2024/07/15 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にエリビオさんが現れました。
エリビオ > 平民地区と比べれば往来少なく閑静な富裕地区は、今日ばかりは賑わいで人集りも生まれていた。
勇ましき楽の音に合わせて行進する騎士団を見ようと周囲から集まっていた。
中天まで昇った陽光を照り返す白銀の鎧は輝かしく。一挙一動に合わせて掲げる両刃の剣は厳かだ。
普段きな臭い噂がある騎士団も今日ばかりは衆目の憧れの眼眸を向けられる存在に。

「ふん!」

そんな中で騎士団に見向きもせず片刃の薄刀を手に取り剣舞を踊る少年は。
騎士団の見様見真似で眼前に柄を寄せたり、天に掲げたり、真似事に勤しんでる。
でもその黒目はちらちらと騎士の方に向け、こちらに気づいてほしい様。
――…騎士団からのスカウトがないかと行進先で剣舞を披露していた。

エリビオ > 髪先に汗珠浮かぶほど頑張って剣を振り回していたが。
騎士の目に止まるどころか、誰も足を止めやしない。

「うーん。いきなり宮仕えなんて無理だったか」

気恥ずかしさにうつむきそうになる顔をパンと手を打って気をとりなおし。
富裕地区から去っていった。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からエリビオさんが去りました。