2025/03/06 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にレトさんが現れました。
■レト > 平民地区と比べるのが酷なほど美しく整えられた富裕地区は、夜になっても煌びやかだった。
凝ったつくりの街灯はそれだけ盗んで売っても結構な値打ちになりそうで、宝石でも飾ってるかのよう。
邸宅も一軒一軒が庭付きで広々としている。平民にはなんとも羨ましい光景だ。
当然、衣食住だけならず娯楽のレベルもかけ離れており……
「……すっげぇ……」
最近、富裕地区で窃盗の被害があり警備強化のために駆り出されていた男は、仕事帰りに娼館の噂を聞きつけて立ち寄っていた。
平民地区のように貸スペースへ店を構えておらず、店自体が専用の店舗を構えている。
それにしても宿屋を凌駕する程の大きな屋敷であり、己が知っているこじんまりとした店のイメージからはかけ離れていた。
キャッチセールスの女性も、極めて露出の多い扇情的な衣装で通りかかる金持ちを誘惑している。
■レト > 店には行列が出来ており、客の顔ぶれを見ればいかにも金持ちそうな面々ばかり。
明らかにまだ風俗の世話になるのは早いだろうと感じるような若いを通り越して幼い者までも。
入口では衛兵よりも屈強そうで喧嘩を売ればただでは済まないであろう用心棒が二人。
これだけで明らかに金回りのよい店というのが伝わってくる。
(……そもそも金が足りるか怪しいな)
客引きの女性に目移りしてしまうが、料金の心配からメットで赤面する顔を隠し、視線を合わせないようにして歩いて行く。
正直、綺麗を通り越して目に毒な女性の姿の数々で下半身は既に窮屈で苦しい。
遊べないならせめて、帰った時にオカズとして思い出して楽しもうと。
「くそ、もっと金あれば……給料安いんだよ……」
物惜しそうにしながらも、ひとまずは大盛況の店から離れて美しい街を歩き続ける。
とはいえ、ひとたびそういう欲に火が点いてしまうと無性にチャンスはないものかと望み薄ながら辺りを見回してしまう。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からレトさんが去りました。