差し掛かったところで、中から声が聞こえて立ち止まる。
「──ここは確か…」
騎士団が模擬戦を行うに適した、広めのスペースを兼ね備えた一室。
何某かが模擬戦でも行っているのか、それともひとり剣を振るっているのか。
少し気になったので覗いてみることにした。そのくらいなら罰も当たるまいと。
「まぁ、何なら一緒に鍛錬するのもまた良しか」
そんなことを呑気に思いながら。
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」にフィリアさんが現れました。
■フィリア > 血の旅団問題など、色々な戦闘的な問題が発生している昨今、血の気の多いが未熟な騎士や冒険者が功名心に駆られることが多い。
そういう時に腕の立つ相手と勝負させて実力を理解させるという事をするのもよくある話で。
冒険者ギルドにコネのある、ある程度のランクの騎士が、身の程を知らない若手騎士の相手として紹介してもらった結果、やってきたのが若く小さな少女とあれば、侮るものも多いもの。
この少女に勝ったら訓練ではなく前線に、などと言っていた若手騎士たちだったが、1対1では相手にならず、色々あって、今や3対1の勝負になっていた。
セリアが鍛錬場の扉を覗くか開くかするならば、3人の騎士が1人の少女を囲んで攻めて、少し離れた位置で上の階級の騎士がその様子を見守っている。そんな光景が見えるだろうか。
「ん〜、さっきも言ったけど、剣の振り出しに癖あるよね。フェイントがフェイントになってない……っ!」
3人に囲まれるような態勢ながら、少女はその場から大きくは動かずに、最小限の範囲で避けて、効果的に受け止めて、攻撃はほとんど最低限。もはや防御に徹している少女にどうやって有効打を与えるかというような状態になっていた。
まだまだ未熟な腕前の3人とはいえ、上級冒険者ともいえそうな相手となると、このような状況になることもあるのかもしれない。
■セリア > 扉を開け、覗き込んでみると──3人の騎士に囲まれる1人の少女の姿が見えた。
少し離れたところに上級騎士も。
そっと身体を滑り込ませ、後ろ手に音もなく扉を閉める。
どうやら一方的な扱いになっているらしい。──3人の騎士の方が、である。
「ふぅん……」
暫しその場に立ち、鍛練の様子を観察して。
上級冒険者として確かな実力を身につけている少女は、所詮は若手騎士に囲まれているその状況をものともしない。
見守っている上級騎士の方に歩み寄り、目礼でひとまず挨拶を済ませた。
「──やはり、前線に向かわせるにはまだ実力が足りてないわね」
そう呟くと、ぽんぽんと両手を叩いて自身の存在を彼らにも知らせる。
さっきから鍛練の様子を見ていた、ということも併せて。
同時に、冒険者の彼女に笑顔で歩み寄っていく。
「流石ね。未熟とはいえ、3人に囲まれてもものともしないなんて。一流の冒険者は皆そんなに強いのかしら」
■フィリア > 最後、破れかぶれに3人が振りかぶって同時に振り下ろしてきた剣。一本を右の手甲、一本を左の手甲で受けて、3本目は自分の肩鎧の一番分厚いところで受け止める。肩鎧の部分で軽いダメージは入るものの、戦闘継続には全く影響のない程度。
「だからぁ、そんな見え見えな振りじゃ、ある程度の技量があったら見切られちゃうの!」
なんでわからないかなぁ、と言った感情のこもった嘆息にも似た言葉を漏らした直後、両手が叩かれる音。
その音で新しく入ってきた女性を少女を含めた4人が認知した。
3人の騎士は慌てたように礼を取る様子。少女は目を瞬かせた後で、終わりか、と理解すれば構を解いて軽く首を回した。
上級騎士や3人の騎士の様子を見る限り、この場で一番偉いのは彼女のようだ。
少しだけ値踏みするように彼女を見やるも、騎士らしくない印象を受けるものの、この場にいる騎士の中で最も隙がない立ち居振る舞いをしている。1番の手だれ、と理解した。
笑顔で歩み寄ってくる彼女と向けられた言葉に、少し苦笑めいた笑顔を浮かべつつ
「どうも。堅苦しいのは苦手なんで、失礼あったらすみません。
……どうでしょうね。今日は、この3人と訓練、ってそっちの騎士さんに言われたから、完全に戦列兵の動きだったんで3人同時でも捌けた、ってところじゃないですか。
倒していいと言われたら、多分1対1を3回作りますし、ここまで派手にはならなかったんじゃないかな、って。」
軽く頬を掻きながら返した返事。
戦術としてあのような3対1は自分がタンカーになる時くらいという例外事例のようなもの。
本気でやるなら3分割するという当たり前の返事を返すあたりは手だれである証明か。
「あ、ちなみに、みんな癖がありますよね。基礎練習ってあまりやらないんですか?
それとも……」
チラリと3人を見やる視線。この3人だけがサボってるのか?と声にはしない。態度には出るけれど。
■セリア > 3人の騎士と入れ違い様に「もう少し訓練しなきゃね」と笑顔で声かけておく。
きっと後方の上級騎士も同じようなことを言うだろうから、その代わりをしたまでで。
セリアの興味は早々に冒険者の少女へ向けられていた。
「私も堅苦しいのは苦手だし、敬語は無くていいわ。いつも通りで大丈夫。
──戦列兵とはいえ、戦場が想定通りに動くわけもなし。
個々の臨機応変な判断力が必要になってくると思うんだけど…」
少々呆れた風に、引き上げる準備に入った3人の騎士を見遣る。
少女の発言からも、相応な手練れであることは読み取れる──じっ、とその姿を上から下まで失礼にならない程度眺めて。
「……基礎練習はやってると思うんだけど。
まぁ、大方…手を抜いてたか。サボる…まで行くと、いよいよキツく叱ってもらわなきゃね」
そこまで言って溜息ひとつ。
改めて彼女に向き直り、肩を竦めてみせる。
「私はセリア。これでも一応…一騎士団の団長。
主に剣、あるいは短剣を使うけれど…体術もできるから、案外貴女と似てるかもしれないわね」
■フィリア > 堅苦しいのは苦手、と言われれば安心したよう表情に。
騎士は人によってはかっちりした礼を求められることがあって、それは苦手で仕方がないから。
返ってきた言葉に頷きながら。
「まぁ、そうですよね。臨機応変な判断力は必要ですけど、その判断力を活かすための基礎力は絶対に必要になるわけで。」
彼女の言葉に同意する。引き上げる様子を横目で見やりつつ
「あぁ、手を抜くはわかるかも。少なくとも、その剣の振りはなぜそう振るのかとかは全く考えてないと思います。型を真似てるだけ。
バカではないとは思うんで、余計なプライドを取っ払って基礎練習でもう少し頭使えばすぐに伸びますよ。それが難しいんですけど。」
最終的に手合わせをした結果の感想をそのまま言葉にしていれば、名乗りを受けて小さく頭を下げてから。
「あ、ども。
私はフィリアって言います。冒険者やったり、傭兵やったりです。
あ、そうなんですね。今日はタンカーだったから格闘家スタイルですけど、本来戦場に出る時はロングソードとダガーの二刀を使ってるんで、だいぶ似てるかもしれません。」
獲物が近いというか、ほぼ一緒とわかれば親近感が深まる。
騎士団長と言われて少し構えていた雰囲気が解けていくのがわかるだろうか。
■セリア > 何なら貴族階級の堅苦しさ、礼法作法の煩さに嫌気が差して実力主義の旅団を率いる騎士になったのだ。
自分には勿論相手にも求めないし、その方が円滑なコミュニケーションが図れると思っている。
「まずは変なプライドを捨てて、基礎の基礎を徹底させることが肝要か。
加えて、頭を使った戦いに…」
此方に一礼し、鍛練場を後にする4人を見送る。
さて、と2人きりになったところで彼女に再び視線を向けてからの。
「よろしく、フィリア。……ところで、あの3人を相手にして今日は満足したのかしら。
もし消化不良なら、私とちょっと手合わせしてみない?」
無理にとは言わないけど。なんて笑いながら、備え付けの手甲を装備し始める。
「やってくれるなら、遠慮せず本気でかかってきてね。
何なら負けた方が勝った方の言うこと一つ聞く…だなんて。そんなルール設けても良いけれど」
■フィリア > 「ある程度剣は振れるってプライドがあるんでしょうけどね。でも、モノは悪くないんで。」
セリアの言葉にうなづきながら返していれば、向けられた視線と続く言葉に小さく肩をすくめて
「まぁ、仕事の一環だしアタシは別にどうってわけじゃないんですけどね。
どっちかっていうと、セリアの方こそアタシとやりたそうに見えますよ。」
そんな軽口めいた言葉を口にしたものの、手甲をつける様子を見れば、別に拒否をするつもりもない。
「そうですねぇ……別にルールはあってもなくてもかなぁ。
セリアがどう決めるかにお任せします。半端にやったんで、もう少し熱くなっときたいのは確かにあるし、報酬は十分にもらってるんで。
もちろん、遠慮なしですよ。遠慮して勝てる相手じゃないでしょ?セリアは。」
そんな言葉を返しながら、開始線の方へと歩いていくか。
■セリア > 「あら、仕事の一環でお相手してくれるの? 有難い反面、ちょっと寂しいかも。…なんて。
まぁ私も、今日は書類仕事ばかりでね。少し発散しておきたいのよ」
冗談めかしつつ、今日は体術での手合わせ。ということで腰に下げた剣は一旦外し置いておく。
手甲の感触、心地を確かめるように何度か手を動かし、揺らし、満足したのか頷いて。
「ふーん。まぁ私の方こそ、聞いといて何だけどどっちでも…。
──じゃ、一先ずルール有にしておきましょ。怪我の功名、良い方向に転がるかもしれないしね」
何が、かはわからないままに。
開始線の前につくと、お互いに準備ができたことを確認してから構えを取った。
「それじゃ、始めましょうか」
そう口にしてやんわりと微笑む。
■フィリア > 「だってセリアはアタシの腕見てるけど、アタシはまだセリアの腕見てませんしね。
……なんて、うそうそ。依頼してきた騎士様より間違いなく強いでしょ。
書類仕事の発散なら、お相手しますよ。」
そんな軽口めいたやりとりしつつも、結局ルールはありということに。
始めようと言葉かかれば薄い笑みで一つ頷いてから、軽く構えをとる。
そして、しばし見合った後に
「セアッ!」
気合いの声一つ、ほぼ溜め時間もなく、それなりの距離を前回転浴びせ蹴りのような要領で体重を乗せたフィリアの右踵がセリアの左肩口に襲いかかる。
■セリア > 「さて、それはどうかしら…
騎士団長の腕がいち冒険者に及ばないとなれば、中々面白いことになりそうね?」
軽口の応酬で場の空気を解した矢先ながら、向かい合って構えを取ればひりつくような緊張に鍛練場が包まれる。
お互い、微笑を口元に湛えたまま見合っていたが、
「……ッ!」
気合の声一つ。響くとほぼ同時、体重を乗せた重量のある一撃が肩口を襲った。
だがセリアは動じず、両脚の筋肉へ力を籠めて地面を蹴り、後方へ飛び退いて強烈な蹴撃を躱す。
間髪入れず、浴びせ蹴りでがら空きとなった彼女の胴へ。
前方に飛び込んだ、その勢いのまま片手を地につき、側転蹴りの要領でフィリアに蹴撃が襲い掛かっていく。
■フィリア > 前回り浴びせ蹴りをバックステップで交わしていくセリア。
その動きは予想済みだったか、着地で胴が開いた時、蹴りで使っていない両腕は胴の近くに畳んで構えていた。
故に、側転蹴り自体は意識していなかったが、構えた腕の手甲に命中する。
勢いがある一撃であるものの、硬いところに当てればそこまでのダメージにはならない。
「……ハッ!」
そのまま前へとタックルの要領で、叶うならそのままマウントポジションを取ろうと両腕でセリアの両肩を捉えようと飛び込んでいく。
■セリア > どうやら次の攻撃は予想されていたらしい。
叩き込んだ一撃にさほど手ごたえがなければ、早々に伸ばしきった足を引っ込めようと地面を転がる。
「……フッ!」
タックルのように飛び込んできた、自分よりは幾らか小柄な影。
セリアは敢えてフィリアの組み付きを躱さず、寧ろ此方からも両腕を伸ばして彼女の両肩を捉えんとする。
それが叶えばセリアはフィリアを勢いよく横に転がそうとした。
マウントポジションを取り返し、自身が上になろうと組み合っていく。
■フィリア > 飛び込んで肩を捉えるものの、そこまで至近の体制になることを見逃してくれる相手ではなかったようだ。
自分がセリアの肩を捉えたのと同時にセリアも自分の肩を捉える。
そのまま自分がマウントポジションを取ろうという意識がお互いにあるが故に、お互いが横を向いた状態で膠着状態となる。
お互いに額と額で押し合って、お互いの手がお互いの手を牽制しあう体制になる。
足については状態が違っており、タックルの体制で飛びついたフィリアの両足がセリアの腰を挟み込むように回っているのに対してセリアの両足は自由に伸びて動かせる状態になっていることくらいか。
額と額、豊満な胸と薄い胸、が触れ合うほどの距離の中、お互いに鍛えられた肉体は正攻法ではお互いになかなか優勢が取れない絡み合った体制であることをお互いに知れるだろう。
■セリア > 敵と至近で組み合ったのはずいぶん久しぶりかもしれない。鍛練ならではの状況と言えようか。
膠着状態となったことからも、2人の膂力はほぼ同程度と推測される。
お互いの肩を捉え、額同士を突き合わせて間近で睨み合う。顔が近い。
ともすれば吐息も絡み合う程の距離の中、此方が有利に運べるとすれば両脚の使い方次第か。
フィリアの両脚はセリアの腰にがっちり組み付いている。
それを感触で確認すれば、セリアは勝負に出た。
「………、ハッ!」
自由に動かせる脚。筋力を駆使し、今出せる最大限の力を籠めて地面を蹴り飛ばす。
その勢いをもって一息に横へ転がり、マウントを取ってしまおうとして。
■フィリア > 五分の体制というのもあまりない。どちらかというと立ち技だけで勝負することの方が多いからだ。
だが、お互いの体制を繰り返した結果組み合いになり、今膠着している。
体制に差があるからこそ、どちらかというと自分が不利か。
そう思っていれば、勢いをつけて地面を蹴ろうとするセリアの動き。
一瞬反応が遅れたが、その後になるだろう体制を考えて、両腕を振り解き、首相撲の体制を取ろうとする。
それが叶うか叶わないかくらいのタイミングでぐんっ、と勢いよく自分にぶつかってくるセリアの全身。
「っ……っ!?ふぇ……?」
これは非常に至近にあったからの事故だろう。
お互いの膂力がほぼ同じ。足の力の勢いの分セリアの体の勢いが増して、上半身を起こされないように首相撲に捉えて結果、勢いがお互いの顔を近づけて、振れる程度に唇が重なった。
一瞬感じた柔らかいものに何が起きたのか理解できなかったが、それが何かを理解した時、まぬけた声が漏れると共に体が完全に返される。
事故とはいえ、知識でしか知らない経験を、見るからに整った可愛さをもつ相手としてしまったという事実が、完全な隙を作った。
■セリア > 組み合って至近で絡み合っているから当然なのだが、地面を蹴り飛ばす勢いでマウントを取ろうとした動きは勘づかれた。
両腕を振りほどかれ、首相撲に移行されそうになる。が、此方の動きの方が幾分か早い。
ぐっ、と一気に距離が詰まる。
顔も勢いをつけて近づき、一瞬唇が触れ合った。
「……っ、ん……!?」
セリアにとっても想定外。だが、そのままタックルめいてぐるりと視界が明転し…
マウントを取ることに成功する。
一種組み敷くような体勢。そして先程の事故により、妙な心地が芽生えてくる。
「…………」
気まずさもあるが、何ともいえない表情でフィリアを見下ろすセリア。
彼女の目には、重力で釣鐘型に垂れ下がる豊満な乳房が眼前に広がっているかもしれない。
■フィリア > 読みは互角。膂力も互角。故に自己が明暗を分けたのだが、マウントポジションを取られた体制。
そして、気まずさとなんともいえない表情で見下ろしてくるセリア。
事故で隙ができたとはいえ、それを含めて自分が未熟だったということ。
故に、負けは負けでそれなりにスッキリしてはいるのだが、
「…………」
目の前に吊り下がっている豊満な乳房。
その後の追い打ちもして来なそうなセリア。
しばし下から見つめあってから、ぽんぽん、と目の前のセリアの乳房を手のひらで触れてから、ブレストプレートの上から自分のナイチチをぽんぽん、としてから
「負けた〜!」
大の字になった。勝負は紙一重だった。事故がなければと思わなくもない。
しかし、戦場ではそういうアクシデントを含めての勝負。
ただ、素直に負けたというのが悔しいのもあり、女として負けました、という悪ノリ込みでの敗北宣言。
■セリア > 正直、事故が無ければ勝負の行方はわからなかった。
そのくらいに互角だったのだが……
暫し無言で見つめ合った後、ぽすぽす、と乳房に触れられる。
それを少々の意外さというか、驚きと共に見守った後──
「………ふふっ」
大の字で潔く負けを宣言するフィリアの姿に、思わず笑ってしまうセリア。
マウントを解き、ごろんとフィリアの隣に仰向けで寝転がる。
まぁ勝負自体は楽しめたから良かった。
いっそ彼女を我が旅団に引き入れたい程には、その実力も把握できたわけで…
「じゃ、私の勝ちー。 ……楽しかったわ、ありがとう。
──ねぇ、良ければまた声かけさせてもらっていい? フィリアの力、戦場でも借りたいの」
ちら、と真横のフィリアに視線を投げ、ゆるりと問うてみる。いわば仕事として。
■フィリア > 「多分、続けたら続けたでまだできるんだろうけれど、どこまで行っても分けな気もしたし、ここまで立派なものをあの距離で拝ませていただけちゃったら負けかな〜って。」
自分の様子を笑ってくれたセリアに軽口めかして返した言葉。
隣に横になるセリアの様子、その近しい距離感をどこか心地よく感じつつ。
「うん、セリアの勝ち〜。アタシの方こそありがとう。
この国には名前だけの団長サマばかりだけれど、セリアは違ってた。」
そんな感想を口にしていれば、続く言葉。視線を感じれば、首をセリアの方へと向けて視線を合わせ、ニカッと笑顔を見せてから。
「うん、いいよ。セリアの強さはわかったし、雇ってもらえるのはアタシとしても大歓迎だよ!」
強い人と組むのは楽しい。だから、迷うことなく受け入れた。
■セリア > 「それもそうね。一流の冒険者は一国の騎士団長とも互角にやり合える、か…」
しみじみとしていた。
これからは冒険者に王城側が積極的に力を借りに行く、そんな能動性も必要になってくるかもしれない。
──今全くやっていないわけではないのだが。
「ふふ、お褒めに与り光栄。……そう、歓迎してくれるなら嬉しい。ありがとう」
迷うことなく受け入れてもらえたなら、ホッとしつつ約束、と頷いてみせた。
商談が纏まったところで──おもむろに、セリアが再び横に転がり、フィリアに跨り直そうとする。
「それはさておき──私の勝ち、ということで。言うこと聞いてくれる?」
それが成功してもしなくても。フィリアの耳元に唇を寄せ……艶のある囁きを落とそう。
「……このまま、ベッドに連れ込んじゃっていい?」
■フィリア > 「単なる武力としてだったら、ね。騎士団長は指揮官でもあるし、武力は部下に任せるでも良いっちゃいいんだけどね。」
セリアは読みも深かったので指揮官としても一流だろう。だから歓迎したというのもあった。
王国の騎士団長と呼ばれる中で多いのは、武力もなく、戦術眼も戦略眼もない愚物のこと。
どちらもあれば完璧だし、どちらかしかなくてもそれは尊敬に値するのだ。
受け入れたことに御礼をもらい、少しホッコリとしていれば、今一度マウントポジション……いや、これは違う。
目を瞬かせて、キョトンとした表情でセリアを見上げ
「あ、うん。セリアの勝ちだし、言うこと聞く約束だけど……ひゃんっ!?」
耳元に寄せられる唇。そのくすぐったさに変な声をあげてから、耳に届く言葉。
かあっ、とみるみるうちに顔が真っ赤になって、心臓が早鐘を打つ。
耳元に唇が寄せられているということは、お互いの鼓動がわかるほどの距離にいるということ。
一気に体温が上がり、鼓動が早くなったことを知られたかもしれない。
そんなことを思いつつも、耳年増で妄想家の少女はこくり、と小さく頷くものの
「う、うん……約束、だし、セリア、だし、アタシは、いいけど……」
こちらも耳元に唇を寄せて、消え入りそうな声が紡いだ言葉は
「アタシ、初めて、だから、優しくしてくれる……?」
■セリア > 「ふふっ。まぁ戦術指揮の方は任せてくれればいいわ。フィリアは存分にその腕を振るって。」
王国の騎士団長にまで上り詰めた中で、純粋に高い実力を有する者が果たしてどれ程いるだろうか。
指揮の手腕にせよ、武力にせよ…もう少し戦力の底上げを図らねば魔族に乗っ取られる危険性も高まる。
やることは多いな、と嘆息して。
耳元に囁くだけで鼓動は速まり、顔を真っ赤にする初心な反応。
照れているだけか。そう思っていれば、初めてだという。
「……なら、お城の部屋を一つ借りましょうか。
大丈夫、忘れられないくらい優しくしてあげるわ」
行こう、と囁きを残し、跨っていた体勢からゆっくり立ち上がる。
片手を差し伸べ、フィリアの立ち上がる手伝いをしつつ──
手を離す前にもう一度だけ、くいっと引き寄せて声を落とした。
「……でも、もしかしたら激しくしちゃうかも。…それでもいいよね?」
■フィリア > 「それならしっかり、お代分は最低お仕事させてもらうね。」
仕事分だけは働く、ではなく最低限もらった分は働く、と言った。
手を合わせて心地よい感覚を得たからこそのものなのだろう。
城の一室を借りること、優しくしてくれることを告げられれば、コクっとうなづいて同意を向ける。
差し伸べられた手をとって、立ち上がった後で、引き寄せられれば今一度、セリアの腕の中で囁かれる言葉。
「……っ!……ぅ、ぅん。」
真っ赤な顔のままで消え入りそうな声で同意して、そのまま連れられてお城の部屋へと消えていく。
■セリア > 【中断】
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」からセリアさんが去りました。
■フィリア > 【中断】
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」からフィリアさんが去りました。