2024/01/31 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」にレウィンさんが現れました。
レウィン > 富裕地区で行われているとある貴族が主催した仮面舞踏会。
招待状は不要、仮面をつけて合言葉を言えばだれでも入り込めるようなよくある催し。
主に貴族たちが身分を隠しながら思い思いに話したり、踊ったり、口説いたり。
貴族だけではなく潜入捜査や依頼やらで来る冒険者や、社会経験だとよこされる学生もいるかもしれない。
広いダンスホールを上から見下ろせる観覧室もあれば、一つしかベッドのない別室もいくつもある。
そういうこと、のために用意されたような建物。
割とグレーな催しのようだ。

人目を引くような豊満な谷間に、くびれた腰と丸いヒップライン、肌色がところどころ覗く挑発的な白いドレスを纏う女が壁際にいる。
高いピンヒールで姿勢よく佇みながら、紅い羽根仮面の下から覗く真紅の瞳が会場を見渡していた。

(この会場の中に、どれほどの魔族が入り込んでいるのかしら?)

気配感知をさせないほど巧妙に隠している者も多い。
腐っても人間の社会に溶け込み、巧妙に生きている同類たちは尻尾など出さない筈。
形のいい唇に弧を描きながら、プラチナブロンドの髪を払って女はシャンパングラスを手に取る。
酒精に混じる微量の催淫剤の香り。
口をつけないまま、ふぅん、と小さく零す。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」にクロスさんが現れました。
クロス > (ギルドからの依頼を受けてこの富裕地区で開催される仮面舞踏会へとやってきた。
噂ではあるが、この舞踏会の中には人間社会に溶け込み姿を隠す魔族が居るらしく、その調査と発見を命じられてやってきたのであった。)

「(しかし、まぁ…どうして貴族ってのはこうも胸糞悪い雰囲気出しているんだか…?)」

(クロスも着慣れないタキシードに身を包み、仮面をつけて参加していたのだった。
依頼者から貰った合言葉を伝え無事侵入するも、貧民地区で過ごしていた彼からすれば豪華なこの空間はなれなかったのであった。
あくまで参加者であるとカモフラージュしながら会場内を歩きまわり、それらしい気配を見つけようと探していたのだった。
そうしている内に一人の女を見つける。
様々な依頼に参加したせいで魔族の雰囲気を読み取り、そのまま近づくことに)

「…どうも、そこの淑女様…
このような舞踏会にはよくいらっしゃるのですか…?」

(自身も身分を隠す貴族。
そう振舞うためになれない言葉を並べて目の前の女性、おそらく依頼対象である魔族に声をかけるのであった。)

レウィン > グラスを傾けゆらゆらと揺らしていれば急に影が出来た。
顔を上げればそこにはタキシードを着た大男がいる。ひょろりと背が高い細身。
髪を後ろに撫でつけてオールバックにした男は、そこらの男より頭一つ分大きい。
隠しきれていなかった魔族としての気配を察知されたとは露知らず、ふっと口元に笑みを象る。

「まあ、不躾ですこと。
 女性に声をかける時は一言賛辞の言葉を添えるものでしてよ」

図体はあれど不慣れそうな言葉遣いで声をかける男を、慢心した女魔族は完全に見下していた。
とは言え仮面越しに見てもまあまあ見て取れる男。
気紛れに相手をしてやってもいいわね、と高慢にもとれる思考を目線や口元に表しながら、彼にとっても胸糞悪い貴族の典型的な傲慢さを見せつける。

「そうねえ、そう頻繁ではないけれど。
 そういうお前は初めてかしらね? 舞踏会の作法を施してさしあげてもよろしくてよ」

などと、完全に下に見た発言をしながら、赤い紅を引いた口元を吊り上げる。
無礼な物言いにも引かないのであれば、遊んでやってもいいわね、と男の目的も知らないまま不遜に言い放つ。

クロス > 「これはこれは…大変失礼したしました…。」

(不躾と言われれば、胸元に手を当てて頭を下げる男。
貴族での立ち振る舞いなど知る由もなく、護衛をすることはあれどその言葉遣いを真似ようなど思っていなかった。
魔族と言えど人間社会に溶け込んでいるせいで言葉遣いや態度も貴族のそれに等しいものだった。
だが、その程度で感情を露わにするほど単純ではなかったのだ。)

「…ありがたいお言葉をどうも…。
私も、こういった舞踏会は初めてでして…よろしければ、お願いいたします…。」

(その言葉に乗せられるように片膝をついて手を差し出す。
魔族の気配に言葉遣い、そして、表情から読み取れる心情…確実にターゲットであることを察知し、相手の口車に乗りながら機会を伺うことにしたのだった。)

レウィン > 本来なら嫌味も賛美も美しい言葉で隠しながら伝えるのが貴族流のマナーとも言えるが、何分この女はこの国の貴族ではない。
魔族の国の"元"下級貴族。故に変にプライドは高いし立ち振る舞いも美しい美貌による半ばごり押しの女である。
例え男のマナーが完璧であろうと、変な難癖はつけたはずだ。

「ふふ、いいでしょう。寛大な心で付き合ってさしあげますわ」

膝をついて手を差し出す男に優越感に浸る。
相手が何者だろうと精神や記憶を操作できる能力を持つ女にとって関係ない。
"具合"がよければ下僕にしてやろう、そんな傲慢な思考すら見え隠れしそうな様子で、その手を取った──。

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ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」からレウィンさんが去りました。
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