2025/05/14 のログ
ご案内:「求職者向けギルド前」にシルドさんが現れました。
■シルド > 王都には様々な人間がいる。戦闘が出来る人物、できない人物。
人間なのか、そうでないのかといった違いまで含めて多種多様だ。
冒険者というくくりを取り払ったギルドのため一般人向けの求人も数多くある。
と言う事で本日のバイトはそれらの仕訳と張り出し。簡易的な面接といった内容だ。
まぁ冒険者は滅多に来る事は無いし、一般人向けの依頼も数多くある、あるのだが――。
表に出せないような求人もあるにはある。
この単眼鏡は表に出せない依頼を出してきた人物からの支給品であり、今日のアルバイトは掛け持ちの状態ではあった。
1つは普通にギルド職員のアルバイト。
もう1つは単眼鏡に仕込まれている魔法で別な雇用主の依頼に適合しているかどうかを判別出来る便利アイテム。
ついでにその別な雇用主は魔族が絡んでいるのだが、あいにくシルド本人は相手の正体に気付いておらず。
救いがあるとすれば、その雇用主である魔族からは先払いの報酬が払われているだけで、美人を連れ込めなくてもペナルティはなし、といった具合だった。
「あー、お兄さんにちょっとその仕事はきついかもねー。一応武器と防具は支給されるけど、一応警備だから冒険者の強盗とか酔っ払い相手にする必要あるかもよ?
力はあるならこっちの大商会向けの荷運びと荷下ろしはどう?
昼飯出してくれるし、そこの商会は人で探してるからマジメに働けば継続雇用してくれるかもよ?」
簡易的な面接はこの程度。
金が欲しいのか。いつほしいのか。
何時までの期間働きたいのか。長所は何か、と言う事を聞いたうえで人間の仕訳も行っていた。
■シルド > 小銭稼ぎついでに、たまに募集を出している雇用主側の人物も足を運んでいる。
――自分の所に優先的に回せば別口でゴルドを少し増やすよ、というアレだ。
真っ当な雇用先であれば普通に人は希望するはずなのだが、そうでない、2番目3番目以降に回される自覚があるという雇用先は言わずもがな、というところ。
つまり自分達よりも有利な条件の雇用先は隠しておく。目につきにくい場所に掲示しておく、等の小細工をしておけよというアレ。
と言っても大きな商会、有力な貴族の依頼などにはケチをつけにくいこともあるので大分その線引きは曖昧だったりするのだが。
そういう雇用主の相手もまた、ギルド職員【代理】の仕事に含まれるので肩が凝る。
「まー今日日きれーなおねーちゃんとかカワイー子とか冒険者じゃなけりゃ仕事探ししないよなぁ。」
冒険者でこっちに来るとすれば世間知らずか何か。
もしくは何かしらの問題があって正規の冒険者ギルドでは仕事が受けられない理由持ちといったくらいだ。
そのため、必然的に相手は野郎共ばかりで精神が擦り切れてくる。
か弱い男にとってこれは大問題である。ニコニコ笑顔で心の中では唾を吐き中指をおったてることも少なくなかった。
■シルド > 仕事は続く。
もっとも、大半の仕事が男との対面の仕事だったために肉体的な疲労よりも精神的な疲労の方が大きく。
――そういえばこの単眼鏡どうやって返すんだ?
そんなことを考えながら宿に帰っていくのだった。
ご案内:「求職者向けギルド前」からシルドさんが去りました。