2025/03/06 のログ
■グスタフ >
■グスタフ >
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からグスタフさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者向け宿屋」にハーラさんが現れました。
■ハーラ > 【待ち合わせ中です】
ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者向け宿屋」にティアリスさんが現れました。
■ハーラ > 王都の平民地区に数ある冒険者ギルド。
その中には、遠方から訪れた冒険者向けに滞在用の宿を用意しているものも多い。
それらは冒険者であればお得な値段で利用でき、本来の目的である宿泊の他、
一時の拠点や依頼者あるいは冒険者同士での打ち合わせの為の部屋としても利用されていた。
「入るよー?」
その一室の前、褐色肌の女冒険者がドアをノックする。
彼女、ハーラの目的もまた、宿泊ではない。
入室を促されれば、彼女はすんなりドアを開けて入っていくだろう。
「待った?ティアリス」
先に部屋に入っていた相手は、同僚の冒険者。
そして、最近はハーラの暗殺者としての腕前を見込んで、
特殊な依頼をお願いするようになった”情報屋”だ。
■ティアリス > 宿泊、拠点、情報交換の場。
多様な使い方があるものの、ギルドはいずれも良心的な価格で提供してくれる。
幾つかあるうちの一つ、その一室。
「うん」
ノックされれば、中から短い返答。
ドアを開けて入ってきたハーラを、ベッドに座ったまま見上げるティアリス。
「いや。私もついさっき来たところだ」
お互いに冒険者として、以前ギルドで出会った同僚。
彼女が暗殺者の系譜ということは、つい最近知ったことで。
それならばと、自らの情報屋としての仕事と組み合わせ、とある特殊な依頼をやり取りする仲になった。
まぁ座って、と彼女を促し、膝の上に置いていた資料に視線を落とす。
■ハーラ > 「はーい」
ハーラはベッドに座るティアリスの対面に椅子を引っ張ってくると、そこに腰掛ける。
そして、ティアリスの膝の上の資料を一緒に覗き見る。
「ふーん…これが今回の標的ってわけ?」
暗殺者としての訓練を受けているとはいえ、ハーラはあくまで冒険者。
これまでは冒険者向けの討伐依頼がその技能を活かす場であり、
その標的も魔物や盗賊といった、ハーラとしては少し物足りないものであった。
そこにティアリスが持ってくる依頼は、それらより幾分か危険なものであり、
ハーラの実力にはむしろ見合ったものであった。
「ちょっとよく読ませて?」
ひょい、とティアリスの膝から資料を手に取る。
そこに書かれているのは、王国に危険をもたらす魔族の情報だろう。
異国の人間であるハーラにとっては、正直に言ってしまえば王国と魔族のどちらが勝っても関係のないところであるが、
ティアリスからすればそういうところも頼みやすい点かもしれない。
■ティアリス > 正面に座ったハーラが覗いてくるなら、見やすいように資料を差し出す。
そこに記載されているのは、王国に害をなさんとする中級魔族。
また初心の冒険者を狙い金品などを奪い去る賊の一味など…
兎に角、それなりの腕を持つ標的が取り揃えられていた。
「まぁ、王城の連中からはあまり重要視されてない連中だね。直ちに危険はない…とかなんとか」
要は後回しにされているということ。
膝上から資料を拾い上げられることに異議はなく、自由になった脚を組んで資料に目を通すハーラを見守る。
王国と魔族、どちらかが優勢になる事態はティアリスにとっては好ましくない。
なので転覆を企む魔族──ここに書かれているような連中は、正直邪魔だった。
討伐してくれる者がいればありがたい…というわけで、ハーラをその相方と見込んだのである。