2024/01/28 のログ
■バカラ > 暫く念を送って見たがそのかいも無くがっくり。
こういったのは諦めかけた時に来るんじゃないかしらと見レンタらしく酒をチビチビとやりながら、人が来そうな方向をチラチラと見るのは未練。
「むぅぅ… 来たらあんなことやこんなことやら注ぎ注がれ、キャッキャウフフできるのに、残念さん…。」
あふっとため息零しながら駄目押しでだれかーと念を送って見るが特に何の効力も無いので効果のほどはたかが知れている。
ご案内:「温泉旅籠「九頭龍の水浴び場」」にアレンシアさんが現れました。
■アレンシア > 呼ばれたからというわけでもなく単にお風呂に入りに来ただけの娘。男の人が入っているのを遠目で見ると軽く会釈をして適当に離れた所に行こうとする。
男の方から絡まれれば無下にはしないのだが自分から積極的に男の人には近づかない程度の感覚らしい。
■バカラ > 露天風呂の中央のんびりと酒をちびちびと煽っていれば、人の気配。
会釈を向けられれば会釈を返すも、そそっと離れようとすればやっぱり絡みに行くのは男の性。
「ちょっっとそこいくお綺麗さん。 ここで寂しく一人で飲んでるおにぃさんと一緒にお酒でもどうですかー。 あぁっ いかないでー」
等と大きく手を振り手招きをして猛アピール。
■アレンシア > 「あ、私の分もあるのでしたら是非」
そう誘って頂ければふわっと笑んで男性の傍に座って。自分でお酒を持ってきていないので奢って頂くことになるからサービスぐらいはしようと考えてしまう生真面目娘。肩を抱いたりお触り出来たりするぐらいの距離に座り長身の男の顔を横から見上げて。
その距離だとアレンシアのわがままおっぱいの迫力はきっとものすごく感じてしまうのだろう。
■バカラ > 「もちろんあるよぉ。 ささっ、どうぞどうぞ~。」
人当たりよくニコニコ何処か胡散臭さもあるがそれがあいきょうにもなっている男、湯の中に入ろうとする相手に手を差し出しエスコートをしてみたりしつつ、おさわりできる距離に腰を下ろして来れば、やや小さい相手を見下ろしながら、ぐい飲み差し出し。
其れを相手が持てばその中にきりりと冷やした東洋の酒を注いでいく。
「いやぁ、こんなおキレイさんとご一緒できて幸せだねぇ… ってか凄いの持ってるねぇ。」
等と、湯の上で沈み切らずプカプカする我儘おっぱい、寒そうだなぁとぱちゃぱちゃてで湯をかけてみたりしようとする。
■アレンシア > 「ありがとうございます♪」
ほふぅ。と緩い吐息漏らしながらおいしそうにお酒を飲む娘。
「おっきいから浮くんですよね……水に浸かると楽なんですよー ……魔法でコレどうにかできたら楽できますね??」
なんか思いついた様子で、ぽむ。と手を叩く。
ムネを魔法で支えたら動きやすいというだけのものであるのだが世のきょぬーに需要はあるかもしれない。アレンシアの使うのは神聖魔法なので同じ精霊様信じてないといけないという時点で汎用性はなさそうだが。
■バカラ > トクトクと注ぎ、相手が飲めばそれもう一杯。
「あぁね。 んー魔法で支えるにしてもねぇ。 戦う時だけガッチガチに固定するのも大変だしねぇ。 慣性を打ち消す?」
魔法の力を使えば出来なくない。それには別に精霊を信じなくてもできなくはないが。
「でも、ずっと魔法駆け続けなきゃいけないからねぇコスパ悪いねぇ。」
等と呟きながら、プカプカするおっぱいツンツンしようとする悪いおてて。わがままっぱいを湯の中に押し込んでみようとする。
■アレンシア > 「おいしー♪」
ふへった緩い顔でこくこくと飲み干す。良い飲みっぷり、お酒なら最悪解毒してしまえば済むという身も蓋もない発想はあったりする。
「そうそう。そんな感じなんですよー雑で良いから重み消せたらいいかなーって。魔力は余ってるんでそっちは気にしないのですけど」
どのみち身体強化系の魔法はかけっぱなしだったりする。そこにちょっと足す程度の話なのでアレンシア的に問題は無かったりする。精霊様的にもアレンシアのおっぱいは神への供物(えっち)に密接に関わる事なので気にもしないことであろう。
「押すより持ち上げて欲しいですね?」
わがままを言って甘える娘は男の膝の上に座ろうとした。胸を支えるという名目で好きなだけ触って貰おうと。
■バカラ > 「おっ 良い飲みっぷりぃ よっ!」
がっつり太鼓持ちしつつ、何やら器用な魔法を使ってるなぁとさりげなく見ながら、よいしょともう一杯。
「ほうほう。魔力さん有り余ってるならできなく無いねぇ… 」
フムフムなんて言頷きつつ、湯の中に沈めて見れば持ち上げてほしいと男の膝の上に乗っかってくる相手。
むっちりと肉の詰まったお尻の感触もいいねぇと思いつつ脇の下から手を差し込み先ずは持ち上げてみよう。
湯の中でもずっしりなわがままっぱいをわがものにしつつ、
普段群れて大変そうな胸の下もナデナデ、舌から持ち上げ乍らムニムニ。
「どう?これで楽ちんさん? あ、男のちんちんさんも持ち上がってくるのは仕方ない事だから許してねぇ」
等と笑いながら解す様にムニムニ湯の熱を擦り込み芯まで温めようと。
■アレンシア > 「出来るんですよーそっち系詳しいなら筋力盛り盛りしてるとかわかるでしょうに。この体格で普通の筋力だったらまともに動けませんて」
おっぱい持ち上げてもらってふへふへ緩みながらそりゃそうだ。となるような説明をする。
アレンシアの身体は色々脂肪がつきすぎて戦士としてふるまうのはなんかひと工夫しないと大変なのだろうなとは思わせるだろう。
「しょうがないですね。おっぱい固定してもらったのでそのおちんちんはアレンシアで固定して良いですよー?」
ノリのいい娘は中にいれても良いと暢気に伝えるのだった。
■バカラ > 「うんうんわかるしくわしいよぉ。 こんな我儘おっぱい大変だものねぇ。 それに、やわやわむっちむちさんが何もしないで支えられないもんねぇ 」
等と呟きながら男の大きな手が子供の手に思えるような我儘おっぱいムニムニと揉みつつ、胸の先端ごと手を沈めて見て、小さくプルプルと揺らしてみて。
「おっほんとにー? じゃぁあよろしくおねがいしちゃおうかなぁ。」
ノリのいい娘、呑気に伝えて来れば耐えるものなどないと、かぶってもいなかった紳士の皮、ぺいっと捲って魔法を緩めればむくむくと起き上がる男のもの、相手の股から伸び、むっちりお臍をつんつんする、立派なサイズ。
■アレンシア > 「ひあっ❤ ん……きもちぃ……❤❤」
乳首緩く刺激された程度でも甘い声を出してしまう敏感で御都合主義な身体。勿論そう作られたしそう維持してきたのだ。
「あ……おっき……❤ よろしくお願いされますねー?」
そう答えて腰を上げ。相手のおっきなものをきちんと入れられる程度には腰を上げて。そこまで腰上げれば相手の眼前にはアレンシアのむっちむちの尻と腰にかかる綺麗なラインが示されるだろうか
■バカラ > 「あれんしあちゃん 敏感さんだねぇ。 」
中々にご都合主義な体むにゅりと、乳輪のあたりを摘みぐぃんと引き伸ばしながら乳首を手の中でにぎにぎ。
「男泣かせなアレンシアちゃんに、女泣かせなおにぃさんのおちんちん 良い組み合わせだねぇ。」
相手が男の腰の上でその尻を持ち上げれば舌に引っ張られる乳房。
目の前に突き出されるお尻の綺麗なラインに眼福眼福と、背中にお礼の口づけ。
相手がそのお尻を下ろして来れば迎え撃つ太いおちんぽが中を貫きふにゃふにゃの体をびしっと支える。
■アレンシア > 「ひ……は……❤ お……っき……❤❤」
雄の強直で貫いて頂き身体震わせるアレンシア。
「あ……私は大丈夫なので……お好きにして下さい……❤」
とろっとろのおまんこで雄の強直きゅぅきゅぅに締め付けながらそんなことを言ってしまって。豊満で頑丈そうな雌は好きに貪っても大丈夫そう。とは思って頂けるだろうか。
雄には見えないのだろうが敏感な乳首刺激して頂いて子宮口まで、ずん❤と貫いて頂けたアレンシアの顔はとっろとろの雌のそれになってしまっていて。
可愛い清楚な普段の顔が一瞬でそうなってしまうあたりが雄の征服欲をそそるのだろうか。
■バカラ > 「んぅぅ?? なになに、アレンシアちゃんってば、清純派に見せつつ、ゆるきゃら天真爛漫ガールに見せながらも、実はどMさんかなぁ?」
急にトロントロンになった相手の牝顔横からのぞき込みながら、柔らかホッペにカプっと一噛み。
そのついでにコリコリの乳首少し強く握り込みながら下に引き相手の体を深く沈みこませちょっと腰を揺すりおちんぽでぐりぐり子宮口をこね回し。
「おやおやぁ? これはただのドMさんだけじゃなくて、 変態さんの匂いがするなぁ。 本当は好きに扱ってめちゃくちゃにしてほしいとか?」
ホッペハムハム噛みながら柔らかで意地悪な言葉とは裏腹に、器用に湯の中で相手の腰を膝や太腿で跳ね上げ落ちてくる子宮口を皿にぐりぐりし始める。
その間も男の手はぎゅぅと乳首をつまんでみたり、わがままっぱいを伸ばしながら絞る手つきは牛の乳しぼり。
■アレンシア > 「こんな……おっきいので貫かれたらへんになっちゃいますよぉ……❤」
ひくつきながらそう答えるアレンシアの言う事は当たり前と言えば当たり前。前提条件としてこの大きさの強直で貫かれて大丈夫なら、というのがあるだけで。
「なんでも……すき……です❤ きもちいいの……だいすきなので……❤❤」
可愛い事を言っちゃうアレンシア。雄の動きに合わせて身体反応させ身もだえる姿は……可愛がりたくなるのかもっと意地悪したくなるのか。
■バカラ > 「ふぅぅん アレンシアちゃんってばそんなこと言っちゃうんだぁ。かわいいさんだねぇ」
頬を甘く噛んでからチュッとキスを落とし。
何でも好きとか気持ちいのが大好きなんて言う相手に楽しそうに頷くといちいち可愛らしい反応を見せる相手を下からは値上げ自重でぐぢゅり、ぐりぐり。
時に男の胸板で背中を押して充てる場所を変えながら何度も子宮口をノックし始めれば、抉じ開け中に潜り込もうとする雄。
湯も巻き込んだりすれば雑粉雑粉豪快に波を打ち絞られる下乳を水が刺激して。
■アレンシア > 「はっ……❤ ふあぁ……❤ んくぅっ❤❤」
返事もまともに出来なくなってるらしいアレンシアは雄に蹂躙されるがままに身体弾ませ喘ぎ声をあげ。
「いつでも……だして……❤❤」
子宮口小突かれ続けなんとかそれだけ伝えると、がくがくっっ❤❤とひときわ大きく身体震わせ中をにゅりゅっ❤っときつく締め付けた。
手慣れているであろう雄にはイってしまったとすぐに解るである反応。わかりやすすぎて童貞でもわかってしまう反応ではあるが。
手を緩めないのであればアレンシアはイきっぱなしになってしまい可愛い声上げながら雄の膝の上で身体と胸を揺らし続けるのであろう。
「うぁ……❤ ふえぇ……❤ も……おかひくぅ……なってへぇ……❤❤」
とろっとろの顔で力の抜けた感じちゃってる声を出しちゃう可愛い娘。
■バカラ > 男の上で跳ねさせられるアレンシア。
男も男で筋力増加を使って我儘バディごとわがままっぱいを打ち上げ、落ちてきた自重で持って小突きまわす子宮口。
「うんうん おんぃさんが出したくなったらねぇ。 ほら、アレンシアちゃん頑張って♡ そら。 ぐりぐり♪」
ざっぷんざっぷんぐっぢゅんぐっぢゅん。とろとろのメスイキ顔晒しながらいきっぱなしになるアレンシアちゃんのわがままっぱいをムニムニもにもにむにゅぅぅんッと引き延ばしたり、下へと引っ張りながらの乳しぼり。
剛直で何度もノックしていきっぱなしになった子宮口。
最後の一突きとばかりにグリンッと捻じ込み、びゅくびゅくと無責任生中出し。
「ほらほら、アレンシアちゃんの中に温泉よりも熱いおにぃさんの子種いっぱいなってくよぉ。」
デカいのは竿のサイズじゃなかった。長生きエルフさんはタンクもでっかいのかビュクビュク大量に吐き出して相手の中を染め上げていく。
■アレンシア > 「は……ひ……❤ がんばり……まひゅぅ……❤❤」
雄に貫かれイき狂いながら必死に頑張って雄の問いに答えようとするアレンシア。健気で真面目。ではあるのだ。
「あ……❤❤❤」
止めを刺された時の声は小さく一声で。中にたっぷりと精液を注いで頂いた雌は虚ろだけれども悦びにも溢れた視線を虚空に向け脱力し。雄の手と肉棒で支えられてなければ突っ伏してしまっただろうか。
涙と涎でぐちゃぐちゃになった顔晒しながら満足しきった様子で余韻に耽っているようで。
■バカラ > 「ふふ。 がんばれがんばれ♪」
健気で真面目なアレンシアちゃん。
男は嬉しそうに応援しながら皿に突き上げかき回しお臍を中から押し上げ膣を刷りたて子宮を潰し。
キュンキュン締め付けてくるおまんこを最後の一突き、子宮口を抉じ開け中にたっぷり。
脱力して突っ伏しそうになる相手の体を支えるのは中でまだビンビンのおちんぽと、男の腕に押し付けられる我儘なおっぱい。
「うんうん アレンシアちゃんすっごくかわいいさんな雌イキ顔。 こんどの機会があったら記録器持ってきて写してプレゼントしてあげるねぇ」
愉しげに笑いながらぺろんと涙を舐めあげ、ようやく胸から離したて、晒された雌イキ顔を男の方に向かせ、おでこや鼻先、唇にと優しく褒めるようにキスの雨を降らせていく。
「このままだとのぼせちゃいそぉだけど、どっかに運ぶ? それともこのままもっとしちゃう?」
等とリップノイズを響かせながら精を飲み込んだお腹を優しく撫で撫で、濡髪を指先で弄って項を擽ってみたりと余韻に浸る相手を弄んでいく。
■アレンシア > 「好きにしてください……っていったので……❤❤」
雄のしたいようにして良い。と告げおっきすぎるおっぱい押し付け力の抜けた身体で凭れ掛かりキスやらハグやらおねだりする甘えた可愛い娘。
「色々されても大丈夫ですから❤ おなかせーえきで膨らんじゃうまでして良いですよ?」
ふへり。と相変わらずの緩さで笑うアレンシア。あ、コイツガチでえっちすきなんだな。とばれてしまうだろうが、そも隠す気が無かったりする。
■バカラ > 「じゃぁ、今日はこのままアレンシアちゃんをさらって、どっかでいっぱいしようかぁ。 」
甘えてくる相手をきちんとハグハグ、チュッチュして答える男。
いい子いい子と頭を撫でクリ。
「じゃぁいっぱいお兄さんと遊んじゃおうねぇ。」
あっはっはと笑いながら魔法で筋力強化した細マッチョエルフ。
捻じ込んだ肉棒で芯をつくり、腰に回した腕で支え、胸もむにむにしながら世っと一息湯を纏いながら立ち上がれば体を撫でる風も二人なら耐えられる。
とばかりに温泉宿の一室へと相手を連れ込んでいくのであった。
その後どうなったかは二人だけの秘密。 相手が覚えていられるかどうかはさておいて…。
■アレンシア > 「はい……駅弁とかでも良いですよ?」
雄に密着したままそんなことを言ってしまうアレンシア。雄がその気なら酷い無様な声を上げてしまいながら見世物の様に運ばれるのだろう。
そうなったかどうかはともかく2人で朝まで愉しんだことは間違いがないようで……
ご案内:「温泉旅籠「九頭龍の水浴び場」」からアレンシアさんが去りました。
ご案内:「温泉旅籠「九頭龍の水浴び場」」からバカラさんが去りました。
ご案内:「温泉旅籠「九頭龍の水浴び場」」にシロナさんが現れました。
ご案内:「温泉旅籠「九頭龍の水浴び場」」にシャーニィさんが現れました。
■シロナ > 九頭龍温泉郷、九頭龍の水浴び場。
平民地区にある……云々とかそう言うのは、皆が知るところなのでカットして置こう。
今日シロナは、九頭龍温泉の入り口で、一人立っていた。
待ち合わせ、と言うか、何時ものように、と有る少女を呼び出していた。
「ふっふー。」
彼女は、この国の事、と言うか人の世界の事をあまり知らない。
だからこそ、少女は、この国の常識を教えるという建前を持って、彼女を連れまわしているのだ。
今日は、温泉。
遊び場は色々あるけれど、此処もすごく人気のスポットだ。
母親が連日遊びに来るのも判るが、来るのは基本仕事終わりだから、昼間には来ない筈。
で。
「割引券、よし。」
常連でベルで使うので、貰っている割引券。
一枚二枚失敬して、遊びに来るというシロナ悪い子。
邪竜としてのレベルあがっちゃうかなー、とか、にまにまにまにま、桜色の唇を吊り上げてニンマリ笑う。
取り合えず、今は、彼女が来るのをゆっくり待つことにする。
■シャーニィ > 本日は。というか、本日も、というべきか。
親愛なる者に誘われて、待ち合わせ場所に赴いた。
彼女とは知り合ってそこそこ経つが、なにかと色々世話になっている。
店を見たりするときに彼女になにか買おうか、などと思ったりするのも礼を感じているからだろうか。
そんなことをつらつらと考えながら歩けば、目的地も近づいてきた。
「ふむ……温泉、か」
今日の目的地について、少し考える。
湯に浸かる、という風習は聞いた覚えがある。
体の汚れを落とす効果と、ソレ以外にもなにやらあれこれと効果があったりするそうだ、と。
そういえば昔の知っている連中でマグマに浸かっているやつなどがいたけれど、あんな感じだろうか。
なんにしても、ヒトの文化を知るのは悪いことでもないだろう。
「……む」
そして、待ち合わせ場所が見えてきたところで――
本日の誘い主、シロナの姿が見えてくる。
なんだかニコニコと楽しそうだ。この日が楽しみだったのだろうか。
それは……まあ、悪い気分ではない。
「……待たせたか、シロナ?」
駆け寄る、というのもなんだか具合が悪いので変わらぬ歩調で近づいて声をかけた
■シロナ > 約束の時間丁度に、彼女はやってきた、そう言った所は真面目なのが好ましい。
こちらを見ている様子、そして、その後ろにある温泉宿を目にして、何かしらを考えている様子。
彼女の思考は、普通の人間とは違う物だから、さて、どんな事を考えているのだろうと思う物の。
まあ、それは其れとして、だ。
「あろー、シャーニィ。
待ってないよー。
今回は、此処!温泉!
普通に入るもよし、いちゃいちゃするもよし、泳ぐも……バレなければよし!
そんな、複合施設に御座いますー!」
ほらほら、チケットもあるから安く入れるんだー♡
なんて、彼女と自分の分の割引チケットをちらりちらちら。
泰然としている彼女に、入ろう?と、にこやかに近づいて。
彼女の手を取って、温泉宿の入り口から、中へと案内する様に。
「飽きるほど入ってる……とか、無いよね?」
そして、今更ながらにその可能性に気が付いて、彼女に問いかける迂闊さ。
■シャーニィ > 「む、そうだった。あろー、シロナ。
なるほど、様々な楽しみ方がある、ということだな。
吾は湯に浸かる、くらいしか知らぬから勉強になる。」
にこやかに飛んできた挨拶に、そういえばそうだった、と少しは慣れてきたシロナ流挨拶を
手を振りながら返す。
「用意が良いな。安く入れるチケットか。そんなものもあるのだな。
うん、行こうか」
差し出された手を迷うことなく取って、引かれていく。
「ん?温泉か?
いや……過去を含めて、入った覚えはない。
湯や熱いナニカに浸かること自体、初めて……だな。」
少し考えて、応える。
無論、マグマに浸かったこともない。
■シロナ > 「わー。帰ってくると、凄い嬉しい。
そそそ。
この温泉宿は、温泉だけじゃなくて、サウナとかもあるよ。
温泉の主目的は、湯に浸かる、だから、それで良いんだけどね!」
手を振り返してくれる彼女、慣れてない様子での様子も可愛らしくて、テンションが上がる。
こっちもぶんぶんぶんぶん、大きく手を振って見せて。
「うん、家の母親がね、此処の超常連で、毎日のように遊びに来てるんだ。
だから、その割引優待券を持ってるから。」
小さな彼女の掌を優しく握って、とこりとことこ、と温泉宿の入り口に入り。
受付で、お風呂に入る旨と、割引券、二人分の料金を支払う。
「そっか。
じゃあ、お風呂に案内してあげるよ。
熱い何かって。シャーニィの経験で言う熱い何かって、寧ろ怖いんだけど。」
彼女の良い方に、けらけら笑いながら答える。
マグマに関しては、シロナは、無い。
ただ、母親とか、叔母とか、ラファルちゃんとかは、在りそうで怖い。
聞いた事はない。
風呂桶を二つ、石鹸と、フェイスタオル、バスタオルを貰い、歩き始める。
「さて、どんなお風呂が良いかな?
この場所、連れ込み宿でもあるから、変な場所に行くと。
ナンパされるよ、性的な意味で。
アタシもしたいけど。」
まずは、普通のお風呂が良いかなぁ、と、毎日変わる案内図を目にしつつ、シャーニィに問いかけた。
■シャーニィ > 「さ、さうな?
温泉とは違うのか?」
また新しい単語が出てきてしまった。なんだろう、それは……
とりあえず、温泉だけでもいいらしい、ということはナニカのオプションなのだろうか?
「母親が、か。常連、というほど来るということはそれほど魅力がある、ということか。
ふむ、それは楽しみだな」
自分にその良さが判るかはともかく、誰かが楽しんでいるのであればいいところなのだろう。
いいところを学べるのは楽しみなのだ。
「ん、ああ。
火口の熱い土……たしか、マグマ、とかいったか?
前の吾だったときに誘われた覚えがあるのだがな」
怖い予感を裏付けるように、とんでもないことを口にした。
「ふむ?その道具を使うのか?
桶に、布に、石……?」
素直についていきながら、途中シロナが手にしたものを興味深げに見やる。
本当によくわかっていない様子である。
「む……吾はよくわかっていないからな。
行先はシロナに任せる。
……ああ、なるほど。そういう目的もあるのだな。
裸になる、という話だったか?それは色々と手っ取り早いわけか……
悪意あるモノなどは嗅ぎ分けられるからまあいいが。
なんにしても、今日はシロナもいるから問題ないだろう。」
自分もシロナの見ている案内図を見るが、書いてあることはわかっても内容はいまいち頭に入ってこない。
何がどうなっているのかさっぱりなので、丸投げすることにする。
■シロナ > 「サウナは、熱くて蒸し蒸しした部屋の中で汗を掻くための部屋だよ。
汗を掻いて、水風呂に入るとカ・イ・カ・ンなのであーる。」
質問に関しては、人差し指を、ピーンと立てて、おっほん、等と学校の講師を物真似て説明して見せる。
簡単な説明なのは、もっと詳しく知りたいなら、突っ込んでくれるだろう、と。
「まあ、お風呂も広くていいんだけどね。
目的は、ナンパ目的だから。」
魅力も確かにあるんだろうけれど、寧ろ……ナンパの為に来ている。
良い温泉なのは間違いは無いけど、シャーニィに対する返答がこれでは残念な気もしなくもない。
自分の母親だからこそ一層残念だ。
「マグマかぁー。
マグマは、流石に、アタシは無理だなぁ。
ラファルちゃんならいけそうだけど、うん。」
人竜でも、クゥオータ―だし、火竜でもない、から、マグマに浸かると流石に命はない。
妹たちも、大丈夫なのは居るのだろうか、と思う。
取り合えず、其処迄熱くないから、大丈夫よ、と。
「お湯を桶に貯めて体に掛けたりするんだ。
タオルに石鹸を付けて泡立てて、体を磨いて綺麗にするんだ。」
後で教えるからね、と。
シロナは、マップを眺めて、彼女の手を引いて歩いて行く。
「もう、アタシがその下心しかない女なのに。
まあ、アタシの獲物を狙うのが居たら、アタシが蹴り飛ばすけどさー。」
確かに、彼女のボディガードになるのだろう。
自分が、その獲物を狙う捕食者でもあるけど。
取り合えず、普通の大浴場に、行きましょうか、と、案内する。
■シャーニィ > 「汗をかいて……わざわざ汗をかいてから水につかるのか?
奇妙なことをするな。吾やシロナのようなものならともかく、通常のニンゲンでは苦痛そうだが……
そうか、気持ち良いのか……不思議なものだ」
どうにもサウナというものは自分の想像を超えるものらしい。
今日どうするかはともかく、調査は必要かもしれない。
妙に真面目に考え込んでしまった。
「ナンパ目的、か……シロナの母殿は、どうやらだいぶ精力的らしいな。
……ふむ、そういえば体質は親譲り、だったか。」
男漁り、という言葉があるが……以前にシロナに聞いた話からすると、女漁りというほうだろうか。
と思ったところでシロナが呆れ混じりな雰囲気を出しているので、これ以上の言及はやめることにする。
「まあ、無理に入ることもあるまい。昔の吾も誘われこそすれ断っているしな。
それより……ふむ、そうか。これで体を清めるのか。
色々なことを考え出すものだな」
新陳代謝、などというものとは縁のない存在はそんなことを考えたこともなかった。
なんなら、ホコリの類程度なら簡単な魔術でどうにでもなる。
「ああ、そうだった。しかし……むう、説明しづらいが。
シロナには、邪さはあるのかもしれないが悪意はない。
それはやはり、違うのだ」
下心満載で連れて行かれながら、真面目に応える。
邪悪さ、悪意……そういったものと常に隣り合わせでいたからこそ……
その辺りの微妙な差異は違うのだ。
■シロナ > 「汗を掻くのは、良い事らしいんだよね?
昔からあるし、そういう事なのかと思うんだけど、一度やってみると、いいよ。」
今の彼女の体は、人間だ。器、と言って、普通の人よりも凄かろうが、人間だ。
なので、試してみるのも良いと思うよ、と。
「体質と言うよりも、気質だね?
アタシの体質は……もう一人の冒険者の方、だね。
ドラゴンの方は、唯々、エロいだけ。」
そう、自分の母親は、リスはハーレムを作るのを目的にしているのだ。
女漁りがヒドイと言うべきものだ、とは言え、金もあり、ハーレムを金銭的には幸せにできるレベルであるのだ。
それに、ハーレムの人々と、悪い関係は結んでないし、じぶんも、義理の母たちとも仲がいい。
なので呆れはすれども、それだけの話だ。
「わぁ。誘われたのか……邪神パネェ。
と、それは兎も角、体は綺麗にするのが良いのよ。
それに、お湯に浸かるのは、色々と、精神的にいいって聞くし。」
先程も伝えたが、彼女は今は人間の器の中にある。
食事も排泄も睡眠も、そう言う新陳代謝は有るはずだ。
少なくともシロナはそう信じているので、彼女の体を清潔にするのは、全力だ。
「シャーニィの場合は、敵意、害意の方に敏感、なんだね、悪意と言うのも。
まあ、邪と言っても人間の言い方だし、生殖欲、繁殖欲だし。
動物的には、善意になるのだろうし、ね。」
とりあえずは、普通の大浴場に連れて行く。
ふたなりでも入っていい所にしないと、シロナが一緒に入れないのでそちらの方。
ナンパされてしまうような場所でもあるが、今回はシロナがシャーニィを守る事にしよう。
脱衣所に到着して、彼女を籠の前に。
「此処に服を脱いで、籠に入れてね。
籠とタオルと石鹸を持って、ね。」
するすると慣れた様子で服を脱いでみせる。
シロナは隠すことはないが、腹筋は六つにしっかり割れていて、女豹のような肢体をしていた。
そして、股間には、ぷらんと、男性のそれと同じ物が、男根が揺れていた。
成人男性と同じくらいで、人外のサイズではない、年からすれば十分大きいけれど、だ。
■シャーニィ > 「なるほど、昔から、か。
ニンゲンは積み上げることが得意だったな。」
そういう積み重ねによって滅ぶことになったモノは、妙に感慨深くなった。
……妙な感覚だ。
「ああ、なるほど。そういえば、そうだったか。
……そうか、ドラゴンは、エロいのか。」
ふたなりで、女嗜好、という話だった。
そうなれば、父という存在はおらず女同士で生命を育んでいる、というのは当然の帰結だ。
母親、というのは二人いるわけである。
あと、ドラゴンはエロい、邪神覚えた。
……いや、本当か?
「精神的にもいい、のか。
湯にも色々な効果がある、という話も聞いたな。
その辺り、今日は確かめて見るとするか。」
シロナの解説に、なるほど、と思う。
学びは多そうだし楽しみである。
「うむ、そうだな。
敵意、害意は吾にある意味一番近しい感情であるし、非常にわかりやすい。
それが自分に向けられたものなら、なおさら……な。
かつてはよく浴びたもの……ああいや、それはいい。
まあ、シロナからはそれを感じない。まあ、そういうことだ。」
それが心地よくもある最近。
……どうにも邪神らしからぬ感覚だな、と言及はしないでおく。
「ふむ、ふむ。要は区別だな。まあ、それはそうか。
そこらに投げ出しては何がなんだかわからなくなってしまうしな。」
するすると服を脱ぎだすシロナに合わせて、こちらもちょっともったりと服を脱ぐ。
今回、デート、とは少し違うだろうか、と普段着として買った黒ドレスを着ていたりする。
だいぶ慣れたとはいえ、まだ着脱はスムーズ、とはいえない。
どうにか脱げば、服の下からは薄く、細く、だけれどすらりとしなやかな肢体。
……が、ベースであるが服を脱いでも彼女を包む混沌は変わらず彼女の姿を不安定にしている。
「で、これを持っていけば良いのか?」
桶とタオルと石鹸を持ってシロナを見る。
■シロナ > 「何でもかんでも、ね。」
知識は連綿と続いて行く、それが文化となり、文明となる。
彼女にしか判らない感慨を聞きながらも、その文明や文化の恩恵を受け止めているシロナはうんうんと頷く。
「んにゃ?ドラゴンは基本エロくないよ?
エロかったら、もっと繁殖してるじゃん?
リスが、寧ろ、人間部分がエロいんだよ?」
ドラゴンがエロいと言うのは間違いだ、トゥルネソルの一族について言うなら間違いではないけれど。
ドラゴン全体がエロいと思われるのは間違いだ、だからこそ、違う違う、と首を横に振るのだ。
人間がエロいのは、この国を見ればわかってもらえるのだろう。
間違ったドラゴン認識は、ドラゴンとして許してはいけない。
邪竜のぷらいどと言う物が、あるのだ。
「ドラゴンは、基本孤高で強い生き物だよ。
エロイのは人間、覚えておいて。」
これだけは、これだけは、覚えていて、と……!全力で、弁明
「精神的にも良いらしいよ。
暖かなお湯に包まれて、ヒーリング効果もあるって聞くし。
そだね、ゆっくり入ってみると、良いの。」
お風呂の中に入って、感想を言い合ってみるのが良いと思う。
目の前に有るのだから、まずはやってみて、だ。
「ふふん、アタシはシャーニィの事を、エロイ目で見ているからね。
性的に襲う事は有っても、貴女の事を守るし、口説くし、傷つけはしないよ?
あ、一部分だけは傷つけるかも。」
其処はナニカは言わないが、取り合えず、害意、敵意などはない。
寧ろ、護るし、庇護する方の感情は強いし、性欲も愛欲もある、と。
なので、任せなさい、と胸をドンと叩くのである。
「そそ、混ざったりしないように。」
貴重品とかは持ってこない方が良いよ、と言いたかったが、彼女は自分の魔法で異空間に物を仕舞えるだろう。
シロナの方に貴重品は特にない。
盗もうものなら匂いを追って追い詰めるだけだし。
ドラゴン舐めんなと言う所。
「うへへ、眼福ですなぁ。
そう、それを持って、きてね。
一番大きいバスタオルだけは、此処に置いておいて、出て来た時に使うから。」
シロナの竜眼は、真実を見通す眼なので、彼女の混沌に惑わされる事はない。
なので、小さな肢体を嘗め回す様に見て。
自分を見る彼女に、こっち、と洗い場へと案内を。
洗い場に付けば、お湯を桶に貯めて、タオルに石鹸を付けて泡立てていく。
先に体を洗うんだよ、と。
■シャーニィ > 「む、う……わ、わかった。
エロいのは、ニンゲン」
静かではあるが、何か妙な圧を感じて思わず素直にうなずく。
まあ記憶にある竜は気高いものが多かった……気はする。
無論、ゲスなのもいたが。
「ふ、む。吾をエロい目で、か?
自分で言うのも何だが……素体はさほどよい体つきとは言えぬと思うが……」
思わず自分の体をしげしげと見る。
うすい、ほそい、しろい
一方のシロナは、と見れば。
割れた筋肉、女豹のようなしなやかさ、男性のモノ
……最後はまあともかくとして、だいぶ違うのはわかる。
「一応、見た目作り程度ならいくらでも変えられるが……
まあ、シロナにはよく映っているようだな。」
ほんの一瞬だけ、手先を竜のようなソレに変えてみせてすぐに戻す。
その気になれば股間もお揃いにできなくもないが……まあいいだろう。
「ふむ……泡立て……む、む。
なんだ、これは……ほう、ほう。」
そして、連れて行かれた先で体の洗い方を習う。
泡立つ石鹸に妙に感心をする。
「これで体をこするのか。ふむ、そうか。
ん、こうか?」
こしこし、となれない手付きで体を擦っていく
■シロナ > 「うん。」
何と言うか、人間が一番エロいと思う、だって、色々な性的なあれこれを発明するのは、人間だもの。
因みに、下種が多いのは否定しない、げっすっすー。
だって、ドラゴンだもの。
「今は、でしょ?
それに、変に変えずにありのままに有るのが良いのよ。」
混沌とした彼女の体、思いのままに変えられるとしても、変えて来ていない。
シロナにはそれが好感におもうのである。
それに、今のシロナの体は、肉体は趣味で鍛えている、ドラゴンとしてと言うのもあるから。
魅力的に思ってくれれば、それはそれでラッキー程度に。
「シャーニィは、其のままで、良いんだよ。
無理に変わる必要はないって、アタシは思うしね。」
竜のような手にする彼女、しかし、シロナの手は普通だ。
竜の血が薄いからこそ、竜の鱗とかは、無いのだ、だから、寧ろ彼女の掌に。
にこり、と笑って見せるも、一寸だけさみしい。
ドラゴンだけど、ね、と。
「そうそう、きめ細やかに泡を立てて、ゆっくり、泡を体にかぶせるように洗うの。」
慣れない様子の彼女に、助ける様に、優しく洗って。
髪の毛は、長いので、洗ってあげるね、と。
彼女の頭に、石鹸で泡立てて、優しく頭を洗い始める。
■シャーニィ >
「ありのまま……うん、そうか。」
未だに引きずっている混沌。
その御蔭で、色々なことに融通がきくといえばきく。
今も、シロナに合わせて……と、思うことがないわけではない。
けれど。
ありのままでいい、というのなら……それで、いいのか、と妙に納得する。
「シロナがそういうのであれば、そうだな。
お互い、そのままでよいのであろうな。
うん、生き物の視座に欠けるな吾は。すまなかった」
そういって、元の白く細い手を振って見せる。
配慮が足りなかった、とも思う。
まったく、まだまだ勉強が足りないというものだ。
「わ、ぷ。髪も、なのか?
む、むむ……わかった、まかせる」
優しく洗ってくるシロナに素直に従って、彼女のするに任せる。
わしゃわしゃと、泡立つ感覚が妙に面白い。
「……なるほど、これは……いい、かもしれないな」
ぽそ、と呟いた
■シロナ > 「そだよ。
だって、シャーニィ、人は色々と盛るんだ、だから、ありのままと言うのはとても、とても素敵な事なのよ。」
自分を見る彼女から、何かしらの気遣いを感じるのだけども。
唯々、それでも、特に何もしない彼女に、ありがとう、と感謝。
「ふふ、邪神の頃の知識が有っても、それは人間のものでは無いし。
生まれてから少しずつ覚えて行く物だけど。
シャーニィは、知識があるうえで、どんどん吸収していけるし、ね。
今から、覚えて行けばいいんだよ。」
彼女は生まれた時からの、アドバンテージがある。
それを、最大限これから使って行けばいいんだよ、と、ウインク一つ。
これから勉強をすればいいのだというだけである。
「髪の毛も、結構匂いを放つから、ね?
今のシャーニィは、ちゃんと髪の毛を洗って、綺麗にしないとだめよ?
アタシを振ったとしても、今後、別の誰かを誘惑するときに、必要なんだから。」
毎日とは言わなくても、定期的に髪の毛を洗って、綺麗にするのよ、とお母さんぽく。
髪の毛をいたわるように洗いつつ。
「お湯流すよー。」
ちゃんと目を閉じててね、とお湯を流して、彼女の髪の毛を流し、泡を落としていく。
その後に自分も手早く体と頭を洗って汚れを落として。
「次は、湯船!
お風呂に、入るのだぁ。」
さあ、さあ、暖かなお湯に、包まれなさい、と言いながら、お湯を確認する。
しかし、その前に、と、お湯を確認する。
此処のお風呂は時折媚薬など仕込まれているので、それを確認してみたのだ。
問題ないね、と、シャーニィにあららめて頷く
■シャーニィ >
「ふむ……誰かによりよく見せるため。よりよく思わせるため。
そう考えれば、わからんでもないな。
まあ、今のところ吾にそれは必要ないことはわかっただけで、よい」
今日の学びの一つ、といえるだろう。
変えられるからこそ、無理に変えなくて良いわけだ。
シロナの望むところでもなさそうだということも。
「ゆう、わく……むう。
あまり必要としない気もするが……そも、やり方なぞ知らぬし。
概ね、魅了辺りでなんとかするやつらばかりだったからな。
シロナは色々と手管を知っていそうだな……む、ぐ」
喋っている間に泡を流されていく。
それも含めて、なるほど心地よい。
それにしても、自分で言っておいて何だが誘惑、とかされているのだろうか。
一瞬思ったが、別にどちらでもよいか、とおいておいた。
「湯船だな……うん?どうかしたか?
問題ない? なにかあるのか?」
大丈夫、と言われたので疑いなく湯船に浸かりながら聞く。
「……む、温かみが。うん、なんだろうな。
……うむ……ううん……?ふわ……」
質問もつかの間、なんだか温かさに変な声が出ていた。
■シロナ > 「うん、別にそれが悪いとかは無いのよ、だって、振り向いてもらうためにはそう言うのも必要だしね?
だけど、時と場合があるし、今はそれが必要ないって、それだけ。
あと、若さは、武器だ……!」
武器なのだ、大人になって、年を取ってからではできなくなるものもある。
若さも、幼さも、武器にするのだ、と。
年頃の少女の言い分ではないと思われるが、全力で主張。
「必要と感じないなら、良いと思う程度のものだけど。
でも、必要を感じる時に使えるか使えないか、と言うのは大事だと思うよ?
知っていて、損はない技術、だよ。
魅了と違うのは、魔力が融けても、残っていてくれるかどうか、かな?」
魅了は洗脳の一種だ、魔法が融けた際の反応が怖い。
誘惑は、技術だ、魔法ではない分、ちゃんと誘惑しきれば、魔力なしでいつでもできる。
因みに今は――――してない。
ちゃんと色々と教えるべき時だし。
「ああ、このお風呂はたまーに、媚薬が仕込まれてるんだ。
だから、それが無いように、ね。
今回は、大丈夫、入ってないよ。」
お風呂に入って、のんびりするシャーニィの隣に自分もお風呂に入る。
はふぅ、と熱く濡れた声を吐き出しながら、ああ、生き返るぅ、と。
暖かなお風呂、全身を包み込む温泉の感覚に、目を細める。
あたたかーい、と、浮遊感に包み込まれて、全身を弛緩させる。
■シャーニィ >
「若さ、といわれると……吾の実年齢は……いや、自分で言って虚しくなるな。
今の吾はと考えれば若い、な……」
ある種無限に生きてきた、ともいえるが。町名の存在特有の、成長がまるでない生き方。
それを思えば、自分など生まれたてと同じ、と言われても否定はできない。
「う、むむ……そんなものか……
まあ、学びは力、ではあると思い知ったし、そういうものかもしれぬな。
しかし、誘惑の技術、か……」
その手の道は不慣れなので、さっぱりだったりする。
そもそも、なにをすればどうなる、という基本的な構造すらわからないのだ。
まあとりあえず当面は外見を整えればよい、のだろうか……と、やや受身の姿勢。
「媚薬……ああ、そういう目的もあると先程聞いたな。
施設の方で仕込んでいるのか……まあ、そういうこともあるか。
しかし、本当に仕込んでないのか?
いや、吾にそういう薬はそう効かぬが……しかし、いや、これは……」
珍しくぽやん、としたような顔になってきてだらん、と湯船に浸かり
ほわん、とした声になっていきながら湯船の中で伸びていく
■シロナ > 「そーそー。今の実の年齢、ね?今の器の年齢。
過去は、過去に置いておきなさい。」
今生きているのは、シャーニィとしての人生だ。
邪神と言う物は、自分の心の中の図書館か何かにして、必要な時に情報を持ってきなさいなと。
気にすることはないよ、と。
「まあ、カッコいいお義姉様になって、誘惑とか関係なく、人をメロメロんにするなら。
竜のように背中で語って、一人で孤高で生きる、とかなら、だけど。
この国で生きるなら、持っていていい技術だと思うんだ。」
彼女がどんな風に生きていくのか、生きて行こうと思うのかはわからない。
だから、こう言うモノがあるよと言う示唆だ。
見た目は基本だから、まずは其処からね、と。
「仕込んでないよ、淫魔としてこれはちゃんと言える。
このお風呂は普通のお湯―――でもないか、九頭龍山脈にある温泉のお湯だよ。
媚薬効果は、一切ありませーん。
人はお湯に浸かって温まると、体がポカポカして、気持ちよくなるのです。」
良いでしょ、お風呂、と。
ほんにゃり、と柔らかく笑ってみる。
温まっているので、シロナの褐色の肌がほんのり桜色に染まる。
■シャーニィ >
「いかんな、どうも。
過去が吾を縛り、吾を惑わす、といったその口で過去を囀るなど……
うん、ありがとうシロナ。」
思わず天を仰ぐ。
過去の怨讐が自分を産み、過去に置き去りにされた自分が自分を縛り付け。
それゆえに、新しい生き方を探していたはずなのに、だ。
「……一人で生きたのは、過去の吾だ。勝手についてきたものはいるにはいたが。
それを置いていくのであれば……必要だろうな。
ひょっとすれば、シロナ相手に試すときもあるやもしれぬし。」
未だにわからないこと、わからない感情、わからない感覚は多い。
愛を向けられる、ではなく。誰かに愛を向ける。
そんな自分がでてくることも、あるのだろうか。
その相手は……そのときになってわかるだろう
「う、むむ……仕込んで、ないの、か……
むむ、しかし、このとろけるような感覚は……むう……」
言葉だけではなく、表情も体もとろけているかのごとく、だらん、としている。
じゃしんは とけてしまった
その白い肌も、ほんのりと赤く染まり艶が増していた。
「い、いかん、このままだと、ここでとろけて、しまいそうだ……
シロナ、このあとは、どうするのだ……」
その言葉には力が足りてなかった。
■シロナ > 「ううん、大丈夫。
大人はみんな過去を振り返りたがるもの、だしね。
シャーニィのような子も、きっとそうなんだろうね。」
過去とは、経験だ、経験とは無駄にならないからこそ、振り返る。
今の彼女の様子を見ながら、彼女の事を真に理解しきれないと思うけれど。
それでも、自分が思ったことを素直に、伝えるのであった。
「んっふー♡
大歓迎、今からでもカマン。」
試したいなら、どうぞご自由に。
その際には、全力でお相手しますから、と、両手を広げる。
何時でもこの胸に飛び込んで甥で、と年の割には大きめの胸をプルンと。
大丈夫、大胸筋では無いので柔らかい。
「わぁ、溶けシャーニィだ。
可愛い。」
幼い女の子がお風呂の魅力に、とろとろになっている姿を見て、キャーと、嬉しそうに。
そして、あ、そうだ、と。
「ある程度あった待ったら、出ると良いよ。
あまり長い間温まっていると、湯あたり起こすから。
お風呂を出て、水分を取ると良いよ。」
大丈夫?もう出る?
とろとろの彼女に手を差し伸べて、ダメそうだったら抱いてあがろうか。
■シャーニィ >
「うむ、そういってもらえるならありがたい。
本当に、シロナには頼りっぱなしだな」
過去は、語れば長くもあり、短くもある。
多く変わることもなく過ごしていた、といえばそのとおりであり。
長く異常な世界にいたといえば、それも正しい。
いずれ、語るときも来るのだろうか……
「ははは、流石の胆力、といったところか?
いや、しかし……吾が胸に飛び込んでいってはあまり効果がなさそうな気もするな……?」
誘惑の何たるかもわかっていないのである。
おそらく今とびこんだところで、ただ抱きついて終わるのでは……?と思う。
その結果がどうか、というのは未知の領域すぎる。
「ああ、うむ。そうなのか……?
では、でないと駄目か?むぅ……惜しいが、しかしやむを得まい。
いや、むしろ出ねば……吾が、吾で、なくなってしまう、やも……」
流石に危惧し過ぎであるが、割とシャーニィは真面目であった。
こんな感覚は初めてで戸惑いが多すぎるのだ。
「い、いや、大丈夫……だ、これくら……っ!?」
手を差し伸べてくるシロナに、礼をいいながら自分で立って出ようとする。
そこはプライドとか、あまり手をわずらわせるのも、とか、色々な思惑があったのだが……
見事、バランスを崩してシロナに向かって倒れ込む。
……豊かなクッションのお陰で割と無事であったが
「う、ぐ。いかん、なれぬ感覚が、仇に……」
豊かなシロナクッションにしなだれかかりつつ、慌てて起き上がろうとした。
■シロナ > 「ふふふ、こういう風に、親密になって行って。
離れられなくするのも、手法、かもね?」
感謝の言葉に、にっひ、と口角を上げて笑ってウインク。
恥ずかしいというのもあるし、本心と言う事もある。
彼女と、仲良く慣れているのだという確信が持てて、嬉しいが、一番かもしれない。
「さっきも言ったでしょ?若さは武器だって。
可愛い女の子が、急に胸に飛び込んで来て、自分を舌から見上げる。
それだけで男の子はキュンキュンするんだよ。」
アタシも、キュンキュンするし。
効果はあるからいいのです、と、サムズアップ。
でも、それをしていたらきっと……彼女の危機察知能力は正しく動いているのだろう。
「水を飲んで落ち着いて、体を少し冷まして戻るのは良いんじゃないかな。
ほら、浸かりすぎていると、煮物みたいになるし。」
そう、熱くなりすぎるのは体にとっても良く無い事だ。
なので、程々にしておくと良いのよ、と言いながら。
ふらり、と立ち上がるシャーニィを眺めて、受け止める。
ぽいん、と柔らかなシロナクッションが彼女を抱き止める。
「ほーら、無理しない。
まずは連れて行くから。」
もう、と笑いながら、彼女を抱き上げて。
お姫様抱っこで、脱衣所に戻る。
脱衣所には、湯あたりした人用のうちわとか、横になれるソファとか、水がある。
なので、ソファに座らせて、水を持って行き、うちわを手に取る。
「ほーら、落ち着け―?」
パタリパタパタ、彼女を仰ぐ。
■シャーニィ >
「なるほど?で、あればシロナの策はハマっているのかもしれないな。
これは一本取られた、というべきか?」
もしこれが、相手の策略だったとするなら、効果は抜群であった。
ただ、そこに危機意識は感じない。そうであれば、それでいい。
それもまた、ありのまま、ということだろうか。
「ふむ……そんなものか。
覚えておくとしよう。」
とりあえず、シロナにも効果はありそうだな、と確認。
とはいったところで、その先、がない策は無謀である。
披露する機会は訪れるのだろうか?
「ふむ、水……水、か。
水に、冷やす、くらい、魔術、で、ぇ……
し、シロナ?」
豊富な魔力を利用し、水の生成、冷気の生成を行おうとして……
お姫様抱っこに抱えあげられる。
その体は、体格を差し引いても羽根のように軽かった。
シロナのような力がなくとも、容易に持ち上げられることだろう。
なお、術が続いていたら制御がみだれた水と冷気が吹き荒れていたかもしれない。
「む、ぐぐ……我ながら情けない……」
ソファに座らされた時点では細く薄いその裸身は力なくぐったりとしていた。
しかし、しばし扇がれればだいぶ落ち着いてきたのか無念の声を上げるのであった。
「いや、もう大丈夫だ。だいぶ、よくなった。
……うん、面倒をかけるな。」
顔つきも元に戻ってきて、実際に落ち着いたであろう様子は見て取れる。
「まったく……別の意味で危険だな。
しかし、これは……確かに、いいものではある」
そうして邪神は。ほう、と一息つくのであった。
■シロナ > 「このまま、シロナ沼にずぶずぶにしてあげるからねー。」
ふっふっふー。と、軽く笑い、もう一度ウインクして見せる。
冗談を言い合う関係、これで好いのだ、と少女は笑って置く。
「水を飲んで、のんびり体を冷やしていこうね。
お風呂は、落ち着いたら、もう一度、入ればいいんだよ。」
魔法を使うなんてことは必要ない。
と言うか、魔法はもったいないよ、と。
ぱたぱたと、扇いで、水を飲ませておこう、すこしすれば落ち着くだろう。
「今日一日、此処は使い放題だから、ゆっくり汗を流して、水分補給して。
ぜんぶのお風呂を制覇しようぜー?」
泊まる事も出来るから、入って、出て、入って。
それを繰り返せばいいんだ、と。
「さあ、お風呂の魅力を沢山、刻み込んであげるよー」
そんな風に、彼女を連れまわすのであった―――。
■シャーニィ >
「ふむ……それも悪くないな」
沼にズブズブに、と。
少し考えてみるも、別に何も悪いところはない。
冗談とも本気ともつかないような真顔で、答えた。
「ふむ、そういえば……まだ色々な風呂があったか。
泊まり、か。そうだな。別に気兼ねもない。
それもいいだろうな」
元気を取り戻せば……
「まずは、礼だ。迷惑をかけた。
まだ迷惑をかけるやもしれんが、今日はよろしく頼んだ」
ほんの一瞬、シロナに抱きついて見上げ……
その後はまた、あちこちへと引き連れられていくことだろう。
ご案内:「温泉旅籠「九頭龍の水浴び場」」からシロナさんが去りました。
ご案内:「温泉旅籠「九頭龍の水浴び場」」からシャーニィさんが去りました。
ご案内:「温泉旅籠「九頭龍の水浴び場」」にサウロさんが現れました。
■サウロ > (異国情緒溢れる温泉旅籠。
その規模の大きさと、九頭龍山脈から直接引いている温泉を目当てに来る客は多い。
元々は成人男性であるサウロだが、今は小柄で華奢な少女の姿。
色々と難のある呪詛にかけられた身の呪いが発動し、性転換し、少女の身には余りあるサイズの湯着から肩を覗かせている。
今着ている紺色のシャツとズボンタイプの湯着は男物。
岩石サウナで汗を流していた矢先に、急に男から少女になったので、急いでサウナから飛び出し部屋へ戻ろうとしている最中だ。
何度もズレおちそうになる舌のズボンを押さえ、サウナで火照った白い肌を朱に染めて、息を切らしている。)
「ここ、さっきも通ったような…」
(サウナのある区画は広いが、廊下を進めば戻れるはずなのに。
延々とぐるぐるしている。さっきから同じ看板を見かけては、どうしてこんなところで迷子になってるのかわからない状態だった。
逃がして貰えない、そんな状態になってどうすればいいのかとほんのりと湿った短い金髪ごと頭を抱える。
とにかく人に見つかる前に安全な場所まで行きたい。その一心で、壁に沿いながらまた歩き出した。)
ご案内:「温泉旅籠「九頭龍の水浴び場」」にメアさんが現れました。
■メア > こんな場所で迷子になる、それは一人とは限らない。
もっとも、その理由は同じとは限らないのだが。
本当は今日はゆっくりする為にやって来た温泉宿。
さぁ温泉だのんびり過ごすぞー!とか思って来たのに、ちょっと苦手な口煩い先輩冒険者の姿。
これは面倒とそこから離れたのは良いのだけど、逃げた先が悪かった。
とりあえず離れれば良いや、とか思っていたからか考えなしに適当にあちらこちら進んだ結果がコレだ。
「あっちゃー…これ、どうしよう?
変なところに戻るとか、ホント勘弁して欲しいんだけど…ん?」
ゆったりと湯船に浸かるつもりでタオル一枚、これ場所によってはマズイとは思っているも。
次の曲がり角から顔を出したところで、そこに見えたのは一人の女の子。
それを見れば勝手にここは安全だと誤認して、その女の子をちょっと観察。
なんで男性用っぽい格好なのかは分からないけど、そんなものだろうと勝手に解釈。
周りには誰も居ない、そんな状況と認識すれば、その顔には悪戯っぽい笑みが浮かぶ。
その子の視線がこっちから外れれば、そろーっと背後から近付いて行く。
せっかくの機会だし、いけそうならちょっと味見、なんて考えを巡らせて。
■サウロ > (同じように迷子になっている人物がいるのは何かの巡り合わせか。
前方に注意を払って進んでいく姿は、誰とも出会いたくないというような警戒っぷり。
そうして暫く足を進めたところで、後方もしっかり確認しようと振り返れば、
忍び足でそうっと近づいてきていた少女と目線がばっちり合っただろう。)
「ひっっ!?!」
(普段なら気配に気付けるだろう距離。手を伸ばせば十分接触できるだろうところまで彼女は近づけていたはず。
その距離感にも驚いたし振り返ったら人がいたことも驚いたし、碧い眼が飛び出そうになるくらいまん丸に見開かれて、
びっくりしすぎて曲がり角の壁に背中をぶつけて飛び跳ねるように下がっていった。
これが薄暗がりとかであれば間違いなく叫んでいたが、悲鳴はどうやら飲み込めたらしい。心臓はうるさくバクバクと鳴っているけれど。
タオル一枚を巻いただけの年若い少女がいた。
今現在少女となっているサウロと、年齢や体格などもそう差はなさそうな印象に、少しだけ安堵する。
少なくとも、危険性はなさそうだと、外見だけで判断してしまったのだから。)
「な、なんでそんな恰好を……?」
(そもそもなんであんな至近距離まで近づいていたのか、眉尻を下げて困惑の表情で彼女を見やった。)
■メア > 世の中そう上手い具合にはいかないものだ、それが素直な感想というもの。
油断を突いて眠らせてやれ、そんな安易な作戦はあっさりと破綻する。
「あひゃぁっ!?」
声を失い驚いた女の子に対して、逆に素っ頓狂な声を上げてしまうのがこちら。
しょうがないじゃない、驚いたんだもの。
そんなお互いの驚き合いがあったものの、その声に周りから何の反応もないのなら運が良いのかもしれない。
もし誰かに気付かれたのなら、きっとお互いにマズイ状態になる事だろう。
驚きから、相手が自分と見て安堵をする女の子に反して。
バレタマズイ、とか考えている自分の方がむしろ心臓バクバクものである。
「え、えっとぉ…なんでって、ここ温泉だし、何かおかしい?
むしろアナタの方が、どうしてそんな格好かなーって思うんだけど、どうなんだろう?」
おちつけー、おちつけー、と心の中で言い聞かせ。
大きく深呼吸の後、気まずさに真っ直ぐ相手を見れないまま、しどろもどろの説明と質問を。
■サウロ > (極度の緊張と警戒心が高い状態だった為に気付けたようなもの。
驚いた声に対して素っ頓狂な声を上げた少女の声にもまたびくっと肩が跳ねた。
互いに気まずいような間と沈黙が落ちる。
こちらは彼女のことを普通の少女だと思っている為、何をされそうになったかは分かっていない。
どうやら周囲に人もいないようだが、いつ誰が通りかかるかもわからない場所には変わりはなく。
しどろもどろに説明しながら、問い返されて自分の恰好を見る。
あきらかにサイズオーバーの男物の湯着。シャツ一枚で太腿まで隠れるだろうし、襟首は大きく開いている。
彼氏のを着てます、なんて言い訳も普通に通じるだろうが、元は男、彼氏という概念がまずない。
なので、此方も同じように、視線をちょろちょろと彷徨わせて胸元のあたりを押さえて。)
「えっと……それは、確かに……?
いや、これは、その……、い、色々、ありまして……!」
(体のいい言い訳など思い浮かばなかった。
そしてまた僅かな間を置いて、心配になるのは彼女の恰好。
タオル一枚のまま廊下を歩き回るのは、自分以上に危ない筈だ。
壁から離れて、彼女の方へと近づいて周囲を見渡して誰も来ないのを確認する。)
「とにかく、場所を移しましょう。館内はあったかいですけど…その、異性の目もありますから」
(と言いつつ、出来るだけ彼女の肌は覗かないように視線を逸らしつつ、近くのお風呂場まで一緒についていこうと決めた。
その様子は緊張や警戒もほぐれて、図らずも彼女がこっそり近づいてきていた時よりも油断した後姿になっているだろう。)
■メア > お互いがお互いに、その考えはすれ違う。
彼女からすれば、タオル一枚のこちらが危ないだろう、との考え。
こちらからすれば、悪戯しようとしてバレタマズイ、との考え。
こちらの声が響いた為に、ある意味危険度メーターが上がった状態、かもしれない。
これもまた違った気まずさの為か、少しの間沈黙が落ちる。
「あ、そう、そうだね、色々とあったんだろうね、うん」
ぶんぶんと頭を立てに振り、思いもしな言葉が口を付く、
きっと分かってない、そんな返答をしてしまう訳だが、どう思うかは彼女がどう受け取ったか。
そうしているところでこちらの心配をむしろしてくれた彼女からの提案に、?な表情を浮かべてしまう。
でもこの場所を知らない自分よりも、知ってそうな彼女がそういうならそうかもしれない、そう考えを改め。
「…あ、そうね、そうしよう。ごめんねー、案内お願い出来る?」
彼女が安全な場所に案内してくれそうなので、それを受ける事にした。
ここまでの会話でこちらの危険性がないと判断してくれたんだろう。
その言葉から、態度から、緊張は警戒が感じなくなってこれば…これはチャンス!と、懲りない考えが頭を擡げた。
案内は受けるだろう。
だが、その案内を受けている途中…安全になった、でも人の気配も疎らっぽい。
そんな良い場所が見付かれば、その隙を付いて、眠りに落とせるのか挑戦してみせるのだ。
■サウロ > 【移動します】
ご案内:「温泉旅籠「九頭龍の水浴び場」」からサウロさんが去りました。
ご案内:「温泉旅籠「九頭龍の水浴び場」」からメアさんが去りました。