2024/12/07 のログ
ご案内:「温泉旅籠「九頭龍の水浴び場」」にアルブスさんが現れました。
■アルブス > 「広ェ~っ」
多種の温泉がある宿に泊まって命の洗濯。
広々とした浴場は異国情緒あふれ王都の雰囲気とも一味違う。
寒さ強まる季節でほかほかと見るからに暖かいそれに自然とにっかり笑顔を浮かべてしまいながら。
ついつい声に出して感嘆しては、周囲をちらちらと見て誰にも聞かれてないよなと一人で恥ずかしがってみたりもして。
「これであの値段で泊れるって元取れてんのかな。オンセンっての地元にもあんのかなー?」
自身の故郷では温泉というものに縁がなかったらしい少年は王国に着て温泉文化に触れた。
そして気に入ったのだろう、九頭龍山脈付近に出かける機会があれば宿を探して堪能していて。
王都にも温泉宿があると聞いては早速やってきて宿の料金にも驚かされつつ。
褐色の肌の汚れを湯で洗い落としながら、落ち着きなくきょろきょろ設備やらも興味深そうに見回す。
■アルブス > 山賊街道などと呼ばれる街道沿いの湯治場。
その周辺での魔物の討伐依頼を請けて臨時パーティーで訪れた際、
自然の中にある湯に感動し駆け込みそうになって、
一緒になった中年冒険者にしばかれたのは記憶にまだ新しい部類。
後に聞くと温泉好きで知る人ぞ知る冒険者だったらしい。
湯舟に浸かる前には身体を洗えとこんこんと言い聞かされたのだ。
言われてみれば正しい。幾人もが使う湯舟、浄化の魔法なり誰かによる清掃なりあるとはいえ、
お互い気持ち良く使えるようにするのは道理だし合理的だろう。
「ぃよっし!」
身体を洗い終えれば待望の風呂だ。
これまた、タオルは浸けるなと言われたのも思い出しながら、ゆっくり身体を浸ける。
乳白色の湯に褐色の肌が入っていくのを少しにまにましながら眺めてしまいながら。
じんわり足元から温まる感触にぶるりと身震いし、腰まで浸かって一息吐いた。
ご案内:「温泉旅籠「九頭龍の水浴び場」」からアルブスさんが去りました。