2024/10/26 - 10:32~22:31 のログ
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 図書館」にミリーシャさんが現れました。<補足:16歳/150cm/白灰色のショートボブ/薄紫の瞳/学院の制服>
ミリーシャ > 学院図書館の地下
そこには、学生の目には触れないいわゆる稀覯本が多く収められている。
暗く埃っぽいのが難点ではあるけれど、本は湿気が大敵だけあって、魔法で湿度や温度は管理されている。
灯りの方も、火事を恐れて魔法の灯りがぽつぽつとは灯ってはいるものの、こちらは省エネ仕様なのか数は少なく。

「えーっと……この本はこっちですね。あれ、こんな奥に通路なんてあったかしら……?」

司書のお手伝いとして、希少な魔導書を片付けに来たのだけれど、その奥に覚えのない通路を見つける。
以前に来た際には気づかなかったのだろう。それもそのはず、通路の入り口にはカーテンのように目隠しがされている。
立ち入りが禁止されているわけではなさそうであれば、その区画へと足を踏み入れ。

ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 図書館」にトーラスさんが現れました。<補足:三白眼の黒目。ぼさぼさの黒髪を無造作に後ろで束ねる。顎に不精髭。頬に傷痕。>
トーラス > 王立コクマー・ラジエル学院は官民の子女に教育を施して、
国の未来を担わせる人材を育成するための真っ当な機関である。
だが、そのような学院であっても、矢張り、王国の一部であるのは間違いなく、
一般生徒達が勉学や運動、青春に勤しむ裏側で、腐敗と退廃は人知れずに蔓延っていた。

「……ん? ――――アレは……、」

学院臨時講師である冒険者の中年が似付かわしくない図書館の地下書庫に訪れたのはその手の理由。
丁度、目的とする区画に女生徒が足を踏み入れる様子が見て取れれば口端を綻ばせ。
足音を忍ばせながら、その後に続いて、図書館内の秘められた通路の先に進んでいく。
通路の先は小部屋が幾つも並び、重厚そうな金属の扉を前に耳を澄ませば、
部屋の中から獣じみた雄の声と、艶を帯びた女の嬌声が漏れ零れてきて――――。

ミリーシャ > 「あれ……? 他の場所と繋がってるのかな……?」

しばらく歩くと書架がなくなり、通路に出る。
閲覧室でもあっただろうかと首を傾げながら、その先を覗き込むと、それらしい小部屋がいくつも並んでいるのが見え。

「勉強用の個室にしては……様子が……」

古びた金属製のそれは、重そうなだけでなく、威圧感を感じさせるもの。
少し高い所に覗き窓が付いているものの、他には隙間などなく。
背を伸ばしてみるも、覗き窓には届かない。

「誰かいるみたいだけど……」

微かに聞こえてくる声は、どう考えても話し声ではない。
何となくどういう場所だか察してしまうものの、図書館の地下にそんな場所があるだなんて聞いていない。
おろおろとしているうちに抱えていた魔導書を取り落としてしまって。

トーラス > 狭い廊下に魔導書が落下する音が反響する。
その場所がどのような場所なのかを察して、面喰う様子の先行く少女の様子にほくそ笑み。
廊下に備え付けられた燭台の蝋燭の灯りで、彼女の顔を、その姿を見て取れば、
間近にまで近付いていき、床に落ちた魔導書を拾い上げて。

「……確か、図書館司書の手伝いをしてる生徒だな。ミリーシャ君だったかな?」

拾い上げた魔導書についた汚れや埃を払うように、その正面を片手で拭いながら、
少女の顔と名前を思い返しながら、相手へと声を掛ける。
普段、読書に勤しむ事など滅多にないが、目的のために図書館を利用する事はあり、
学院職員である司書に混じって本の整理や目録作成の手伝いをする生徒は見知っており。

「貴重な本をぞんざいに扱うのは感心しない。この一冊で家一軒が建ってもおかしくないぜ。
 そんな真似をする君にはすこしばかり、お仕置きが必要そうだな」

好色めいた邪な嗤いを口許に浮かべれば、手近な空き部屋の金属扉を開き、
狭い空間に燭台と寝台が据えられた部屋の中へと少女の腕を掴んで連れ込んでしまおうとして――――。

ミリーシャ > 落としてしまった魔導書を慌てて拾おうとしゃがみ込む。
貴重なだけでなく、魔法も込められているから、暴発などしたら大変なことになる。
一応は保護も掛かっているから、そう簡単に暴発などは起きないものの、リスクはある。
埃を払いながら立ち上がると、ちょうどそこに男性から声を掛けられ。

「……は、はい。そうです。」

確か、学院で何度か見かけた気がする。
剣を教えている講師だったはずだと記憶を探るけれど。

「え……ち、違うんです……そのわざとじゃなくて、不注意で、落としてしまって……」

相手の言うことは決して誇張でも何でもない。
魔導書ならば、豪邸が買えてもおかしくはないほど。
ただ落としてしまったそれを非難されると、慌てたように言い訳を口にする。
そんな言い訳が聞き入れられるかどうか。
華奢な少女は抵抗もできないままに、手近な個室へと引っ張り込まれてしまい―――

ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 図書館」からトーラスさんが去りました。<補足:三白眼の黒目。ぼさぼさの黒髪を無造作に後ろで束ねる。顎に不精髭。頬に傷痕。>
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 図書館」からミリーシャさんが去りました。<補足:16歳/150cm/白灰色のショートボブ/薄紫の瞳/学院の制服>
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 特別教室」にリセさんが現れました。<補足:名簿内ご参照下さい>
リセ >  昼休み終わり、普段通り多くの学級では午後の授業が行われていた構内にて。

 担任にも、クラスメイトにも恵まれなかった一人の気弱な女生徒が。

「あ、あの……ちょ、っと……待ってくださ……い、いや……いやです……ぁ…ご、ごめんなさい…、ごめんなさい……」

 とある貴族クラスの自習時間。空いていた特別教室に連れ込まれ同級生女子三人に囲まれていた。
 普段から爵位の高く見た目も性格も派手な……いわゆるカースト上位の女生徒に目をつけられてことあるごとに(ことがなにもなくとも)虐められるという、そんな学院ではありきたりであり最低の構図に組み込まれた下層貴族の銀髪女生徒。

 今日も今日とて不当な因縁でしかない理由をつけられて、空きコマの暇つぶしとばかりに所属する教室から連れ出され学舎の端に位置する二階の視聴覚教室に引っ張り込まれ。

『はぁ~い。今日はァ、そのぉ、うざったい髪ぃ~?』

『綺麗にィ、カットしてあげるゥ~』

『邪魔だもん、ねェ~?』

 にやつきながら口々にそんな言葉を、教室の窓際に追いつめた女生徒に向かって。
 一人が右手にした鋏をシャキシャキと音を鳴らし。
 一人が逃げられないように退路を断つように立ちふさがり。
 一人が長く伸ばした銀髪を無造作にひっつかんで。

「や、やめて……やめて、くださ……ぃ、ったっ……!」

 髪を強く引っ張られて悲鳴を上げ涙目で訴えるが。
 そんな反応は連中の思う壺でしかなく。
『もう泣いてやんの~!』とさも可笑し気な哄笑が響き渡った。

リセ >  そもそもそんな悲惨な断髪イベントが起こることになったのは非常にしょうもない発端があった。

 普段通りに、長く伸ばした髪を下ろして廊下を歩いていたところ。
 たまたま脇をすれ違った男子生徒の制服の釦に毛先が引っかかってしまい。
 男子生徒も自分も慌てて絡んだ髪を釦から外したのだが。
 どうにかやたらに絡まず釦から髪を外せたのはいいものの。
 当方の髪が絡んでしまいとんだご迷惑を…!と無駄に平身低頭謝罪すると、その男子生徒が首を振りながらお愛想として『綺麗な髪だね』と微笑みかけてくれたのが……いけなかった。

 その男子生徒は女生徒に人気のある、爽やかで性格も良く見目も良い上になんなら文武両道という……なんだか逆に胡散臭いほどのカースト上位層男子だったのである。

 その男子生徒を日頃から気にしていた意地悪な同級生に現場を見られ。
 今に、至る……。

『お前さー。わざとだろ? 髪、引っ掛かったん』

『〇〇君に優しくしてほしかったァ~?』

『ぼっちだからって必死かよウケる』

「わざと……? いえ、まさか……っ、わざと、そんなこと……」

 わざと人気のある男子生徒に釦に髪が引っかかった振りして接触を図る器用さがあれば、今ここで虐めっ子に囲まれてません、と余程思う。

 ただ、本当に口にしたら、髪じゃなくて首でも切られそうでとても云えやしない……。

リセ >  そしてそんなおよそ無意味な問答ののち、ついに鋏がシャキンと鋭い音を立て、

「きゃあああぁぁ!!」

 使用されていない筈の教室から悲鳴が上がる――

ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 特別教室」からリセさんが去りました。<補足:名簿内ご参照下さい>
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 特別教室」にクレイさんが現れました。<補足:ラフな長袖のシャツにズボン。色は黒。両腰にロングソード>
クレイ > 「くあぁあ」

 大あくび。放課後の特別教室にこの男はいた。
 理由は昼に届けられた手紙。放課後にここへと書かれていた。
 悪戯か、策略か。何か相談か、別の理由か……色々な可能性がこの学園にはあり得る。
 だがそれらを込みで男はここにいた。理由は単純

 面白そうだったから。

 学園で出来る策略などたかが知れている。実力で叩き潰せる。悪戯ならば可愛い物。相談ならば教師として受けないわけにはいかない。別の理由なら……その時に考えよう。
 そんなくだらない理由だった。

クレイ >  
 しばらくしていると入ってくるのは数人に男。
 チラとそっちを見て。

「なーるほど?」

 前に受けた依頼。仮想敵で近くの砦に攻め込めという依頼。その依頼は多くの貴族を敵に回していた。
 やってくるのはそんな貴族の子供。死んでも良いどうでもいい末端の奴らだ。
 震えながらナイフを突きつけてくる。
 彼らを殺しても問題。反撃しても教師として問題。殺さなければ殺される。普通なら詰み……だが。
 男はニヤリと笑う。

「舐められてるねぇ俺も。こんなもんで取れると思ってんのかよ。この銀鷲の首……ご両親に伝えた。今度はお前らも濃い、一族郎党全員を教育してやるってな」

 殺しても、というか反撃がダメ。生かしてもダメ。ではどうするか。
 答えは……単純。ただひたすら捌く。回避し、逸らし流す。そうして相手が完全に息切れを起こせばそのまま放置して教室に捨て置く。
 狙ってきた相手はこうして悉く封殺していった

ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 特別教室」からクレイさんが去りました。<補足:ラフな長袖のシャツにズボン。色は黒。両腰にロングソード>