2023/09/07 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にメリッサさんが現れました。
メリッサ > (一通りの家事を済ませてから表に出る頃には大分陽も昇った昼が近づく頃合い。
 富裕地区の豪奢な建物を横目に、どこぞの屋敷に仕える従者と分かる風体で颯爽と歩く。
 長いサファイアブルーの髪を後頭部で一つに束ね、紺系統にまとめたお仕着せに、動きやすいヒールの低いブーツ。
 厚手のジャケットやパンツに隠れているので下着をつけていないのは遠目から見ればバレない筈。
 ともかく、今日のメリッサの目的地は、生地や刺繡糸なども取り扱っている店だ。
 どうやら貴族令嬢は裁縫が嗜みとされているようで、富裕地区にもそういう店は割と多くある。
 最近服を手ずから仕立てる裁縫技術を身に着けようと嵌っている。)

「まだ流石に一から一式はできないけれど……」

(店に入れば、店員が迎えてくれた。
 生地と、刺繍用と縫製用の糸をいくつか。
 布の種類や糸の数、太さや酒類なども含め思いのほか多くて、今も猛勉強中である。
 勿論それらは自分の為ではなく、全て主君の為だ。
 家で寛ぐ時のシャツや、肌着などを作れればとこの従者は意気込んでいるわけである。

 店員と話ながら、生地の説明や糸の説明を丁寧に聞き取り、メモに書きつける姿は、
 どこぞの令嬢のお使いだろうと思われているかもしれない。
 そんな風に、あれもこれもと眺めている時間は、誰かの介入がなければ存外早く流れていきそうだった。)

メリッサ > (スタッフとの話に夢中になりつつ、気づけば沢山生地や糸を買わされていた。
 屋敷に配送してもらう手筈を整えて、店を出る。
 屋敷に戻ったら自室を作業部屋になるように整えなくては。
 涼し気な風が吹き抜ける中髪をなびかせつつ、次は本屋へ行こうと補装された路地をブーツを鳴らしながら立ち去っていった。)

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からメリッサさんが去りました。