2024/08/03 - 21:22~00:05 のログ
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 特別教室」にサリスさんが現れました。<補足:癖のあるミディアムの灰青髪、ライトオークルの肌、紫藍の双眸,>
サリス > 普段通り授業の行われた平日の放課後。
生徒は粗方帰宅し終えた放課後の校内に残っている連中といえば、修練場を使用するため、食堂、空き教室などで駄弁るため、図書館を利用したいため……とそれぞれである。
そして、居残り掃除をさせられている、という生徒もまたそこにいた。
「………………特別教室………くそ広いんですけど……。
なんですか、このだだっ広さは……。
一人で掃除できる範囲か?否、全身全霊、否です」
一見ものに動じないような茫洋とした表情を張り付かせてはいたが内心は理不尽な思いが怒涛の如く渦巻いており、纏う空気は重々しくどす黒かった。
魔導仕掛けの映写機を使用して授業を行うその特別教室は奥行きがあり席は階段状に設えられており、本来一人で清掃するような広さではない。
通常数人がかりで清掃を行うその特別教室の掃除をぼっちなばかりに気軽に押し付けられて、モップを手に茫然と教室の真ん中辺りで立ち尽くし。
「……ばっくれてやりたいです……いっそ全員呪ってやりたいです………せめて。
………せめて先生にちくりたい……」
しかし密告などしようものならその後が恐ろしい。
とてもできない、と呟いた己の言葉に首を振り。
「………やりますか……」
諦めたように零して、モップの柄を握り直し、床磨きに取り掛かった。
「………一晩かかりますよ、これは……」
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 特別教室」にクレイさんが現れました。<補足:ラフな長袖のシャツにズボン。色は黒。両腰にロングソード>
クレイ >
明日映像の授業を行う予定だった。だから早めに準備してしまえと学校に来た。聞いたところによるともう掃除も終わってる時間らしいからだ。
ガラガラと音を立てて入ってくるその手には映写機で使う記録媒体がいくつか入った箱を持っていた。しかし。
「ああん? もう掃除終わったって聞いたんだが……てか1人か? この広さで? ありえねぇだろ」
色々と違和感ばかりの状況に思わずツッコミを入れる教師。
しかし教師というには風貌があまりに物々しいに言葉もそうだろう。さらに言えば手に持っているからとはいえ扉を足で開けるなどどうみてもふるまいも教師ではないわけで。
そして彼女の様子を見て。
「ははーん? 押し付けられたな?」
なんとなく事態を察した男である。
サリス > やさぐれまくりながら、とにかく目につくところだけでもどうにか誤魔化しておいて……と隅々まできっちりやる時間的余裕も体力的余裕もないので、ある程度ハブきつつやっつけてしまおう。
そう考えながら渋々と気乗りしないままに手を動かしていた最中に。
不意にやって来た、教師らしい人物。
声を掛けられて憮然とした顔を向けると、
「……は? 誰から聴いたんですか? その誤情報。
見ての通り一人でこんなだだっ広い教室、終わる訳ないでしょう」
ささくれだった精神の最中に、そんな風な言葉をかけられると微妙にイラっときて。
そう言った後はむっつり押し黙って再び汚れの目立つ箇所をモップ掛けし。
はー。と聞えよがしな溜息をついたり、とんとんと肩を叩いて疲労感を滲ませ。
クレイ >
「誰って普通に先生だよ。まぁ俺も臨時だし適当に答えたのかもな」
んな怒るなってと笑いながら自分は映写機の方へ向かっていく。
彼女の様子を見た後。
「その辺で良いぞ。どうせ使うのは俺だしな。準備させたかったから早めに終わらせたとか適当言っといてやる。別に綺麗な場所でやりたいとか拘りねぇし。ほらパス」
と言いながらポケットからポイッとお菓子を投げる。
戦場食でもあるかなり甘いチョコだ。戦場では嗜好品として用いられる物。文字通り金銭の代わりにもなるので常にいくつかは忍ばせている代物だ。
サリス > そうですか、と振り向かず背中で返事をしてそのまま黙々と作業を続ける。
笑い声を聴いていると他人事だと思って気楽なものだと渋い表情を浮かべながら床の汚れを探してはそこだけ拭き。
そうしていたら一部だけ妙に綺麗な場所が点々と存在する床に仕上がってしまい。
これでは手抜きが諸バレだな…とは思ったが。
知るか。と居直り。
そうして掃除に没頭していると背を向けていた背後からかけられる声と何か物が投げられた音。
パス、と言われてもこちらを向いて手元にでも放ってくれる訳でもなければ受け止められず。
こつん、と床に落ちたそれを見やっては。
「………ありがとうございます」
と口ではそう言いはして、床に落ちた、この暑さでは間違いなく溶けているであろう、妙にどろりと生柔らかい感触の包みを拾って、手近な机に置き。
クレイ >
握るのならそれはまだいう程は溶けていない。戦場食だ。夏の気温で溶ける程度ではやっていけない。
で、掃除を続ける様子をみればはぁと溜息。
「ったく、聞いてねぇなぁ。おい」
近寄ってモップを掴んで。
「掃除終わりだっての。押し付けた奴の為に必死になる意味もねぇだろ。掃除がやりたいってなら話は別だが、様子見る限りそういう訳でもねぇっぽいしな」
もし抵抗しない、もしくは抵抗が弱いならモップなどあっさりと回収されてしまう事だろう。
「大義名分欲しいなら俺の明日の授業の用意手伝え。そうすれば掃除進められねぇ理由になるだろ。特別講師のクレイに掴まったとか言えば大体の先生なら納得するぞ。迷惑教師で有名だからな」
サリス > もらう理由が特にないと思ったが突き返すと角が立つ。
気持ちはちょうだいするというつもりで。
もらった態ではいたが、なんとなく持って帰るのも憚られてそれとなく机に置いていた。
「……それじゃあもう帰ります。
私にも都合がありますので、お手伝いはできるかどうかご返答できかねます。
先生がやめろと、掃除道具を取り上げたのでそれ以上できなかった、と何か言われたらそう言っておきますので」
事実、そう言うことなのだからそれ以上続けるつもりはない。回収したからにはそのモップ、片しておいてくれるんですか?と小首を傾げ。
今一生気の欠ける双眸で立ち尽くしてぼーっと見上げ。
クレイ >
「最初にもう掃除しなくていいと言ったろうに……!!」
まぁどっちでも良いけどよと付け加える。別に取り上げたと言われようがやめて帰って良いと言ったと言おうと授業の手伝いをさせられたと言われようと別に噂程度でどうこうなるほど高い名声はない。
この学校内では十二分に変人教師だ。
「片付けはやっといてやる。別にこの程度、仕事の内にも入らねぇしな。お疲れ……って言ってやりたいんだが。もう少し待った方が良いかもしれないぞ」
モップは適当に部屋の隅にでも置いておこう。すぐに片づけに行く必要もない。
「先生か他の生徒か知らねぇけど。押し付けた奴がいるんだろ? だったらこんな短時間で帰ったら他の仕事押し付けられるだろ会っちまったら。もう少し時間潰してけ、その辺に座ってりゃ良いから。菓子はさっき渡したしそれでも食ってさ」
サリス > 「いきなり来てそこで終われと言われても、足元の汚れ拭いてる最中だったら取り敢えずそれだけでも拭いておくのが普通ですよ」
自称変人らしい彼には通用しなかったらしいが。
自分もそこそこ変てこな部類だと思っていたが、変人同士でも周波数は合わないものだ。
寧ろ変人同士の方が合いにくいものかもしれない。
「………はあ。
そいつら早く帰りたいから押し付けて来たんでしょうからもう構内にいないかと思うんですけどね……
なんですか、先生一人じゃ淋しいんですか?」
などと言いつつも、まあ少し休憩して帰るとするか、とぐーっと組み合わせた両手を高く上げて伸びをしてから、すとん、と手近な椅子を引いて座り。
ちら…と机に置いたままの包み紙を見やったが。
「はい」と素直に頷くが、食べない。
この国では信用のある相手からのものでなければ媚薬やら催淫剤やら混入していることが多くて迂闊には手を出さないのが普通だし、そういう環境下で生まれ育った警戒心が身についており。
ましてや自分で迷惑教師を呼称する相手からのものを躊躇わず口にするのは難しい。
ほら、大丈夫だろ、と目の前でそれを食べられたところで、そうやって安心させて一服盛られた…なんてこともなくはなかった為。
申し訳ないが、もらった菓子はお気持ちだけありがたく頂戴しておく。
クレイ >
「見せつけるように溜息吐いておいてよく言うぜ」
普通に見えてんだよと笑う。
だがその後の発言を聞けば思わず声を出して笑ってしまった。
「ハハハ、なるほど俺が1人じゃ寂しいかその解釈は無かった。まぁ良いぜそういう解釈で。でもまぁ、お前の言う通り帰ってる可能性も十分あるんだけどな。だから安全だと思ったら普通に帰っても良いぜ。でも、それで押し付けられたらもう手助けしてやれないけどな」
わざわざ後を追いかけて助けるほどお人よしではないわけで。
ガチャガチャと用意を進める。
しかし全く手を付けない菓子を見れば。
「へぇ、中々利口じゃんか。この街の生き方をよく知ってる」
この街じゃ女に色々と仕込むのは上等手段だ。そういう意味じゃ彼女の動きは正しいわけで。
まぁ単純に要らないという可能性もあるが、それならあそこまで警戒心を出してはいないだろう。
サリス > 「溜息ってなんで吐くかしってます? 気を落ち着ける為の行動なんですって」
遠回しにまったく落ち着かなかったんですけど、と言いやって。
椅子に座れば気だるげに頬杖をついてみるともなしに広い教室内を俯瞰し。
「誰も最初から先生に手助けしろとは一言も言ってませんけど。
それに何故帰ったかと訊かれたら先程の事由をそのまま唱えて置けばいい訳でしょう。
それ以上追い打ちするほど莫迦な連中でもないと思いますから」
QED・証明終わり。そんな大層なものではないと言うか使って見たかっただけだが。
そう頭の中で締めくくってしまえばここにいる理由もない気がしてきて。
もう帰ろうかな、と暮れていく窓の外の景色を眺めながらぼんやりと考え。
「………一見爽やかな奴も、対して一見して怪しい奴も、仲良さげにすり寄って来るクラスメイトも、全員信用してませんから」
あなたに対してだけの対応ではないという意味で使った言葉。
しかしそれはイコールぼっち、ということの証左にもなりえた。
クレイ >
「なるほどな、色々な理由があるんだな溜息1つにも……ん、まぁさっきも話した通り問題ないと思うならもどればいいさ。結果はわからないけどな」
そもそもが押し付けるような奴らだ。それではいお疲れと簡単に終わらないと思うのがこの男だった。
じゃあ時間あるからこれもお願い。そうなるのではないかと。
その後の信用の理論になれば少し笑って。
「ま、その考えは大事だと思うぞ。信用できるのなんてホントに極一部だけだ。でも信用はさせないといけない。面倒な話だよなこの辺」
俺も苦労してるぜと笑う。
傭兵は信頼が命。とはいえ生き馬の目を抜く世界。こちらが信用したら足元をすくわれる。
信用して信頼してるふりをしながら信用だけされておく。そんな関係を維持しないといけない。
それから少し考えて。
「ちゃんと映像が流れるかテストしたいんだが。グロいの、エロいの。ド派手なの。どれがいい?」
強制的に視聴者になるし一応聞いとくと。
サリス > はー、とまた溜息をわざとらしく吐いてから大きく首肯して。真顔で返した。
「ええ、本当に」
またしても気を落ち着かせなければいけない何かがあったとでも言うのか。
眉を僅かにも動かさない無表情で何も読み取れそうにない顔のまま。
「私、生まれも育ちも王都ですし親にきっちり仕込まれてますんで。
信用の前に何が必要か」
それは掃除を終わらせてくれたり菓子を呉れたりすることではなかったらしくそう呟くように零すと。
「…………………。ほのぼのハートフル。ふわよち動物大集合。それ以外は帰ります」
がた、と席から立ち上がりながら。
そんなほのぼの映像があるようにも思えないからこのまましれーっとフェードアウトしていこうかと。
クレイ >
「そいつは生きる世界次第だな、俺は直感が必要って言われたし」
まぁそれはあくまで生き死にの世界。普通の世界ではまた話が変わってくるだろう。
リクエストを聞けば肩を竦める。
「残念ながらねぇなぁ。動物系の魔族に蹂躙される映像なら手持ちにあるぞ。一応動物だし一方的なハートフルだ」
おそらく想定と真逆の内容を話していた。
それから映像はとりあえず諦めてしまった。彼女が帰ってから確認しよう。
「俺が教えてるのが戦争学だしな、そういうフワフワ系は取り扱ってねぇんだ。そういうのが見たいなら魔法生物とかそっち系取りな。まぁあそこもあそこでたまにエグいのあるけど」
サリス > お互いの意見が余り参考にならないと判断したか、そうですか、と頷いておくに留め。
「先生の授業、多分一生とらないなと思いましたね。
これ以上闇堕ちしたくないんで」
すでにある程度は堕ちている気はしている。
この上さらに深淵に足を突っ込んでしまえば多分元の世界線には戻れまい。
映像を流さないと言うことは、なんだか知らないがこの教師は暇でそこら辺にいる生徒を暇つぶしにでもしたいのか、とっとと帰れ、というつもりでもないらしい。
まだ外は暑そうだ。もう少し日が傾いてから退室するとしようかと窓の外のまだ存分に熱気を発してそうな運動場を見やってひとまず着席し直した。
「余計な単位取るほど余裕がないんで」
そう口にしながらこちらもこちらで勝手に暇つぶしでもしよう、といくつか組み指を極めてはぽそりと小さく短詠唱して、ふわーと周囲に冷風を起こして涼み。
クレイ >
「合わない奴には合わないしなぁ。そもそも戦闘系の進路に進まない奴は取る価値ない科目だ」
取るな取るなと返答。
生徒が多いほど給料が増えるわけだが、こっちはあくまで臨時収入。別に無理して取らせる授業で無い事は誰よりこの男が理解していた。
「取ってる科目は魔法系と……後はまぁ無難に一般って感じか? 動物が好きならそういう系も取ってるのかもしれねぇけど」
その間に他の用意を進めて行こう。机の上に資料をバサバサと並べていく。
食べられずに放置されていたならこのタイミングでお菓子は回収。自分で食べて資料を置いていく。
彼女が座っている机にも資料は置かれるだろう。タイトルはそのままズバり戦場の記録。
サリス > 取るなと言われなくったってそもそも一般教養で悲鳴を上げているレベルなのに。
一考する余地もなく。
そもそも先に一生とらないとは宣言したのでそれまでで。
「そうですね、基本就職に有利なところを選択してますが……魔法は使えると便利ですし面接の時に話題にもなったり印象も残りますので」
個人的に進路と大きく外れるこの教師とは今後も接点らしい接点はないだろう。
今日もごくたまたまである。
ちらりと目前に配置された資料のタイトルを一瞥して。
特に自分の生活には関わりないと判断すれば、勝手に小技の自主練に励むわけで。
「……先生デバフかけていいですか?」
基本的にバフよりもデバフ……状態異常に向いた陰気な性質。
断られるのを承知で真顔で急に厭なことをのたまった。
クレイ >
「就職に有利ってなら俺の所はかなり有利だぞ。成績優秀なら直接騎士なり冒険者なり傭兵なりに口利きしてやれるからな」
まぁでも合わない時は合わないから何とも言えないが。
デバフをかけていいかと言われればハハハと笑う。
「そういう時は何も言わずにかけるもんだぜお嬢ちゃん。かけるとか宣言したら構えちまう。そうなったらかけにくいだろ」
かけたきゃ不意打ちで来なとニヤリと笑って本人は気にせず作業を進める。
「戦場じゃいきなりデバフが飛んでくるなんて日常茶飯事だ。てか、いきなり即死魔法が飛んでくる世界だからな。日常の時点で意識してない奴が悪いってな」
やはりというべきか、生きる世界が違っていた。
サリス > 「私の希望する就職先とは大きく異なりますので」
畑違いだったらどれだけ就職に有利だろうが無関係である。
飽くまで平和でなるべく高給な内勤志望。
「いきなりかけて怒られるの厭じゃないですか……仮にも先生にそんなことしたら謹慎くらいかねませんから、ああ、飽くまで先生の常識じゃないところの話ですが」
基本的に価値観や思想がかみ合わないのでそういったところで、すんなりそうかと頷かなさそうな相手ではあるが。
「そもそもかけにくい方が練習になりますからね。
課題の時は防御体勢を破ってかけれなければいけませんし」
まあ、とにかく許可が下りたっぽいから、複雑にしかし緩慢な動きで指先は中空に陣を描いては目を伏せてぶつぶつと呟くような詠唱の声を紡ぎ出して、動きを緩慢にさせる、いわゆるスローのデバフを集中の上作業中の教師に飛ばしてみる。
少しでも緩やかになれば成功だが、確率は五分五分かそれ以下か。
期待はしていない。
仮にもそういった状態異常にはこなれた教師相手なのだし、別に暇つぶしの練習なのだからかかれば少し嬉しいくらいのものだ。
クレイ >
「まったくもってその通り。俺の常識に当てはめたら街なんて維持できねぇからな」
先生の常識じゃないという所にも思いっきり同意して返した。
むしろ自分だったらよく破ったとばかりに成績に加点する要素だったりもするわけだが。
さて、そうしてこちらは何の気もなく作業を進めている。しかし静寂の中だ。呟く程度でも戦場なれしている自分からすれば十分聞き取れる。
そして飛んできた魔法に関してだが。
「……なるほど、うごきの阻害魔法か悪くないが、狙うなら靴とかにしてみな。面白いぞ、道具だから基本防御してこない。その上靴だけ遅くなったら履いてる奴は大体ずっこける。ほぼ100%決まるぜ」
不意打ちならなと笑って見せた。
事前にわかっていれば対処方はいくつかあるが、わかっていなければ対処などほぼ不可能だ。
まぁ自分のように対魔法装備を仕込んでいるケースが大半なので戦場ではあまり効果を成さないが。
サリス > 自覚済みということで、この人も然程の変人ではないな、と認定する変人。
まあそうでしょうね、と軽く肩を竦めるようにして頷いた。
そうして魔法も不発に終わったなら想定内と、特に緩やかに変じる訳でもない動きに判断して。
そして魔法の正体も看破するので。
自分の実力としてはこんな所かとどこかレベルを納得したようで。
残念、と大して残念そうでもなく呟けば、
「魔法がかかって先生の動きがスローになればイタズラしちゃおうと思ったのですが。それも潰えました」
どんな悪戯だというのか、そもそも本気の沙汰かも判然としない淡々と無感情な語り口調で告げるとそこでがた、と立ち上がっては。
「じゃあ、魔力も無駄遣いしてしまいましたし、後の余力は家事などに使わないといけませんので自主練はここまでで。
それでは、お陰様で結構時間も潰せましたし、先生の懸念するところの連中もずらかっているでしょうから、私もズラからせていただくことにします」
お疲れ様です、と一応は折り目正しく一礼して特別教室を後にしようと出口へと。
クレイ > 「そりゃ残念、それなら遅くなったふりでもすればよかったな。教師思考が先に働いたわ」
なんて軽く冗談交じりで返す。ホントにかかるなど危険すぎる為やらない。
彼女じゃないがこの男も敵が多い身。わざと魔法にかかるなど余程の事が無ければ無い。
「了解、帰り道には気を付けろよ」
なんてあっさり見送る。彼女が無事ならそれで問題ない。
彼女が部屋を後にするなら映像の確認を始めるだろう。自分の持ってきた映像がちゃんと流れるかなどを確認して、その後この男も帰っていくだろう。
サリス > では、失礼します。
その言葉と会釈を最後に退室していく女生徒。
ガラリ、引いた扉をそっと閉めて、何事もなく学舎を出。暮れなずむ夏の街を行き過ぎて――
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 特別教室」からサリスさんが去りました。<補足:癖のあるミディアムの灰青髪、ライトオークルの肌、紫藍の双眸,>
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 特別教室」からクレイさんが去りました。<補足:ラフな長袖のシャツにズボン。色は黒。両腰にロングソード>