2025/05/24 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」に孫伯さんが現れました。
■孫伯 > 富裕地区の邸宅街。その一角に不自然に灯る明かりは妖しく木製の看板を照らす。
入り口はあくまで貴族の邸宅の玄関然としているが、扉を開いた先に広がるのは
アンティークから実用性、趣味に至るまで多岐に渡る発掘、盗掘物。
今日も今日とて冒険者より買い取った物の整理に勤しみ、残るは女性物の鎧や、杖の類。
「いやぁ……これは中々の上物。」
上物、とはいえ世間一般でそれは呪物扱いされるようなもの。
殆どビキニと見間違うほどに守る気のないその鎧の内側、胸当ての部分を木の棒で押し当てると、無数の小さな触手が蠢く。
着用者の体液を餌として寄生するもの。丁寧に胸当てとクロッチ部分へ埋め込まれていて。
「飛躍的に身体能力を向上させるけれど、これに耐えられる女性が居れば、の話ですね──」
闘技場に奴隷を出す貴族相手にはいい値段で売れそうだと。
とりあえずカウンターの横、目立つ場所に女性の身体を象った木製の人形へその鎧を掛ける。
残るは、最近売れ行きの好調な、香油。その壺──。
心穏やかなるさわやかな甘い香りを店中に広げる、が……。
「これは、聊か危険が過ぎますか……。」
己は幾分そういった薬液に耐性があるが、四肢が弛緩する感覚を覚えた。
意識はハッキリしたまま自由を奪う。所謂麻痺毒の類と知ると、その蓋を締め、密閉する。
■孫伯 > 暫く、商品のメンテナンス、陳列などに時間を費やした後。
店の明かりが落ちる。
看板も、それを照らす明かりも屋内へ仕舞われて邸宅街に安寧の夜が訪れるか。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」から孫伯さんが去りました。