2024/11/02 のログ
ご案内:「温泉旅籠「九頭龍の水浴び場」」からアークさんが去りました。
ご案内:「温泉旅籠「九頭龍の水浴び場」」にミルラさんが現れました。
ミルラ > 「……はぁ……」

(零したのはため息のようで、その実色艶めいた吐息。
 異国情緒あふれる旅籠の廊下をずり下がる浴衣を何度も肩にかけなおして歩く少女は、袷を握り締めて裾を引き摺り、
 明らかに身の丈にあっていない装いで白い地肌を隠している。
 少し引っ張れば容易く剝がせてしまいそうなそれは、確かに、湯舟に浸かるまではぴったりとしたサイズだった。
 元は男性、呪詛によって少女の姿になる特異な体質となって、あちらこちらと旅に出てはようやく諸々片付いて王都に戻ってきたばかり。
 共に旅をした相棒に誘われるがままにやってきた旅籠でのんびりと湯につかっていたら、運悪くというべきか"アタリ"の湯を引き、
 湯に逆上せたように頬を赤らめ、もどかしく発情する体を抱えながら部屋に急いで戻ろうとしているところ。
 その最中に少女の姿になり、しかも一向に部屋に通じる廊下に出られないのだから、迷った、と言っても過言ではない。)

「……どうしよう、どこか休めるところにいかないと……」

(油断すると手が火照った体を慰めだそうとする。
 いつ誰が通るかも分からないところでそんなことになるのは避けたい。
 壁に手をついて、とにかく一旦ラウンジか、フロントに出られればと曲がり角で止まり、周囲を軽く見渡してから裾から白い素足を晒す。
 男物の雪駄は重くておいてきてしまったから、あとで取りに行かないと。
 そんなことを考えるうちに、ますます迷った様子で似たような廊下と部屋の景色を前に途方に暮れて眉尻を下げた。)

ご案内:「温泉旅籠「九頭龍の水浴び場」」にダインさんが現れました。
ダイン > 「やっぱり広い風呂は最高だな。
いつもは宿屋の狭い風呂か、たらいに湯を張ってそれで身体を拭くとかできないから、全身を湯につけられるここは偶に湯治にくるのには
いいところだぜ。
ん? あれは……こんなところで見かけるなんて珍しいな」

(偶には宿屋の狭い風呂ではなく、旅館の広い風呂でのんびりと手足を伸ばして入りたいと九頭龍温泉へと脚を伸ばしていて。
一泊の予定で部屋を取り、大浴場へと向かい湯にぞんぶんに使った帰り道、広い旅館に斥候を得意とする自分でも迷いそうだな、という入り組んだ廊下を歩いていれば、前方に見知った後ろ姿、とはいえ浴衣姿なので見慣れないと言えなくもない知り合いの姿を発見して近づいていっては声をかける)

「よぉ、久しぶりだな。こんなところで会うなんて奇遇だな。
元気だったか? こっちは変わらず元気だったけどな……って、大丈夫か?
俺の部屋、この近くだから良かったら休んでいくか?」

(声を掛けた相手、頬を赤らめて蒸気した様子に気が付けばにやにやとした笑みを浮かべつつもそう尋ね。
自分の部屋を指させば少し先にあり、休んでいくか、と言いつつも表情を見れば何を考えているのかは相手にもわかるだろうか)

ミルラ > 「っ!? えっと……?」

(後ろから近づいてきた人物に声を掛けられて驚くままに振り返れば、そこには背が高く屈強な体躯をした壮年の男。
 遭遇したのはちょうど一年ほど前。此方の容姿は変わっておらず、まだミルラと偽名を使う前に会った相手ではあるが、
 その時は明らかに何者かに意識を操作され、催眠や洗脳状態だった。
 故に正気である今、彼に対する記憶はかなり薄れ、覚えていない、というのが正しい。
 親し気に話しかけてくる相手に覚えがなく、部屋に誘う男に対して警戒するように眉を寄せた。
 過去に彼をご主人様と呼んだことも、彼自身や彼の仲間に奉仕し何人にも抱かれ穢された記憶も覚えがない様子。)

「……人違いではないでしょうか? すみませんが、連れがいますので」

(だからこそ、初対面だというような対応。
 今この状態で、鍛え上げた体をしている彼に力尽くの行動に出られたら抗えないだろうから、連れ合いがいると告げて逃げようという姿勢。
 じりじりと彼と距離を取って、部屋に誘う言葉には首を振って「結構です」とはっきりとした拒絶を伝えて。)

ダイン > 「ん? なんだ、様子が……ああ、なるほどな」

(こちらのことをまるで覚えていない、と言った様子にそういえばあの時も様子がおかしかったことを思い出して。
なにがしかの魔法なり洗脳なりを掛けられていたか気づけばなるほど、この態度もおかしくはないか、と気づく)

「そうか、連れがいるのか……それなら、連れには悪いことをするな」

(拒絶を伝えてくる相手、それならそれで、と言うように軽身の魔術で瞬発力を上げて近づいていき、腕を掴んで捕まえようとする。
明らかにサイズの合っていない様子の浴衣、そう素早くは動けないであろうと踏んでの行動であり、もし相手の腕を掴むことが出来ればそこから麻痺の魔術を使って身体の自由を奪おうとする)

ミルラ > (魔力を発動させたのを感じ取れば即座に距離を取ろうとするが、その巨躯に見合わないほどの瞬発力にあっさりと距離が詰まり、
 細腕を掴む大きな掌を振り払おうと力を籠めるが、ほぼ一般人とも言える年端もいかない少女が鍛えられた男の手を振り払える筈もなく。
 次いで麻痺の魔術をかけられた瞬間、全身に痺れが奔り悲鳴を上げて。)

「っ……!? あぁあっ!」

(そのままがくりと力が抜けて、赤絨毯の床に膝をつくか、あるいは男の腕の中に倒れる形になるか。
 どちらにしても逃げ出すことも声を上げて助けを求めるという手段も失い、びりびりと痺れる麻痺した体を小さく跳ねさせるだけ。
 袷を掴む手もだらりと落ちてはだけた胸元から白い素肌と胸元を覗かせ、逃がす気のなかった男を睨むように見上げるが、
 偶然誰かが通りかかって仲裁する、ということもこの場所では望めず、すぐそこだという男の部屋へと連れ去るのを邪魔する者は誰もいないだろう。)
 

ダイン > <<移動致します>>
ご案内:「温泉旅籠「九頭龍の水浴び場」」からダインさんが去りました。
ご案内:「温泉旅籠「九頭龍の水浴び場」」からミルラさんが去りました。