2023/10/16 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」にアルティリスさんが現れました。
■アルティリス > とある貴族の邸宅の大広間で開かれている立食パーティ。
そこに褐色肌の女は踊り子として呼ばれていた。
久しぶりに飛び込んだ直接の指名だったのだが蓋を開けてみれば舞の披露もそこそこに淫らなドレスに着替えさせられゲストの貴族たちに良いように嬲り回される始末。
ゲストたちの興味が別の女に向いたのを良いことに今は壁の花を決め込んでいる。
「こんなの誰が用意したのよ…」
着せられた真っ赤なドレスが本当にひどかった。
当然のように裾が極端に短く上半身もホルターネックの布地がかろうじて胸の蕾を隠している程度。
横から見れば乳房は露出しているも同然だった。
もちろんこのデザインでは下着を着ることも許されない。
「パーティが終わる前に帰るのも印象が悪いのよね」
パーティが終わるまでまたどこかの変態の興味を惹かないように適当に時間を潰すしかない。
庶民から搾り取った富により揃えられた豪勢な食事にありつけたのがせめてもの救いだった。
少し空腹になったのでセルフサービスでほとんど手もつけられていない山海の珍味に舌鼓を打つ。
酒も普段呑めないようなものが放置されている。
「やれやれね…このテリーヌなんて宝石みたいよ」
できるだけ気配を殺し周囲を伺いつつお皿に料理を取り分けてくる。
■アルティリス > 貴族たちは相変わらず呼んできた美女や美少年を嬲り回しているようだ。
それを遠目に見やりつつ目立たないようにワインを失敬する。
「この赤ワインすごいわね…。
口当たりが良すぎて何杯でも入りそう」
ワイングラスにしても精緻な細工がされているようだ。
シャンデリアの灯りに透かしてみると……女の裸体が意匠になっていた。
「すごい趣味……」
半ば呆れながら褐色の指先でグラスを弄ぶ。
これを作らされた職人はどんな気分だったのか訊いてみたいくらいだ。
「案外喜んで作ったのかも……」
この国に流れてきて思ったのだが……
淫らな事件が他の国よりも多いような気がする。
空気からしてどことなくおかしい。
これが世界の当たり前で自分の感覚こそがおかしいのかもしれないが……。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」にレヴィアさんが現れました。
■レヴィア > 「……えぇ確かにワインは美味しいわ?他は悪趣味だけど。」
教本に載りそうな程に解りやすく御し易そうな貴族たちを眺めながら、サテン生地のロンググローブに包まれた指先でワイングラスをつまみ、薄くルージュを引いた唇にグラスのふちを寄せて、すぃ、と傾けてワインを喉に流しながら、思わず顔見知りの意見に同意しかないと頷く。
今夜も執筆中の小説のネタを探しにあちらにフラリ、こちらにフラリと気の向くまま、足先の向くままに富裕地区を散策していた少女?であったが、鼻孔を芳しく擽るワインの香りと、ネタになりそうな腐敗の香りにふわ~っとふら~っと貴族の邸宅にお邪魔をして、シレっとさも顔見知りですという顔とウィンク一つで入り込む。
招かれた娼婦か美少年・美少女枠かあっさりと中に入れたので、幾つか料理を指先で摘んで味見して(サテンのロンググローブは汚れたけど。)調度美味しそうな赤ワインの注がれたグラスを受け取って、ふとった貴族にお尻を撫でられそうになってそれをスルリとかわしたところで、顔見知りがいたのでその傍へ、それで調度件の発言を聞いて、思わず同意したところ。
「ね?どれもこれも悪趣味。
このグラスも脂っこくてしょっぱい料理も。
来ている客も何もかも悪趣味悪趣味悪趣味。
一番は貴女の来ているドレスだわ?
艶を出すならもう少し布の面積を増やすべきだわ?」
どうせ、誰も聞こえてないだろうと、極普通の声量で好き放題いいながら、応募者で踊り子な彼女に視線を重ねて、魅力の魔力を押さえ込んでいる眼鏡のレンズ越しにニコッと愛らしく笑むのだった。
■アルティリス > 「あ、貴女……」
先日、通りで人材募集をしていた美少女に期せずして再会をすることができた。
あの夜から、彼女のことはずっと気になっていた。
どうして会いたいのか自分でも分からなかったのがそれに拍車をかけていた。
実際に会うことができたらどうして会いたかったのか分かるかもしれないと思ったからだ。
そして実際にその顔を見て胸の奥をくすぐられるような感覚に襲われた。
うまく言葉に表すことはできないが…会えて嬉しいという気持ちに嘘はないようだ。
「ぷっ……くすっ……。
貴女、本当にはっきり言うのね。
まぁ、このドレスについては正しく貴女の言うとおり。
着替えはメイドたちがどこかに預かってるみたいで返してもらえないの…」
現れた美少女に向かって小さく口をほころばせた。
明るいところで見ると彼女の肌は自分の褐色の肌と対象的に真っ白だった。
もしかしたら日に当たっていないのではないかと思えるくらいに。
「それで、貴女だったらどんなのを着せてくれるの?」
小さく首を傾げて興味深げに黒髪の美少女に訊いてみた。
グラスに入ったままの赤いワインの液面が小さく揺れている。
■レヴィア > 「ごきげんよう、踊り子さん。
ワイングラス片手なのでお辞儀は省略させて頂きますわ。」
眼鏡のレンズ越しに映ったあの夜であった踊り子さんは少々過激で悪趣味なドレス姿で、それが本当に悪趣味すぎて悪趣味すぎて、貴族の性癖は理解できないと、唇を柔らかに浮かべていた笑みに少々に苦いものを混ぜて、笑って見せてからまた一口ワイングラスをスイっと傾けて、唯一趣味の良い赤ワインをその一口で飲み干すと、パっと手を離してグラスを床に――…落ちた瞬間に自分の影に飲み込ませる、お持ち帰りである。
「………うーん……。」さて、踊り子さんのご質問にお答えする為にワインの香気でほんのりと薄桃色に染まり始めた頬を緩めながら、くるり、くるり、と、じろり、じろじろーっとまわって眺めて、最後に正面にたってから軽い感じで小首を傾げて見せる。
「そうねぇ……貴女のミルクを混ぜた甘い珈琲みたいな素的なお肌にあう黒をベースに……袖は肘先より少しある感じの眺めの袖で、肩から胸元の曲線が綺麗だから……オフショルダーにして、胸元は谷間が強調されるくらいで、そこは一際柔らかな布にしたいわねぇ……それでスカート……裾は足首くらいまである方がいいわ?でも片側にスリットを入れて、折角の足はチラリと見える感じで………。」
人差し指を自分の顎先に添えて、悩むような素振りを見せながら早口で饒舌に自分の趣味を混ぜながら、踊り子さんに似合いそうなドレスを脳内に浮かんでいるものを言葉にする。
ただ脳内に浮かんでいるドレスはあるが言葉選びは然程上手ではない、ので伝わるか否かはわからないけども、とりあえず口にしながら、最後にはくすくすくすっと楽しげに弾んだ音色で笑って締め括る。
「あと下着は脱がす楽しみも踏まえて確りとつけた方がいいわね。」と付け加えた。
■アルティリス > 「料理の方はそう悪くないと思うけど……ね。
ごきげんよう。
そう言えば名乗っていなかったわね。
私はアルティリス。
よろしくね、お嬢さん」
グラスに入ったワインをすっと喉の奥に流し込んでからにこっと笑みを向けた。
実は前回魅了された時に名乗っているのだが、魅了された記憶が消されているので自分では初めて名乗ったと思い込んでいる。
そうして笑みを交わしあった美少女がグラスを床に向かって落とすとその笑みのまま固まってしまった。
ガラスが割れる音を覚悟していたのだが一向にその音がしない。
「ぇ?
今の魔法?」
おそるおそる床を見てみると割れたガラスどころかグラスもなかった。
どんなのを着せてくれるのかという問いに答えるために美少女が周囲から自分をよく観察する。
周りから見られることを意識したポーズを取ったまま自分の周りを美少女が回るのを視線だけで追いかけた。
磨き上げたネイルの先でホルターネックになった真っ赤な生地をそっと押さえる。
「聞いていると何となくミルクコーヒーみたいに飲まれている気がしてきたわ」
苦笑いを浮かべながら頭の中でその黒いドレスを想像する。
きっと目の前の美少女の頭の中でも同じようなドレスが描かれているのだろう。
「そうね、そんなドレスだったら着てみたいかもね。
少なくともこのドレスとは比べようもないくらいに良さそうね」
ふわりと実った胸の果実の下のあたりに褐色の指先を通して今着ている真っ赤なドレスの趣味の悪さを強調する。
「けど、下着は脱がせる前提なの?」
貴女も身体が目当てなの? 困ったものね、と小さく笑いながら肩をすくめた。
■レヴィア > 「あら?そう、確かに名乗ってませんでしたわ?
私は………レヴィア、しがない小説家ですの。
宜しくアルティリス様。」
名前は憶えている、あの夜、あの場所で確かに聞いている。
でも消えた・消した記憶に合わせて名前を聞いていない素振りをする事にして、ワイングラスが無くなったので改めてお辞儀をば、真紅のスカートの中程を摘んで、軽い会釈をしてから顔を上げて、またニコッと笑む。
「いえ、折角悪趣味なのでお屋敷に飾ろうと。
こんな悪趣味なグラス見たことありませんし……。
今はドレスは難しいですので、簡単にで宜しければ……レザーのパンツに長袖のシンプルなボタンシャツなど如何かしら?」
褐色に素敵な肌に赤は合わない、事は無いのだが其処を露出を増やしてしまうとモカ色の面積に対して赤がキツクなってしまうと考えて、提案するのはシンプルな長袖長ズボンという動きやすいスタイルで、もし望めば魔力で練り上げるつもりでの提案なのだけども、最後の質問には……クスクスクスと妖しげな微笑を浮かべて、魔力を封じている眼鏡のレンズ越しに真紅の瞳を細めて、ふわりと実る胸元から彼女の唇までも往復させて。
「殿方としては脱がせる事に楽しみがあるのでは?
だから着飾ったり、何かのこすちゅーむに着替えさせたりするのではないでしょうか?」
またコテっと妖しげな笑みこそ表情に残したまま小首を傾げて見せるのだった――…人間と吸血鬼の感性に違いは無いとは思うのだけど、其処は趣味の域である。
少なくとも吸血鬼は脱がしたり手を入れたりを楽しむ趣味であった。
■アルティリス > 「レヴィアさ…
レヴィア様、ね。
教えてくれてありがとう」
この館の悪趣味を指摘する育ちの良さそうな雰囲気から察するに彼女もどこかの貴族の子女なのだろう。
もちろん祖吸血鬼の男性が化けているだけだなんて思いもよらない。
「こんなグラスそうそうお目にかかれないものね」
苦笑いを浮かべながら自分は近くを通りかかったメイドが持っていたトレイの上にグラスを置いた。
そのうちこの館の主人は呼び寄せた美女や美少年をモデルにグラスを作らせるに違いないと思いつつ。
「ありがとう。
是非お願いするわ……
けど、どうやって用意するの?
それも魔法でできるの?」
自分も魔法は使うが魔法というよりもおまじないに近いものだ。
実際には自分自身に魔術で強力な暗示をかけて肉体を強化しているのだが、そんな原理は使っている当人にもわからない。
だから自分が使う以外の魔法についてはこの女はかなり無知な方だった。
「脱がせるために着せるの……?
男の人って本当に分からないわ……」
そういえばメイドたちもフレンチスタイルのメイド服だった。
きっとメイドたちは脱がされ慣れているのだろうなとぼんやりと思ってしまった。
ともあれ美少女の眼鏡の奥にある真意は読み取りきれないが、今はこのドレスを着ずに済むなら何でも良かった。
そう。別の衣装に着替えるということは一度脱がなければならないことを女は失念していた。
■レヴィア > 「様でも、さんでも、ちゃんでもお任せいたしますわ?
ただしご主人様はダメ、貴女の主人になった憶えはありませんのよ?」
呼称は何でもいい、あだ名だって構わない。
高貴なる吸血鬼は気にしない、但し主従だけは厳しく拒絶。
主と呼んでいいのは吸血を済ませ、儀式において自分の配下に吸血鬼と眷属と貶めた者にだけ与える栄誉だから。
それ以外なら何でもって構わないって、意味で言葉を紡ぐ。
うん、それよりも大事な事で楽しい事。
着替え着せ替え、可愛い、美人、そんな女の子を女性を着せ替えるのは楽しみに比べたら呼称なんてどうでもいい。
「……魔法でちゃちゃっとですわ。
それでは此処で脱いで……は流石に宜しく有りませんので、更衣室……もきっと無いでしょうし、お花でも摘みに参りませんか?個室くらい流石にあるかと思いますし。」
脱がねばならない、脱がさねばならない。
でも此処だと悪趣味な方々と一緒になってしまうので、一先ず個室になりそうな場所を探すと――…必然的にお手洗しか思い浮かばず、ですので近くのメイドを手招きして呼びつけると、一言二言、お手洗いの場所を聞くと、さあ?参りましょう?とダンスに誘うのではなく、この場から花の一輪を強奪するように、アルティリスの手を取るとぐぐっと引っ張って、お屋敷のお手洗いの方へと引き摺っていくのであった。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」からレヴィアさんが去りました。
■アルティリス > 【部屋移動します】
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」からアルティリスさんが去りました。