2024/12/04 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区・酒場」にクローネさんが現れました。
■クローネ >
『お前!僕を誰だと思って…!!』
陽の落ちた酒場、一人の身なりの良い青年がこけつまろびつ、酒場から通りへ転がり出る
お世辞にも顔立ちが良いとは言えない、そんな青年の頬には見事なまでに真っ赤な平手打ちの跡が残されていた
「うっさい知るかバーカ」
そんな男を嘲笑うように、今まさにその男を蹴り出しただろう薄着の女が酒場の入口で辛辣な言葉を投げつける
まぁ、しつこい男…しかも自分を値踏みするように見てきた男に腹を立てて──といったよくある酒場での揉め事である、が…
「王族だか貴族だか知らないけど肩書きで女抱けると思ってんじゃないわよ、ダサ坊」
吐き捨てる様にしてその右手に魔力の渦を纏ってみせれば、
慌て帯びてた様に青年は夜の路地へと駆け込み、逃げていった
「──ふん」
つまらなさげに鼻を鳴らせば、女は酒場へと戻っていく
金持ちの客逃がすなよ、と酒場の店主から一つ文句を言われるも気にせず「エール」と返事をし、カウンターの椅子へ憮然とした態度で足を組み上げ座り込む
「金とか立場で会話する男マジ嫌いだからさー、
追い出されるのヤだったらそういうのに充てがう女用意しといたら?店で」
口の減らない女だ、と一聞でわかるぼやきを零しながら、どんとエールの注がれたタンブラーを受け取ればぐいっと煽る…飲みっぷりはそれなりである
■クローネ >
その後もこの辺りの男は根性足りないだの
こないだの男も顔だけで短小野郎だっただの
酒場の店主の鮮やかなスルースキルがなければ到底聞いていられないようなクソビッチのぼやきは続く
「あ、今日ギルドで丁度いい仕事なかったのよね。ツケでいい?」
挙げ句の果て、エール3杯を飲んだ上での発言までこの始末
「いいのよ、宿はどっかテキトーな男でも拾うし」
免疫のない青くさい騎士とか、駆け出し冒険者の田舎者とか、
この王都は広く、カモはあちらこちらに歩いている
こんなことを日々繰り返しているのだから、ギルド周辺での女の悪名というのも広がって然りというものだろう