2024/11/16 のログ
セカンド > 「エールはなぁ。夏は渇いた喉にええんやけど、冬になるとこれがまた空気が乾燥してて美味いんよなぁ」

酒クズの発言である。
酒はいい。僅かな間でも苦しみを忘れさせてくれる。
実験と称して業務時間中に飲酒を重ねた結果、少しづつエンジンがかかってきた。とはいえ職場、無茶はできない。

「~~♪」

実験用に並べた同じ形のグラスを片付けつつ、鼻歌を歌う。
普段が仮面のような無表情の女がそんな振る舞いをするのは珍しいらしく、酒場の多くの人から注目を集めていた。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」からセカンドさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にシアンさんが現れました。
シアン > 冬がやってくるのだと伺わせる肌寒い気温に冷たい風。
日もすっかりと落ちて月が登ってくる時刻ともなれば寒気も一入で一層染み入り、
歓楽街や娼館街なんかには酒や女や男を求めて夏場程も熱気と活気に満ちていた。

そこな一つの軒先から酒瓶片手に出てくる、赤ら顔だが千鳥足でなくのんびりと歩む上背も体格の厚みもある男。

「はー……」

酒と熱気で汗ばんだヘッドバンドを取ってはボリューミーな髪を旋毛あたりで一括り。
麦酒の瓶に直接口を付けては喇叭飲みして、炭酸をたっぷり含んだから、げ~、とか、
周りに聞いている人がいないからって盛大にゲップしながら人気のあるところからどんどん離れ……

「ぃよいしょーぃ」

年寄りくさい掛け声一つ。川辺を臨めるベンチにどっかりと腰を落として背もたれに背も片腕も預けた。

友人、知り合い、ついでに知らない人まで巻き込んでの宴会騒ぎしていたのだが、
そろそろ飲み過ぎのラインに差し掛かってきたし店内がやたら暑いしで抜けてきた。