王都マグメールの王城近くに存在する富裕層が多く住む地区。
基本的な住民は貴族や資産家などになる。
豪奢な邸宅や劇場、音楽堂など文化的な施設が多い。
中には、アングラで悪趣味な施設やクラブも存在する。
見世物などにされる奴隷などは少なくない。
貧民地区や平民地区に比べれば治安はさらに良い。
しかしここも全て安全というわけではない。
金持ちほど人に言えない趣味を持っていることは多い。
ここに住む人間は特権階級が多い。
権力を持つ者が何か無法なことをしたとしても、もみ消されたり、衛兵たちも見なかったことにすることがあるだろう。
※富裕地区です。様々なシチュエーションや施設でお遊びください。
ご自身で考えた施設や、貴族の邸宅内などでもOKです。
参加者(0):ROM(1)
Time:07:02:46 更新
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2 bar」からレディ・レッドさんが去りました。
■レディ・レッド >
葉巻を一本消費し、酒で洗い流すような作業的な時間。
読み物をするわけではなく、談笑もない。
月明りの夜を歩くような気持ちで有意義な暇の潰し方を終えれば
グラスで空けた回数は三度。
しかし冷えた肌は火照りを生まず、体の内側だけが熱い酒を流し込んだ後の巡りを楽しんでいる。
一人の時間も楽しんだせいか、ふと自身の片割れが恋しくなったのか
名残惜しむこともなくその場を会計を済ませて馬車に乗り込んでしまうのであれば、夜道を通る馬車の中
新しい葉巻をまた咥えながら、静かに火で焦がしつつ、せっかちなように吸い込んだそれで燃焼速度を上げる先端
フゥッと籠る煙 窓辺の空けたそこから逃げていく煙を目で追いながら、雨もなくなって散歩しやすい
そんな月明かりの夜を見上げたのだった。
■レディ・レッド >
富裕地区の高級酒場の一角
barは静かな時間が流れていて、平民地区の喧騒とは違い品がある客が並ぶ。
逆に騒がしく楽しみたい者は、女が持て成してくれる娼館紛いな場所やそういった空気を楽しむのだろう。
静かな時間を楽しむ貴婦人は、barのソファ・テーブルでゆったりとくつろいでいた。
銀色の髪 尖った耳 白い肌 赤い瞳
人間とは違った姿でも堂々とそこにいるのは、王族が多種多様に抱えているように貴婦人もまた
誰かの腕の中に納まっているという立場なのか。
テーブルにはガラスが宝石のような透明度を維持できない代わりに複雑にカットされた模様のグラス
箱型の中身は度数が高そうな蒸留酒が琥珀色を浮かべている。
その色は上からのぞき込む飲むものだけが知れていて、楽しめればいいというかのよう。
唇は、先端をシガーカッターでバチンと切り落としたピラミデ型の、口先が細まる筒型の葉巻。
燐寸で綺麗に焦がした先端は吸うときだけ赤い色を濃く浮かび上がらせ、その上下に生えた鬼歯
その歯と前歯の付け根の角に位置を収めて綺麗に嚙み支えられ、指先を添えて抜けば口内で転がした煙
それがゆっくりと静かに吐かれていく。
「―――フゥゥゥゥゥ…、…。」
芳醇で、舌を焼くような甘い痺れ
肺に入れなくても満足させる葉の味が染みていく。
もう一口、ゆっくりと吸い、転がして紙巻のように細く吐き出すのではなく
甘く漂わせるように口から吐かれた後で、痺れた舌を甘く感じるほどの琥珀酒が洗い流す。
そんな喫煙者の時間を過ごしていた。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2 bar」にレディ・レッドさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」から孫伯さんが去りました。
■孫伯 > 幾つもの小瓶が並ぶ。それらを棚へと並べながら夜は更けてゆく。
■孫伯 > 今宵も今宵、富裕地区の邸宅街に明かりが灯る。門扉に掲げられた木製の看板を掛けるや否や。頭からローブを被った女性が慌ただしく店の中へ。
「はいはい、大袈裟な行動はかえって人目に触れますよ?」
後を追うようにして店に戻る。ローブを取り顔を出す貴婦人が取り出したのは小瓶。その中身は綺麗に洗われ空っぽに。
少量ではあったが一晩でという量でもなかったはず。返品でもない、となれば──。
「では、同じものを……。 今度は是非、旦那様と一緒に。 えぇ、その時は貸し切りでも」
返却された瓶の戻ってきた日付からいってこれではすぐ不足することになるだろう、と。
一回り大きな瓶に詰めて手渡す。支払いを済ませ帰る婦人の足は、来た時よりも足早に。
「──最近は専ら、香油だの薬だのが売れますね。」
魔道具や淫具に比すれば安価である事が一番の理由だろうが、どうも最近のご婦人は大人しい。と嘆息が漏れた。
先ほどの薬の瓶をカウンターに置いたまま腰を下ろすと綺麗に洗われた瓶を手の中で転がしていた。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」に孫伯さんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」から孫伯さんが去りました。
■孫伯 > 暫く、商品のメンテナンス、陳列などに時間を費やした後。
店の明かりが落ちる。
看板も、それを照らす明かりも屋内へ仕舞われて邸宅街に安寧の夜が訪れるか。
■孫伯 > 富裕地区の邸宅街。その一角に不自然に灯る明かりは妖しく木製の看板を照らす。
入り口はあくまで貴族の邸宅の玄関然としているが、扉を開いた先に広がるのは
アンティークから実用性、趣味に至るまで多岐に渡る発掘、盗掘物。
今日も今日とて冒険者より買い取った物の整理に勤しみ、残るは女性物の鎧や、杖の類。
「いやぁ……これは中々の上物。」
上物、とはいえ世間一般でそれは呪物扱いされるようなもの。
殆どビキニと見間違うほどに守る気のないその鎧の内側、胸当ての部分を木の棒で押し当てると、無数の小さな触手が蠢く。
着用者の体液を餌として寄生するもの。丁寧に胸当てとクロッチ部分へ埋め込まれていて。
「飛躍的に身体能力を向上させるけれど、これに耐えられる女性が居れば、の話ですね──」
闘技場に奴隷を出す貴族相手にはいい値段で売れそうだと。
とりあえずカウンターの横、目立つ場所に女性の身体を象った木製の人形へその鎧を掛ける。
残るは、最近売れ行きの好調な、香油。その壺──。
心穏やかなるさわやかな甘い香りを店中に広げる、が……。
「これは、聊か危険が過ぎますか……。」
己は幾分そういった薬液に耐性があるが、四肢が弛緩する感覚を覚えた。
意識はハッキリしたまま自由を奪う。所謂麻痺毒の類と知ると、その蓋を締め、密閉する。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」に孫伯さんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」から孫伯さんが去りました。
■孫伯 > 「お勘定を。」
結局、チップ目当てか献身的に世話をした給仕へと
釣りは取っておいてと告げてから鞄を手に立ち去る。
テーブルに残った小瓶が一つ。誰の手にわたったのかは知らない。
■孫伯 > お代わりを持ってきた給仕の女性へと弾んだチップのおかげか、暫くは一人静かに過ごす事が許された。
おかげで想定の量の8割を捌けたところで、店の外からも見えていた鞄を足元に収める事で閉店の合図。
手の中の桃色の液体が入った小瓶を転がしながら、残りのお茶を楽しもう。
其の頃には食後の客で賑わい始めテラス席も一杯に。所々相席が始まっていたが、
食後、飲酒後のせいもあるようで意気投合した楽しそうな声音も方々から聞こえる。
「一見治安の良さそうで、きっと貧民街よりも治安が悪いんでしょうね……。」
其の治安の悪さに一役買っている身ではあるけれど、店で落ち合い出かける姿や、軟派にいそしむ姿を眺めるだけでも、楽しいもので。