2025/02/11 のログ
■エア > ――…何かトラブルのようだ。
店員が慌てた様子で駆け寄ってきて、説明をしてくれた。
何かここ最近富裕地区の本屋を狙った泥棒がいるらしく、
この本屋にも何者かが侵入した痕跡があったらしい。
それで予約していた本を探す余裕がないとのこと。
貴族としては急かす必要もない、仕事に従事しているプロを邪魔する必要もない。
目にも口にも切れ込みのない真っ白な仮面をずらし、
珈琲の残りを飲み、チョコレートの小箱を懐へとしまうと、
店員に了承をつげてソファーよりたちあがる。
仮面の奥でため息をそーっと吐き出した後に、
少年は心なしか肩を落として帰路につくのだった。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区 本屋」からエアさんが去りました。