2025/05/06 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 古書店」からラリーさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」にドリィさんが現れました。
ドリィ > 珍しく――…己にしては随分と、早起きをしてしまったものだから。
少しばかりに活動的にギルド訪問と洒落込んだ。
未だ若い新人の青年職員にちょっとばかりの粉掛けて、
愛嬌と笑顔を武器に“早起き特典”なるものを強請ってみたなら
掲示板に貼り込む前のギルド依頼を幾つか見繕って渡してくれた。

なので今は。閑散と人気無い併設酒場の、白んだ陽光射し込む窓際席にて。
ゆったりと優雅に長い脚を組みながら、拝借した依頼書を検分している最中。
流石に此の時刻から酒を侍らすは罪深いので、
――…ハーブティと、朝食代わりのハムの乗った黒パン一切れ。

「ナルホドねぇ。まだこの時間だとぉー…… こぉゆう…」

夜に見掛けない種類の、旨味のある依頼も残ってるわけだ、と。
女は繊指に挟み持つ紙面を眺めつに興味深く独り言ちた。
夕暮彩の双眸に、長い睫毛が紗を孕む。厚ぼったい唇が、パンを食み。
この味を肴にするなら、――…葡萄酒だったな、なんて思いながら。
至極健全にハーブティのカップに指を絡め、薄い縁に口元寄せて、嚥下した。

ドリィ > カップ一杯を飲み干し、パンも陶皿から消えた頃。
女の手には選り分けられた一枚の依頼書が残っている。

ひょいと身軽に席を立てば拝借した数多の依頼書を返却がてら、
その一枚の受諾を伝えて印を貰い。ついでに先程の青年職員に礼代わり、
テイクアウトオーダーしたビスケットの一枚でも差し入れてギルドを後にする。

さあ、すべきが決まれば午後は出立準備に費やそうか。
伸びヒトツに女は白昼を往くだろう。
事を為した後の満足感をアテに舐める酒が旨いのは違いないのだし――。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」からドリィさんが去りました。