2024/03/12 のログ
ご案内:「温泉旅籠「九頭龍の水浴び場」」にシアンさんが現れました。
■シアン > 異国情緒溢れる温泉宿の、中庭。其処もまた王国とは風情の変わった設えがされ、眺めていると何処かほっとするような……
今や、降り頻る、洪水もかくやという大雨のカーテンで真っ白に隠されてしまっている向こう側を見遣って溜息一つ。
「参ったな……」
庭園にも、九頭竜山脈から引いているという温泉が注がれた露天風呂が幾つかある。
緑を肴に一杯飲みつつゆっくり浸かろうと思って出てきたはいいが、
天気模様がちょっと怪しいな? と、思った数分後にはこの有り様。
一先ず、足湯にでも足を突っ込んで、東屋の屋根に雨避けになってもらって少し時間を潰しているものの止む気配がとんとない。
小雨ならとかく大雨に打たれながら浸かりたくはないが、かといって、回れ右したとて宿の本館に戻る頃にはずぶ濡れである。
「ゲリラ豪雨っつーのはすぐ止むもんだろーがよ、もー」
湯に浮かべようと思っていた徳利を傾けては猪口へと注いで口を着ける。
甘い舌触りにふわりと香る酒の味はいいが肴がこれではちと物足りない。
ん゛ー……何て唸りながら、幾度目かの溜息がまたこぼれる。
ご案内:「温泉旅籠「九頭龍の水浴び場」」からシアンさんが去りました。