2023/08/18 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区 フェリサ家邸宅」にアダンさんが現れました。
■アダン > 「そろそろ来る頃だが……」
王都の夜、富裕地区のフェリサ邸にてアダンはとある客人を待っていた。
広いエントランスにてメイドたちとともにその人物の到着に備えているが、周囲のメイドたちの表情は明るくない。
この屋敷に来たとあらば、どういった身分のものであれアダンが好きにするのは間違いないからだ。
既に屋敷内の魔導機械の準備は整っている。
今日来るのは王族か貴族か、あるいは平民か……アダンは何名かに手紙を送った。
親睦を深めるための屋敷への招待状、あるいは弱みを握ったことをちらつかせた実質脅迫とも言えるような書簡、あるいは政治的な会合を装った書状。
今日の獲物は、一体どのような者であろうか。来訪者の訪れ、その時をアダンは待っている。
■アダン > 音を立てて扉が開き、訪問者の足音がエントランスに響く。
邸宅の中で行われる邪な営みが、今膜を開けることとなった――
ご案内:「王都マグメール 富裕地区 フェリサ家邸宅」からアダンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にリーシャンさんが現れました。
■リーシャン > 「んー、まあこんなものね」
日が暮れだした富裕地区の一角を小さめのリュックを背負い歩く。
故郷から取り寄せた珍しいと思える品を商店ではなく直接貴族宅に売って回った一日。
何軒も袖にされはしたが最後の一軒は人がよさそうな相手で赤字にならない程度で売れたのでご満悦。
次はこれを元手に次の商品を仕入れるかと考えながら平民地区へと向けて歩き。
「そういえば今日の宿、どうしよ」
平民地区に戻れば一杯やって休もう。
そう考えたのだが、ふと宿も決めていないことに気が付いてしまい。
今から宿は取れるのかという問題に行き当ってしまい。
「……何とかなるでしょ、うん」
そう考えることにして歩く速度を少し遅くして歩き。
最悪は泊まり込みの仕事を急いで探せばいいだろう、そう考えることとして。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にムーチョさんが現れました。
■ムーチョ > 富裕地区をゆったりとした足取りで歩く男が一人。
屋敷での彫刻を作っていたが煮詰まり、気分転換にと外へと出た男。
特に目的も無ければ、その足も気の向くまま。
やや蒸し暑い夜流れる風は体に絡みつくようで不快感もある。
涼しい部屋にいればよかったかな、等と考えていた時にふと目を引くのはこの街では珍しい黒髪の女性の後ろ姿。
その足取りはなにやらゆっくりとしたもので…。
歩く度にふわりと揺れる髪を眺めつつも鍛えられた体に興味がひかれる。
「もし、お嬢さん。 こんな場所でどうしました?」
相手の背後、3m程離れた所から声をかけつつ、ゆっくりと女性の方へと近づいていく長身の男。
■リーシャン > この国に来て世話になった宿、そして宿付きの依頼先を思い浮かべ。
何処も良い店主だったのを思い返せばどうにかなりそうと思え。
出来ればそれなりな値段のあの宿が空いていれば良いと望みを持ち。
付けば先ずは冷たい水を一杯、そんなことを考え。
「ん、私?見ての通り平民地区に向かってるけど」
そんな事を考えているとかけられる声。
その声の方へと振り返れば貴族と思える長身の異性。
こんな場所と言われれば、確かにそうなと思い。
戻っている最中だと軽い様子で返して。
■ムーチョ > 振り返った女性。
顔立ちもこの国の人物とは異なっている。
そういえばあまり関わり合いが無かったな等と考えつつも返ってきた言葉にフムフムト頷き。
確かにここは平民地区へと向かう道ではある。
「なるほど、平民地区に…。私は平民地区で気楽に少し飲もうかと思っていたのでご一緒にいかがです?」
貴族というわりには穏やかな物腰の男。
相手の前に立てば、ひょろりと長いようには見えてもその服の内はしっかりと鍛えられた男。
■リーシャン > この国の人間は油断できないものが多い。
特に貴族はそうなのだが、この男性はあった場所こそ富裕地区、服装も良いものに見えるが貴族かどうかは判らず。
「急なお誘いね。ちょっと魅力的だけど誰か判らないのに誘われると警戒すると思わない?」
言葉使いは穏やかな様子に少し警戒を解き。
ただ急に誘われた事にはどうしても警戒をしてしまい。
前まで来た姿を見ればただ背が高いだけではなく鍛えられているようにも見え。
「そっちの奢りなら考えてもいいけど?」
考えそんなことを口にする。
■ムーチョ > 「ふふ。少しでも魅力的と思っていただけたら幸いです。
普段は、物言わずに語り掛けてくるキャンバスや、石膏像を相手にしていてね…。久しぶりに人と話したもので先走ってしまいましたかね。」
チクリとした言葉にもどこか楽し気に応える男。
警戒をする相手に無理に距離は詰めず、1m程離れたところで足を止め、何も持っていないと示す様に両手を軽く挙げ、掌を見せ。
そんな相手がおごりならという言葉に笑みを浮かべ。
「それは何より。 一人の酒は味気の無いものですからね。 えぇ、もちろん。 私が持ちましょう。さて、賑やかなお店と静かなお店どちらがお好きで?」
等と言葉を返した。
■リーシャン > 「お誘いはそういうモノでしょ?
無機質なモノの相手に飽きて私に声をかけたのね」
楽しげに話す男性の様子に笑みを返し。
警戒をしているのを感じたのか1mほどの間をあけて足を止める様子を紳士的に見て。
大袈裟に見えるが両手を上げて何も持っていないと見せる仕草に息を吐き。
「一人のお酒もモノ次第では美味しいのよ。
気前がいいのね、だったら少し付き合ってもいいかもね。
そうね……静かな方が好みだけど」
男性の言葉に面白い人だと取れば肩の力を抜いて答えていって
■ムーチョ > 「えぇ、無機質な物を相手に煮詰まってしまいましてね。
生きている方と接して気を少し変えようかと。」
ゆったりとした動作で相手に危害を伝えるつもりはないと示せば相手も受け入れ始めたようで小さく頷き。
「籠っているとお金を使う所が中々ないもので。
では、静かなお店で、お酒でも頂きながらお嬢さんがどんな時に一人のお酒を味わっているのか教えていただきましょうか。
それでは今しばし、お付き合いのほどを。」
そうして相手の横に立つと、軽く肘を曲げ相手に向ければエスコートをする様に見せて。
その様子はどこか楽しんでいるようで、悪戯っぽく相手にウィンクを一度向けた。
■リーシャン > 「大きなお世話だけど、人とは話す方がいいわね。
誰かと話すのが一番の気分転換になるのよ」
無機質だけだと疲れるからと肩を竦め。
話し相手は大事な事を口にしながら男性を見つめて。
「そんなにお金が貯まるのは羨ましいわね。
私の事をお酒の肴にするつもり?そっちの事も聞かせてもらうかもしれないけど?
少しだけね」
大丈夫と思えば隣に立っても気にせず、エスコートをするように肘を曲げて向けられるとくすりと笑い。
ウィンクをする姿に折角だしとその腕をとってみせて。
■ムーチョ > 「えぇ とても大事ですね。 ついつい、話し方を忘れてしまいそうなときもありますから。」
くつくつと軽く喉を鳴らすように笑いながら頷き答える男。
「なに、使わないだけですよ。
えぇ、とても魅力的な女性を私のお酒の肴に。
そしてお嬢さんも私を酒の肴に。」
相手の警戒心が程よく薄れれば男のエスコートを受け入れた相手。
腕に相手の手を感じれば男は相手の歩幅に合わせてゆっくりと歩き始める。
向かう先は平民地区の路地を少し入ったところにあるバー。
カクテルグラスの彫られた木の看板。
木の扉を掌で押せば軋んだ音を響かせて開いていく。
カウンター席とボックス席、薄暗い照明と囁くような声が心地よい店。
「こちらのお店で如何ですか? 御嬢様。」
と、相手を見せの中へと誘う様に囁きかける。
■リーシャン > 「それってどれだけ人と話してないの?」
笑いながら話す男性の言葉、話し方を忘れると聞くとどれだけと呆れを見せ。
「それでも貯まるのは稼げてるって事よね?
んー……まあいいわ。話も肴には違いないし」
エスコートに乗ったのはやりすぎ化と思いがしたが折角だという感じ。
どんな店に案内をしてくれるのかと期待をすれば行き先は路地に入った先のバー。
こんな場所にも店があったのかと看板を思わず見てしまい。
弾税が扉を押せば立て付けが悪いのか微かに軋んだ音。
扉の奥に見えるカウンター席と雰囲気に良い店だというのが分かり。
「ここで問題ないわね。入りましょうか」
男性の誘いにここでと頷き中へと足を踏み入れ。
そして始まる今日であったばかりの男性とのひと時。
そこではどんな話をされたのかは二人だけの秘密で…。
■ムーチョ > 「今は学園も夏休みでしたので、かれこれ2週間ほどでしょうか」
あきれた様子の相手にクツリと笑いながら答え、
詳しい話は、店で続きをと。
相手が思わずまじまじと見つめる木の扉を押し開け、
相手が納得するのであれば中へと相手を誘い、ボックス席へ。
席につき、互いに自己紹介をしてから酒をゆっくりと酌み交わし、穏やかな時間を過ごしていった。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からリーシャンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からムーチョさんが去りました。