2025/03/29 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」にエアさんが現れました。
■エア > 「……何で、こんなに、寒いの?」
富裕地区の大通りを一人歩きながら、白い吐息と共に愚痴を吐く。
昨日まで暑さに備えるために少し早めに動こうと思っていたが、今日は一転して本当に『寒い』
とある貴族のパーティーに招かれた帰り道。
普段ならば送迎用の馬車を使うのだが、少し早めに貴族の屋敷を抜け出した事もあり、
徒歩で学院の生徒領に向けて帰路についている最中。
足元の石畳みが濡れているから雨が降っていたことは容易に想像つくが、
こんなに気温が下がっているとは思わなく、コートの一枚でも借りてくるべきだったと、今更ながら思う。
それか素直に馬車で送ってもらうべきだったと。
「……この寒さに、雨上がり、時間的に通りを歩いている酔狂な人間はウチしかいないよね……。」
もう一つ付け加えると、珍しく人気がない。
誰もない、隔絶した結界の中を歩いているのでは?と思える程に誰もいないのだ。
視界を確保するための切れ込みも何もない真っ白な仮面。
仮面の奥の瞳を凝らせば、あちらこちらの建物に灯りがついており、立ち並ぶ店にも同様に灯りが灯っていることから、
ただの自分の杞憂だと理解できるが、そこそこ心細いのだ。
■エア > 心細いなら貴族らしく護衛の一人でも、は両親により禁じられていた。
両親曰く『護衛くらい自分の力で雇え』という事らしい。
最悪お前は何とでもなるだろ?と言われ傭兵ギルドの紹介状を投げられた苦々しくも懐かしい思い出が脳裏によみがえる。
冒険者でないところが我が両親らしいといえばらしい。
冒険者なら期間を決めて、報酬を決めて、ギルドで張り紙をだしてもらって……。
「……っ、くっしゅい……。」
寒い、寒すぎて変なくしゃみが。
幸い季節問わずのこの服装のおかげで、指先まで寒い事はないが、全体的には通気性を重要視していて寒い。
防寒の魔法も得意ではなく、さて困った。
寮まではまだだいぶあるし、立ち止まると寒いし。
一人愚痴をこぼしながら、富裕地区の大通りを進む。
それにしても人っ子一人いないのは何故だろうか。
辺りはちゃんと電気がついているのだが。
人の気配が全くしない。
■エア > ……寒さ以外にも寒気を感じ始めた。
あまりによくない予感しかしない。
今更姿を何とかしても仕方ないだろう。
――…なので、走る。
貴族としてあまり優雅とは言えないが、走りだすと一度こけそうになるが、何とか寮まで無事駆け抜けたのであった。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」からエアさんが去りました。