2024/10/09 - 22:32~02:18 のログ
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 教練場・運動場」にモルガナさんが現れました。<補足:石竹色の髪に宝石を帯びたティアラ。将校服>
モルガナ > 学院の役員に案内され、教練場を見渡せる来賓席に至る。
この国にあって学院は幾多数多の優秀な人材が集う、しかし劣等も混じる玉石混交。
その中で有能な者を見出す為に貴族の女騎士はその才覚を見出すべく視線を巡らせる。
「……ふむ……。」
この度は主に肉体方面。秀でた身体能力の持ち主、たとえ魔力がなくとも
長期間、任務に準ずることが出来る人材を見出すのが目的。
この国の子達は皆が至宝。未だ空席たる玉座に座する王に仕える為の等しく家臣。
それを見出すのが古参たるミナスジェイラスの役目。
今日もまた、卒業を待たずして有能な者を領地に引き入れ育成する為、視線を油断なく巡らせて。
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 教練場・運動場」に夏虎さんが現れました。<補足:Xia Hu(シア・フゥ)/184cm78kg/桃髪赤目。/ダブルジャケット、ベスト、スラックス、スエードシューズ、ネクタイを黒で統一。シャツ、胸ポケットに着けたハンケチが鮮やかな赤色。左ポケットにハート型のイヤリングがしまってある。/【刻限3~4時前後】>
夏虎 > 商人ギルドのお偉いさん方と学院のお偉いさん方の会合。
金子をはじめとして物資の融資・融通の話が云々かんぬん。
元来なら己はそこに立ち入る立場ではない、のだ、が……
面がいいので側に立たせとくと見栄えが良いから、とかいって、
連れてこられて礼服なんか着せられて参加させられた帰路の途中。
渡り廊下から伺った教練場では何某かの催し? らしきもの。が見えてふと立ち止まる。
貴賓席のほうからも、もしかしたら、ド派手なピンク頭が見えたかもしれない。
「は。なるほど」
偶々同じく近くに居た教員さんから聞いてみれば、とある領よりお貴族様が訓練生候補を見に来て生徒諸君も良いところ見せようと奮闘中、と。そこではじめて貴賓席のほうへと目を向けてみればまだ齢は若そうだが凛々しさ高貴さをその姿にしたためたような気品のある騎士様が見えた。
「別の意味でも頑張っちゃうね、あ、りゃ?」
そう、別の意味でも頑張りそうな程の美人さんである。
そうして、良いところを見せすぎようとしたとある訓練生の手から剣がすっぽ抜けた。
飛来した先は運悪くも桃髪のまさにド派手な頭。
目視して、首を小さく僅かにだけ傾け、耳辺りに掛かる髪を弾く。
顔があった場所髪が掛かっていた場所に吸い込まれるように、剣先が通過して、後の柵や渡り廊下の地面へと派手な音を立てて突き刺さる剣。
「……俺のほうがいいとこ見せちゃったっぽくない? 今の。あ。アピしてみよ」
まだ近くにいた催しを教えてくれた教員さんやら貴賓席のほうに訝しげな目線を向けつつ、首傾いだ儘。
ひらひら、と、慌てて教練場から走ってくる訓練生やら貴賓席に向かって手を振ってみる。
モルガナ > 貴賓席を見れば、貴人が貴方を一瞥して、声が聞こえるはずもないというのに唇を開いて言葉を刻む。
-シェンヤンの商人がいささか不躾ではありませんこと?-
最期に小首をかしげて微笑んで見せる。
……素性を心得ている。それはこの魔窟たる国にあって、確かな情報源を有している証。
それから、大仰しくすることもなく、指で貴方へ向けて誘うように”至れ”と促す。
生徒を差し置いて外様がわざわざ主張して見せたのだ。
その不躾、あえて受けようと、それを咎める在り方が一切なく、ただ悠然と佇んでいて。
それから、貴方が応じるなら貴賓席へ教員が案内もするだろう。
そしてそこへ至れば。
「この秋口に主張するにはいささか外れておられる虎ですわね」
と、一瞥して微笑む。
そちらが誘ったつもりかもしれないが、引きずり込まれたのはそちらであると言わんばかりに。
「モルガナ。ミナスジェイラス領を守護する騎士ですわ。そちらに応える作法はありまして?」
夏虎 > 目が、普段の数倍は大きく見開かれる。
「……」
貴賓席の、騎士様の、今の唇の動き、確かに見えた。
こちらからあちらが見えるなら逆も然りだ視力が良いなら尚の事。
驚くべきは内容。まさか、まさかまさかだ、己を識っているとは。
平謝りする訓練生は宥め、心配する教員を諭し、貴賓席へと向かう。
至った途端に彼女の口から発せられる言葉はもう笑うしかない。
虎はこちらなのだが虎の尾を踏んだ気分である。
「お初にお目にかかりまして光栄にございます、モルガナ様。
ミナスジェイラス領へと赴いた折少しでもご記憶に留まれば、少しでも商売がやりやすいやも、と……
商い人の悪い癖が余計な真似致しました。
ご無礼のほどどうぞお許しを、重ねて名乗り遅れまして平にご容赦を。北の民、夏家の虎にございます」
謝罪に両手を持ち上げ、ようとして周りが胡乱な目あるいは剣呑な目をする。己の手を見下ろす。
ああ武器でも取ると思われたのか、と、思い至り、手を下ろしてから。
膝をついて頭を垂れ、左手は胸に、右手は真横にひらりと伸ばして、別の一礼を取った。
口からはすらりすらりと流暢な王国語と謝罪。
モルガナ > 「ますます不躾にして無作法ですわね。
最初からこちらの素性を把握した上で、この国の未来を担う生徒を踏み台にするとは。
市政で見せている人当たりの良い振舞いはしてくださいませんのね?」
平手で周囲に制す。無粋な警戒は不要であると、言葉なく、周囲を一手一つで一括して。
「貴方も身構えずとも結構ですわ。この国にあって真っ当な貴族は貴方のようなよく立ち回る外様さえ良く迎え入れましてよ?
夏虎(シア・フゥ)さん?」
こちらも、名を既に把握していると微笑んで。
悪意、敵意、害意の一切を感じさせず、そして帯剣ひとつせず相対したまま、
その視線は生徒へ向けたまま。
「貴方が策謀なくこの国に至ったとこちらは思っておりますわ。その上で貴方が諜報の類であるならば、
それはこちらの力不足に過ぎません。そうであれば貴方の力量を忌憚なく賞賛するだけのこと。
……商いを嗜む貴方にお伺いしたいのですが、この国の学徒はどう見えまして?」
貴方はこの国に至って、数々の貴族を相手にし、取引を行い、良く立ち回っているかもしれない。
だが、それを凌駕する奈落を目の前の女騎士は見せる。
この国がシェンヤンに未だ攻め込まれぬ理由は如何にかと掲げてみせて。
だというのに、未だ敵か否か測りかねる貴方へこの国の人材の意見を聞く。
値踏みをしている。貴方という一個人を何の先入観もなく。
夏虎 >
「いえ、いえ、いえ、とんでもございませぬ。つい今し方あなた様のお名前を、つい先程あなた様の所領を知った次第。
剣が飛ぶのは本当に偶然のたまもの。剣をああして避けたのは……態とらしいと自覚するところでお目汚し失礼をば。
あとマジ勘弁して下さい俺が肝っ玉座ってるタイプだからってガチ貴族ガチ領主にタメ口は聞けません、いやマジで」
北方の風習では、謝罪なり挨拶なり、時と状況にもよるが胸の前で両手を合わせるのが通例である。
周りには誤解を呼んでしまったものだがそこは流石の見識というところか剣呑な気配も尽きてほっと一息。
後半、市政の様子も知られているとあれば『いやこっっっわ』とか言いながら砕けた口調となり、
両手を下ろしては立ち上がるものの右手はすぐに上ってきて胸の前で右に左にゆらゆらゆら。
「……ふむ」
諜報の類にも、否定の意味で右手とついでに頭を数度も振る。
「……俺、前にも同じような事あったんですけどそんな、こう、怪しいですかね」
いつぞや同郷の民にも諜報の疑いを掛けられた事を思い起こせば、疑問符も顔にありあり浮かぶ。
に、しても、言葉を二~三交わすだけでもこれでもかと伺える彼女の“深さ”。舌を巻く。
「将来有望かと思われます。皆、から回ってますが。皆、本当に一生懸命だ。
……もうちょっと熱意も才覚も隠したほうがいいんじゃないかとも思いますね?
下手なやる気も才覚も出しすぎるといざってぇ時ゃ学徒兵に選抜されちまう。
ヤですよ。学徒兵をやるのは。気分悪ぃんで」
態々、素性は知れても裏は知れぬ……いや裏は本当にないのだがどこぞの馬の骨にこんなことを聞く豪胆さにも、感服するしかない。お見逸れしました云々世辞ではありがちの、世辞ではない本心は挟みつつの、求められた答えはこうだ。『やる気と才覚は結構あるけどまだ全然使いもんにならねぇから要鍛錬。あと目ぇ付けられたり出る杭打たれたりして戦場送りになりそーだからもうちょい要処世術と能ある鷹は爪隠せ作戦推奨』。
モルガナ > 「一つだけ言えば、貴方の振舞い、商いはこの国にあっても”有能である”と
推すものが、警戒する者が、危惧する者がいるということ。
故に貴方の名が私の耳にも届いたというだけのこと。
それは警戒や忌避を帯びるのではなく、ただただ、貴方が積み重ねてきたものが、
この国にあっては評価されたのだと思っていただければ幸いですわ」
万魔殿。ともすればそう称される王城の魔窟。
その中にあって有能な人材はどの列強も欲し、故にこそ、評価されるのは国を問わずであると。
「そう、身構えなくとも結構ですわ」
怪しいか、と聞かれれば、瞑目して微笑みを讃えて。
「いつの世も、秀でた者は、突出した者は、自覚なくともやっかまれるもの。そうでありましょう?」
そう告げると一瞥する微笑みに、なんら警戒も敵意もなく。
むしろ有能である者、それ故に凡愚からひがまれることこそ誉れと思えと言わんばかりの
招いた男がたとえ真に諜報であったとしても構わぬと言わんばかりの悠然さを見せて讃えて。
「そうならぬようによく立ち回るのが我等貴族の務めですわ」
貴方の言葉を、生徒達を見て告げる忌憚ない意見を、何の警戒も猜疑もなく受け止めて、そう告げる。
「仮に戦場に駆り立てるとして、それを使い潰すのではなく、赴いた才覚を育てる為の土壌とする。
その為に、本人に知れず生還できるよう戦略を編み上げるのが高貴なる者の務めというもの。
……貴方の気遣いにきちんと応えてみせると、この場で誓ってみせましてよ」
そう言いつつ
「しかして、気骨は良く評価していますが、確かに向こう見ずは不安ではありますわね。
学院にはその旨伝えておきましょう。
……ところで、よく立ち回れる商い人には繋がりを作りたく思いますが、
貴殿は、貴族との関係性を持ちたく思うほうでありまして?」
夏虎 > 彼女が言うには己は……己が思っている以上にあちらこちらで評判が立っている、との、由。
「?」
ぽん。と。ついに頭の上に疑問符が効果音付きで出てきた。のが、幻視できるやも。
何がそんな評判? 果実か? 菓子か? ん~~~……? とも顔に書いてある。
「な、る、ほ、ど。いやあ。まっっっったく自覚ございません本当の本当に。
何かこう雰囲気があるとか面がいいとか言われた事はあっても、まさか、ねぇ」
確かに人よりはいくらか出来るし面もいいほうだとは思っちゃいるが優れたところはそれぐらい。
優秀だと言われたり僻まれるだのの覚えはもう言葉通り本当にないものだから頻りに首を傾げる。
とは、いえ。
褒められて悪い気もしなければ、豪快悠然に佇む雰囲気たっぷりの様子にこれ以上口を挟むのも憚られて首を戻すと頷いておく。
「高貴なる者の努め……
世辞に聞こえるかもしれませんがお世辞抜きでご立派ですよ、此処にも北にもそれ言えるの何人居るかわかりません」
最早、感服を通り越して呆れるほど、更にもう一周回ってまた感服するほど、貴族。その有様、その言葉に、肩を竦めて。
「持ちたく思うほうでありましてよ? ご興味ございますか? ありますね。こちら、お勧めの薬剤でございますが……!
恐れながらも言わせて頂けますればモルガナ様も女性の身でありますからして殊に推すのは生理痛薬や避妊剤などなど!」
一転。彼女の言葉に、彼女へと視線が教練上からギュイン! とオノマトペ付きそうな速度で戻ってくる。
『こちら』のときに懐へと手を突っ込み周りがそれこそ武器が云々言う前に引っこ抜けば、商品表と内約。
疲労回復の粉末、滋養強壮の錠剤、肩こり腰痛の湿布、お勧めの生理痛薬に避妊剤、等々の、お値段と薬に使われている原材料が事細かに記されてある。尚、お値段は庶民が気軽に手を出せる価格帯であり、原材料については薬学に明るければ判明する事だが医家なども調剤に使用しているような確かなものばかりである。
彼女に近づく、のは、周りが怖いのでもう一度跪いてお近くの近衛さん経由で彼女へ渡るように捧げ持つ。
モルガナ > 「貴方の仕入れも立ち回りも、評価するに値すると考えていただければ、結構ですわ」
面も立ち回りも、何一つ笑うことはない。どちらも評価に値すると言わんばかりに。
「貴人とは、本来そういうものですわ……。
そう言う言葉が出る辺り、どの土地も、憂うべきことは同じのようですわね」
どれほどいるか分からぬ。それは逆を言えば有象無象のほどを心得ているとも思える。
だが、それを問うほど無粋ではなく、個の見解として良いものだとだけ考えて。
貴族とは民を糧にするに非ず。民を導き、真に有能な者を取り立て導くが役割であると言わんばかりん。
「良い。」
商品票と内訳を出す貴方を咎めようとする従者、取り巻きを一言で制する。
それを自ら歩みより、自ら受け取って一瞥すると微笑んで。
「領にいらっしゃいな。客人として招きましょう。これをもっていきなさい」
そう告げると、自らのハンカチ。それを取り出すと、目の前で己の親指に口づけて、自ら噛み切る。
滴る血を、ハンカチに文字を刻んで何事か呟いてから、貴方に差し出して。
「もし我が領に赴いて、貴方を咎める者にモルガナの名において招かれたと告げて疑う者がいれば、
Ⅲ式の北西に基づいた印を以て誘われたと告げなさい。
そこまで告げて、まだ疑うものがいれば、斬り捨てて結構。
そこまで掲げて信じぬ臆病者は我が領には不要ですから。」
ただの招待状ではない、選ばれた者にだけ血筋の者が渡す代物なのだと告げて微笑んで、
それから頬へ唇を寄せて。
「……良ければ、夜の相手も応じていただければ、愉しくありますわね」
などと、ひどく気に入った様子の言葉を告げて微笑んで。
夏虎 > 「ふふふ。擽ったい。いやあ、褒められ慣れておりませんものでして、ありがとうございます」
顔の造りは、立ち回りより余程自覚するところで唇や頬などをとんとんと人差し指ではたき笑う。
「本来あるべき形を依然そうした形であり続ける。難しいものらしいです」
思い浮かぶ“本物の貴族”幾人かのうちに彼女の姿は今日入った。
齢も対して変わりなさそうな、一つぐらい上か下か? という様子だのに……
本当に立派だと、しみじみ思う、しみじみと言う。
周りの者達もだからこそ忠誠心も高いのだろう。彼女への忠誠もまた本物であるからこそ近衛さん達も己に対して何かと色めくし経由で渡っても当然と思ったが彼女自らが受け取れば、嬉しい反面、今日幾つしたかも数えそこねたがまた驚く羽目になるし、さらにそれが、もう一つ、さらにもう一つ。――下賜される、領主の持ち物と、本物の貴族の血で記された招待状というのだから驚きもする。
「ありがたく」
目も口も真ん丸に空くこと、数秒。表情筋をぐっと引き締め、頭を垂れては頭上へ掲げる下賜されたハンカチーフ。
「……早速ご入用との事故それでは本日の夜に早速お伺いさせていただきますぅ」
頭を上げてハンカチを懐へと、しまいながら。そうっと囁かれた言葉に目線が一瞬逸れ、戻り、くは、と喉が笑気で鳴る。
そしてこの後はもう幾つかは言葉を交わして知見を深めもしたろうがこの場は、これにて、と一礼にて下がり――
その夜ふらりといつもの格好で、そっと教えてもらった彼女の住居に、そうっとお尋ねに行った。とか……
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 教練場・運動場」からモルガナさんが去りました。<補足:石竹色の髪に宝石を帯びたティアラ。将校服【乱入歓迎】>
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 教練場・運動場」から夏虎さんが去りました。<補足:Xia Hu(シア・フゥ)/184cm78kg/桃髪赤目。/ダブルジャケット、ベスト、スラックス、スエードシューズ、ネクタイを黒で統一。シャツ、胸ポケットに着けたハンケチが鮮やかな赤色。左ポケットにハート型のイヤリングがしまってある。/【刻限3~4時前後】>