2024/05/31 - 22:02~01:19 のログ
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 教練場・運動場」にシロナさんが現れました。<補足:白髪ショート ベレー帽 学生服 ショルダーバッグ>
シロナ > コクマーラジエル学院、其処は、様々な学生が集まり、各々の将来の為に学びを得る学舎である。
 教練場は、騎士や戦士を目指す学生が集まるところでもある。
 一応、戦士ギルドに所属し、戦士を目指しているシロナだ、其処の学科に関しては重要視している所もある。

 訓練用のハルバートを手にして、シロナは相対している学生を見やる。
 学生は―――そう、強いか弱いで言えば、弱い方だ、シロナから見れば、隙だらけ。
 しかし、だ、シロナの腰にあるベルトは、シロナの力を抑制する力がある。
 義母からもらった其れは、学校生活で、他の生徒に無用の怪我を負わせないように、と相手と同程度の力しか出ないように。
 技術に関しては抑制がないのは、まあそう言う事なのだろう。
 力が出ない分技術でと、そう捉えている。

「ふっふっふー。」

 にまり、と桜色の唇を吊り上げるシロナ。
 相手の実力は―――どうあれども、シロナは同程度になるのだ。
 だからこそ、彼との差は、技術と言う所。
 なので、さて、どう戦うべきか、と戦士ギルドでプロと戦っていた経験を思い出しながら。
 しっかりと、訓練用の木製のハルバートを握り、相手を見やっている。

シロナ > 彼は、警戒をしているのが判る。騎士クラスの彼は、武器が長剣と、盾であり、オードソックスな装備をしている。
 彼は、基本的な装備を行っているし、基本的な構えだ。
 つまるところ、一番注意しなければいけない、普通に攻撃した場合は盾で受け流し、剣で攻撃をしてくることが予想できる。
 基本と言う物は何処までも、一番攻略が難しい物だという事だ。

「………。」

 シロナは、目を細める、彼の技量に対して、見るべき所は薄いと思う。
 しかし、だ、基本に忠実と言う事は、基本をなぞっているという事が、一番強い。
 意表を突くという事は出来なくもないが、それは、その時に対する一時的な物でしかない。
 何時までも通用する事でもないというのは、だれしも判るものだ。
 奇策に対する物を集約したものが、基本。

「でも、このままでは……ね。」

 シロナは、小さく唸る。
 竜種だからという訳ではない、戦士としてのプライド。
 騎士は強い、特に、防御戦術に関しては、彼の方が強いと判る。
 守りは、戦士の……とは言わない。

 戦士と言うのは、全般的に戦う、防御だって、戦士の技術だ。
 様々な事を考えつつ、それなら、と。
 シロナからの、攻撃することに、するのだ。

 まずは、リーチを使っての下段からの、かちあげで、盾と体勢のバランス崩しから、と。
 ハルバートを地面すれすれに、下から上へと。

シロナ > 基本的な動きだからこそ、と言う事にもなってくる、ハルバートは重量的武器だからこそ、勢いで威力が跳ね上がる。
 彼もそれを知っているから、盾でハルバートに対抗してくるのがわかる。
 盾も鉄の塊と言う意味では重量的な武器になるし、そもそも防具だから、ハルバートに打ち付けて相殺するのは理に適っている。
 序に言えば、下から上への攻撃と上から下の振り下ろし、ならば、何方が有利なのかは、一目瞭然だ。
 彼は、ハルバートを押さえて、動きの留まったシロナの事を、剣で打ち据えて勝利を求めたのだろう。

「そうは問屋が……っ!」

 予測できているから、対抗できる。
 シロナの行動は、いたって単純だ、彼の盾がハルバートを捉えるならば、ハルバートを手放す。
 武器にこだわりはない―――訳ではないが、武器に固執はしてない。
 両手を離してしまえば、彼の推測通りにハルバートは抑え込める。彼の予想の範囲の外になるだろうが。
 その驚愕を覚えつつも、木剣を振り絞り、突きを放つのはあっぱれだと思う。
 訓練が行き届いている。

「しぃっ!」

 それも予測済みだ、シロナの目は、彼の件の動きをしっかりと把握しながら。
 踏み込む、彼の剣の軌跡から、少しばかり内側へ、懐に入り込む様に身を前に。
 彼の剣を紙一重で避けながら、そのままタックルし、鎧を着ている彼をそのまま押し倒していく。
 今のシロナの腕力では、鎧をぶち抜くことはできないが、だから、サブウエポンがある。
 腰に差した手斧、本来は投げ斧用ではあるし、これも練習用の木で作られたそれだけど、使えないわけでは無いから。
 それを引き抜いて、騎士君の首筋に刃の部分を押し当てる。

 勝負があった、と教師の声が、響き渡る。

シロナ > 「んっふっふ、アタシとは、経験が違うからね。」

 シロナは、入学前にはプロの戦士達……戦士ギルドの戦士と毎日のように訓練をしていた。
 だからこそ、そう言う、戦いのカケヒキとか技術は、学生で言うなら、頭一つ抜けている。
 更に言うなれば、戦士と言う事で、泥くさいやつとか、卑怯な奴も、沢山知っている。
 対騎士戦術だって学んでいるのだ、勝って当然、シロナは、にぃぃ、と口角釣り上げて笑って見せていて。

 悔しがる学生に背を向けて、じゃあ、ね、と模擬戦場をすすみ、次の学生と交代する。
 そして、次の学生の戦いを見やるのだ。

 次の学生は―――短刀を使うシーフ系の女の子と、短弓を使うレンジャーな女の子。
 どういう意図で組ませているんだろうと、思いながら。

 授業に参加をしているシロナだった―――

ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 教練場・運動場」からシロナさんが去りました。<補足:白髪ショート ベレー帽 学生服 ショルダーバッグ>