2024/05/23 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にタマモさんが現れました。
タマモ > 王都マグメール、富裕地区。
最も治安の良い地区、とは言えど、決して絶対の安全は、保障されていない。
何事か、場所によってはある訳ではある、と言うのもあれば。
この地区の屋根の上、そこが、少女の散歩道の一つ、となっている事もあるからだ。

とん、とん、と、散歩と言うには散歩らしからぬ、屋根から屋根に伝い跳び渡る少女の姿。
その姿を目にするには、偶然とも、夜空を見上げたりした時の偶然が必要となる。
しかも、そんな少女の目に留まってしまえば…まぁ、色々とある訳だ。

「………ふむ、やはり、そうそうに面白そうなもの、と言うのも見付からんか。
まぁ、妾が面白いものを、なんて事も思ってみたところで…」

とん、と次の屋根に跳び移り、ぐるっと周囲を見渡してみる。
人通りの多い大通り、人通りの疎らな裏通り、何かしら人の多そうな場所でも良いし、少ない場所でも良い。
少女にとっては、どんな場所であろうと、やりよう次第で楽しめるもの、と思っているからだ。
もっとも、それが相手にとって、楽しみとなるか、そうでないのかは…何とも言い難いところだが。

ともあれ、目に付いた場所なり、状況なり、誰かなり、それが見付かったのならば。
少女は躊躇なく、そこへと向かう事は間違いないだろう。

タマモ > あっちへこっちへ、移動を繰り返す。
それで見付かれば良いし、見付からなければ、また何かを考えようか。

そうして、移動を続ける少女、ではあるものの。
そうした先に、何かしら見付かったのか、見付からなかったのか。
それは、運次第と言うものだろう。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からタマモさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にメレクさんが現れました。
メレク > 王都の貴族邸宅にて行なわれている舞踏会。
普段よりも照明を落とした薄暗いホールには管弦楽団による艶やかな音楽が鳴り響き、
華やかなドレスで着飾った男女が肌が触れ合う程に身体を近付け、会話や舞踏に興じている。
彼等は皆、一様に仮面を付けており、己の素性が何者であるのかを分からなくしていた。

表向きにはやんごとなき者達の社交の場である夜会。
しかし、その実は有閑貴族達が一夜の享楽に耽るための集いであるのは明白。
貴族の他にも見目麗しい奴隷の男女や高級娼婦、事情も知らずに集められた女達が
出生地、人種も問わず、王国人以外にも北方帝国人、ミレー族や魔族まで、多種多様に混ざり込む。
そして、灯りの届かぬ会場の隅からは男女の熱い吐息や嬌声が、音楽の途切れる合間に漏れ聞こえてくる事だろう。

その会場の中央の壁際にて一人の男が二人掛けのソファに腰掛けて高級ワインを嗜んでいる。
でっぷりと肥えた身体に、節くれ立つ十の指に嵌めた豪華な太い指輪。
仮面で顔を覆っていながらも、正体を隠す意志が見られない彼は、この夜会の主催者である。
傍らに奴隷達を侍らせて、時折、近寄ってくる貴族達との他愛もない会話に興じながら、
男は快楽に堕落する人々の姿を眺めて、心底愉しそうに只々ほくそ笑むばかりであった。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からメレクさんが去りました。