2024/07/11 のログ
ご案内:「温泉旅籠「九頭龍の水浴び場」」にファルスィークさんが現れました。
■ファルスィーク > 王都に立ち寄ったついでに訪れた先は老舗の旅籠であり、独特の雰囲気でもある木造建築物は、王都でもそれなりに有名でもある。
別荘は持ってはいるのだが、趣を好んで気紛れに宿泊する事もある。
それがたまたま今夜であっただけの事ではあるが――さて、いざ湯を楽しもうと足を向ける先は露天風呂ではあるが、深夜という事もあり利用客の姿は見受けられず。
であれば、貸し切りかと多少贅沢な気分にもなると言うもの。
辿り着いた脱衣所にて、纏っていたアオザイや下着類は脱いで全裸となり、タオルを肩にかけていざ露天風呂へ赴こうとしたときに感じる人の気配と少々高めの声に首を傾げた。
「――先客がいたか」
その可能性も十分にあるのは当然ではある。
そして、声質から女性でもいるのか。
という事は、どうやら混浴でもあるらしい。
もっとも、声変わり前の少年という可能性もある訳だが……。
いずれにしても、気することも無く露天風呂へ足を踏み入れ―――奇妙な動きをしている小柄で華奢ともとれる後姿を見ることになる。
「………」
裸でもないその恰好から、清掃員だろうか…と一瞬考えもした。
が、不審人物とも言えなくもない。
宿の方から特に、何かしらの案件が起こっているとの説明も無かったので、余計に怪しさが満点なわけで―――。
そして垣間見える…というか、己が魔力感知にも引っかかる粘液らしきものと…不審人物からの反応に目を細めた。
「…そこで何をしている?」
問いかけと共に、振り返るに合わせて魔眼で相手の瞳を捉えるつもりであり、完全な隙をついての―――。
■ニュア > 瓶に封を施し、取り敢えず回収は滞りなく終えた。
さて、問題は発生源のほう。
偶発的かつ奇跡的に発生した生物だ。此方が根絶を仕向けなくても、もう二度と発生しない可能性とてある。
とはいえ、そこは依頼。岩の裏側に貼り込むカタチの符呪で組成に少しばかり毒を含ませることをし。
「あーーァ。もったいな。」
採取ができたのは喜ばしい。だがしかし。
未練がましく、やっぱり戻ったら少しだけ育ててみようか、なんて思う。
まあ、どうせ失敗するだろうけども。
そんなことをつらつらと考えていたとき。ふと。
娘の琴線にふれたあえかな気配に、尖り耳がぴくりと動く。
「───……」
完全な隙、というには、娘は最初から来訪者に警戒を敷いてはいたものだから。
尤も、それは淡いもの。“誰かがきたかもしれない”程度の確信無き予感。
されど───だからこそ。娘は早々に立ち去ることをした。
いちいち振り返る程の律儀な性格でないのはこの場合、幸いと働いただろう。
だって、面妖に巻き込まれて粘性生物が弱ったらどうしてくれる、というところだし。
少しばかり気にすべき刻限もあったものだから。
湯煙を隠れ蓑に細躯は足早にずらかって──。
ご案内:「温泉旅籠「九頭龍の水浴び場」」からニュアさんが去りました。
■ファルスィーク > 声をかけたところで、振り返りもせずに立ち去っていくそれは結構な早業にも映り、あっという間に見えなくなるのであれば竦ませた肩。
感じ取れた魔力も遠ざかっていくのを確認し――。
現段階では、何をしようとしていたのかは不明のまま。
温泉に何かしようとしていた…との疑いもある。
「やれやれ……これは風呂に入っていいものかどうか」
溜息交じりの呟きのあと、僅かに感じるものの方向へ向き直ると足を進め…発見するだろう呪符には思案顔。
管理している宿の方に報告すれば、今回の件の事情も聞くことは出来るだろうが、一度戻るのも面倒ではある。
かと言って、ここまで来て湯に浸かれないのも癪であるので……一時的に湯に対して行うのは浄化。
■ファルスィーク > 施した浄化であれば、己が湯を使う間位は十分である筈。
まず掛け湯を何度か浴びて汗を流してから湯の中へ入りながら見上げる夜空。
深夜という事もあり宿の方も殆どの明かりは少なく、露天風呂の方も光源は僅かであるようだ。
四肢を伸ばして躰の力を抜けば、特有の浮遊感が感じられるのは湯の中であるから。
僅かに息を漏らし――暫し湯を楽しむことになる。
ご案内:「温泉旅籠「九頭龍の水浴び場」」からファルスィークさんが去りました。
ご案内:「温泉旅籠「九頭龍の水浴び場」」にエリビオさんが現れました。
■エリビオ > 「う~~~~~っ」
薄曇りの仄暗い夜の露天風呂に唸り声をあげる。
眼の前に女湯とつながる垣根と長らくにらめっこしていた。
そこには小さな穴があり、女湯が一望できる――…悪友から教えてもらった絶好の覗きポイントだ。
問題は湯が一望できるだけで妙齢の女性どころか人っ子一人いない女湯であって。
「何が最高の覗き場所だよ。誰も入ってこなきゃただ裸で垣根ににらめっこしてる変質者じゃないか」
ブツブツと呟いては片目を瞑って何度も覗き込む。そして落胆に溜息を零すことを繰り返していた。
夏に近づき暑い夜だが、吹き抜ける風は冷たい。そろそろ肌が寒さを覚えて時々肩を揺らしてしまう。
「風邪引く前に誰かこないかなぁ。」
■エリビオ > 覗き穴を見るよりも震える肩を抱きしめるほうが多くなり。
「あー、もう限界!」
ざぶん、と盛大な音を立てて温泉に飛び込む。
途端、凍える芯が蕩けるような心地に吊り上げていた眉を緩め。
「やっぱ温泉では温泉を楽しむものなんだね」
一人なにか悟ったように肩まで浸かる湯を楽しみ、夜は更けていった――
ご案内:「温泉旅籠「九頭龍の水浴び場」」からエリビオさんが去りました。