2024/02/08 のログ
シャーニィ >  
「ふむぅ……やはり、地道に学ぶ、というものか」

相手の言うことは至極最もである、とうなずく。混ざりものがあるように感じるが、そもこの街ではそんなに珍しいものでもない。……といっても、尺度がそもそも人類のソレではないので一般的には問題があるかもしれないが。

「それにしても、そうか。汝も得意でないものはあるか。それならば、少々安心はできるな。先達でも不得手がある、というのであればな」

そのあたり、ちょっぴり気になるお年頃ではある。

「……ふむ。ここであったのも何かの縁だ。吾は……シャーニィ、という。少々、本について教示してもらってもよいか?」

相手が色々教えてくれていることもある。それであれば、こちらもまずは礼として仁義を通すべき、と。妙に律儀な思考をする邪神はまずは名乗って、問いかける。

アリス > 「最初から、勉強しなくちゃって思うと難しく感じてしまうものですし。このぐらいだと面白いかもって思えるぐらいから、片手間に始めるぐらいでもいいと思いますよ……よほど急がないといけない事態、とかでもない限り」

身の丈、と言うのは大事なことで。それで一度大きな失敗を自分でしているものだから、真面目に学ぶ意味を知りつつも、無理をするのもまたダメ、と言うのもよくわかっている、つもりではあって。

「みんな得意不得意はありますから。例えばそう……私、自分では全く魔法ができないんですよ。でも、魔法の道具の力を借りて、使い方を覚えていって――それで魔法使いのような真似をすることは、できて。
 苦手な所も、後から補えばいいんだと思うんです。それか、誰かに補ってもらったりとか」

難しい本はまだまだ教えるなんてとても無理だけれど。本自体がまだ苦手、な相手であれば自分でも教えられることは少しでもあるかもしれない。
そのまま絵本だとか、図鑑のようなものとか……見て楽しめそうなものがどこにあるか、とか。

「私は、アリスって言います。アリス・シャトン……シャーニィさん、それなら帰り際に、一緒に何か探してからにしましょう」

手元の本は店内貸出用だったし、後で読むために売っている方を自分でも探したくなったし。一緒に、どんな本なら今でも楽しめそうなのか探してみるのは楽しいと思ったし。
そろそろ帰宅しなければいけないから、それで丁度、いい頃合いになると思う。

シャーニィ > 「ふむ……積み上げ、というやつか。ヒトは……ん、んん。ああいや、そうか。気の長いことを考えるものだが、そうだな。慌てても仕方ない、か。」

ヒトの積み重ねは様々な困難を打倒してきた。打倒された側として、それは恐るべきものであり、見習うべきものであった。

「ほう?魔法が?……ふむ。そうか。
 補う……補う、か。なるほど、そういう考え方もあるか」

気配からすると、魔法くらい扱えても良さそう、ではあるけれど……おそらくそこにはなんらかの事情があるのだろう、と推察する。自分とて、あまりヒトに公表できないことはある。なのでそこにはソレ以上触れず、むしろ本題の方をかみくだく。なるほど、あまり自分にはない発想である。

「アリス、か。うん、それを頼めるのであれば頼みたい。礼は……できることならしよう。一応、吾は魔法を操ることもできるゆえ、そういうのでもよいし、な。」

そして、どうやらこちらの提案に相手が乗ってくれるようなので感謝する。当然のごとく、ただ施しを受けるだけではプライドが許さないので礼のことも語り。本を探しに立つ。

アリス > 「鍛冶職人の娘なので……武器の扱いの方が慣れてるんですよね――見た目に反して、って良く言われますけど」

一間魔法使い風の格好のわりに、魔法に関しては本当にダメなようで。
武器の扱いと言っても本職の人たちには遠く及ばず、なのだけれど、見栄のつもりなのか単におどけているだけか、とても剣など振れなさそうな細い腕をぎゅっと体の横で曲げて見せ。

「それでは、何か面白そうな本を探して行きましょう。……わ、シャーニィさんが魔法ができるのなら――そうですね、どんな時にどんな魔法の使い方が役に立つのか、とか……」

適切なタイミングで適切な魔法、と言う所が知識として備われば、ある種、事前準備があれこれ必要な自分のスタイルでも役に立つ所が多くて。
その辺りのヒントになることが聞けるといいな、なんて思いつつ。お礼そのものを期待しているわけではなくて、新たな友達と一緒に本を選ぶ、と言う楽しい行事のようなつもりが大きかったから、たぶん本を探す方にだいぶ夢中になったことだろう。

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