2024/03/31 のログ
ご案内:「温泉旅籠「九頭龍の水浴び場」」にエフィルロスさんが現れました。
■エフィルロス > 普段は学院内に自分で作った自然庭園の中にある泉で身を清めている。
しかし、気分転換等を含む偶然とした時にこうした公共の場にも姿を現すもので。
「えぇっと…幾日ぶりでしょうか、今日はゆっくりと浸かりたいものですね」
脱衣所から浴場へとやって来た少女は、当然だが体に巻いたタオル一枚の姿でポツリと呟く。
その手にはこうした温泉に入る為に購入した桶と、そこに入れた体を洗う為の道具一式に髪を纏める為のもう一枚のタオル。
幾つもの温泉が点在する浴場内を見渡しながら、小さく首を傾げて何かを考える様な仕草を取る。
先ずはどの温泉に入ろうかと、そうした事を考えているのだが、脱衣所からの入り口付近で立ち止まってしまっているのは、次に入る人の、浴場を後にしようとする人の邪魔になるだろうか。
■エフィルロス > 「……あぁ、いけない。
先ずは体を洗う方が良かったのでしたっけ…?」
今はまだ髪は纏められていない状態だ。
温泉に浸かるのなら、最初に洗って髪を纏めてから浸かる方が良いだろう。
入ってから後で洗っても問題は無いのだから、それはそれぞれの考え方の違い等がある。
深く気にしたりしないのなら、どちらでも大丈夫といえば大丈夫であるが…
棒立ちをしたまま考え込む姿は周囲にどう映るのか分からない。
単に通行の邪魔だと思われるかもしれないし、気の良い人なら洗うなり入るなり、早く動いた方が良いと思ってくれているだろうか。
ご案内:「温泉旅籠「九頭龍の水浴び場」」にトーラスさんが現れました。
■トーラス > 老舗旅籠の温泉施設である「九頭龍の水浴び場」は足繁く通う場の一つである。
普段、宿泊している安宿には風呂などという大層なものは付いてはおらず、
大体は盥に張った湯を頼んで水拭きにて身体を清めるに留まる。
夏場ならば川辺で水浴びもできようが、寒い時期にはそのような手段も難しく、
宿泊客以外にも安価で利用できる温泉は冒険者には有り難い限りの施設である。
尤も、彼が頻繁に利用するのは専ら、身体を清めるのとは別の目的が主であるのだが。
「さて、目ぼしい女は、と。……おや?」
脱衣場から混浴になっている浴場の入口を潜り、利用客の目星を付けようと視線を這わした折、
入口付近にて何やら不慣れな様子を見せる女性の姿を見付ければ、口端を緩めてほくそ笑み。
タオル一枚を腰に巻いた恰好にて、彼女の元へと近付いていけば、気さくな調子で声を掛ける。
「学院講師のエフィルロス先生、ですよね。どうしました、こんな場所で何かお困りですか?」
時折、学院の庭園で日向ぼっこをしている光景を見かけるハイエルフの女性。
珍しい場所で珍しい人物に会うものだ、と思いながら、タオルに包まれた肢体を一瞥して唇を軽く舐め。
■エフィルロス > 思考時間が長いのか、思考速度が遅いのか、そのどちらでもあるのか。
突っ立ったままに動かずにいた彼女ではあるものの、背後からの声にその体が小さく揺れる。
こんな場所で名前を呼ばれる事を想定していなかったからか、その反応は少々遅れたものとなって。
声を掛けた彼からすれば、聞こえたのか聞こえてないのか分からない、とも受け取れるのだろうが。
少しの間を置いてから、ゆっくりと彼へと振り返る。
「えぇ、そうですが…あぁ、貴方は確か、非常勤講師の方…トーラスさん、でしたっけ?」
異性の半裸姿、それを目にしているのにも関わらず、それに対する反応はかなり薄い。
どうして彼が此処にいるのか、との疑問よりも先に向けられたのは、少しだけ思案した後に続く彼が誰であったかの確認の言葉。
彼からの視線に全く微動だにしないまま、こんにちは、と挨拶代わりにペコリと頭を下げてみせた。
■トーラス > 冒険者ギルドでベテランの域に入る彼が新人の頃には既に勇名を馳せていた先輩でもある彼女。
見た目は自分よりも若い、一見すれば学院の女生徒と変わらぬような年齢に見えるが、
その実年齢は森林の大樹の樹齢にも匹敵するとの噂すらある。
それを反映しているのか否か、己の言葉が届かなかったのか、ともう一度続けようとしたタイミングで、
返された一拍置いてからの返事に面喰い、小さく口端を緩め。
「非常勤講師で冒険者のトーラスです。……と、若しかして、此処は初めてですか?」
下げられる頭に応じるように此方も会釈して、ついつい丁寧になる言葉遣いに苦笑い。
毒気が抜かれて、此の侭、何事もなくのんびりと温泉に浸かりたくなる欲求が沸き起こり、
彼自身、困惑気味な感情を振り払うべく首を左右に振るうと、
「よろしければ、ご一緒しますか? 此処での作法も何も分からないのでは?」
そう言いながら、彼女に片手を差し出して誘って見せる。
その手が取られるならば、温泉群の奥にある媚薬の湯へと連れ込もうとして、
断られたならば、大人しく引き下がり、挨拶を交わして他の獲物を探しに行く事だろう――――。
■エフィルロス > 冒険者としての名声に対する頓着は無く、新参者は聞き及ばない程に過去のもの。
だからか、そんな自分に彼がどう思っているかも、気付いたとしても気にはしないだろう。
反応が鈍いのは純粋に年齢によるものか、それに面食らう彼の様子に小首を傾げる。
「あぁ、やっぱりそうでしたか。
……?いいえ、特に初めてという訳でもありませんが、通い詰めている程でもありませんね」
間違いの無かった事を彼の言葉から理解をすれば、ニッコリと笑顔を浮かべてみせるのだが。
続いての質問に不思議そうな表情を浮かべ、彼の質問に対する答えを伝えてみせる。
そうして、更に続けられる彼の言葉には、首を傾げたままにまた少し長めに思案する姿をみせれば。
「知っている方と回るのも、悪いものではありませんよね。
私で宜しければ、ゆっくりと寛ぎながらのお話の相手でも致しましょうか」
彼女が彼の誘いを受けるのは、きっと彼とは違った考えがあってのものだとは彼も気付くものだろう。
差し出された手を、道具の持っていない空いた手で取ってみせる。
その表情を見れば、これから一緒に温泉を楽しむつもりなのだと思わせる微笑を浮かべているのだが。
その手を引いた先で純粋に温泉を楽しむのか、それとも彼の思惑通りに事を進めようとするのか。
先の事は彼次第となるのであろう。
ご案内:「温泉旅籠「九頭龍の水浴び場」」からトーラスさんが去りました。
ご案内:「温泉旅籠「九頭龍の水浴び場」」からエフィルロスさんが去りました。