2024/12/01 のログ
グラスシエル > 「……もしかして俺はこのまま野宿なのか?」

膝の老猫は静かに目を瞑ってる。 このままそっと持ち上げてそっと隣において宿に行こう

「……おい、ズボンに爪をたてるな、踏ん張るな」

申し訳無さそうな態度だったはずの老猫が無言で爪を立てその場に踏ん張って抵抗する。 手を離すと老猫は申し訳無さそうに少年を見上げる。

「……くそが、好きにしろ寒くなったらお前放り投げて宿いくからな」

もう十分冷え込んで寒い中、少年は膝をベッドとして老猫に献上することになる。 座ったままウトウトと目を閉じ
翌朝自分のくしゃみで目を覚ますことになるのだ

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からグラスシエルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 古書店」にラリーさんが現れました。
ラリー > 平民地区内のその小さな古書店は、わりと地区の中心の近くにありながらほとんど目立たず、立ち寄る者もそう多くない。
また古書店という性質上、商品の劣化を避けるために出入り口の向きなど日差しが殆ど入らない設計になっていて、店内は薄暗い。
そんな店の奥、接客カウンターの向こうで椅子に座って文庫本を読んでいる店番らしき少年の姿があった。

この店は少年の実家が経営しているもので、書類上は別の人間を立てているが実質的な店長は少年が務めている。
それ故、この店は少年にとって学院の図書館以上に自由のきくテリトリーである。
獲物となる対象が訪れれば、ほぼ確実に術中に囚われる羽目になるだろう。
もっとも、客足の少なさから獲物の出現は図書館以上に運任せではあるが…その時はその時、が少年のスタイル。
ただ静かに、読書に没頭しながら客の訪れを待ち続ける。

なお主な客層は通常の書店では見つからないような商品を求めるマニアックな本好きか、
遠方の客との本のやり取りの依頼を受けた冒険者あたりとなる。
少年の修理の腕はそれなりに定評があるため、そうした依頼もぼちぼちやってくる。

「…ん」

そうしていれば来客を告げるドアベルの音が響いて、少年はゆっくり本から顔を上げ
珍しく現れた客の姿を視界に入れた。
さてその客は少年の獲物になりうるような者なのか、それともなんでもない一般客か…。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 古書店」からラリーさんが去りました。