2024/11/04 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からカミュさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 古書店」にラリーさんが現れました。
■ラリー > 平民地区内のその小さな古書店は、わりと地区の中心の近くにありながらほとんど目立たず、立ち寄る者もそう多くない。
また古書店という性質上、商品の劣化を避けるために出入り口の向きなど日差しが殆ど入らない設計になっていて、店内は薄暗い。
そんな店の奥、接客カウンターの向こうで椅子に座って文庫本を読んでいる店番らしき少年の姿があった。
この店は少年の実家が経営しているもので、書類上は別の人間を立てているが実質的な店長は少年が務めている。
それ故、この店は少年にとって学院の図書館以上に自由のきくテリトリーである。
獲物となる対象が訪れれば、ほぼ確実に術中に囚われる羽目になるだろう。
もっとも、客足の少なさから獲物の出現は図書館以上に運任せではあるが…その時はその時、が少年のスタイル。
ただ静かに、読書に没頭しながら客の訪れを待ち続ける。
なお主な客層は通常の書店では見つからないような商品を求めるマニアックな本好きか、
遠方の客との本のやり取りの依頼を受けた冒険者あたりとなる。
少年の修理の腕はそれなりに定評があるため、そうした依頼もぼちぼちやってくる。
「…ん」
そうしていれば来客を告げるドアベルの音が響いて、少年はゆっくり本から顔を上げ
珍しく現れた客の姿を視界に入れた。
さてその客は少年の獲物になりうるような者なのか、それともなんでもない一般客か…。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 古書店」にミルラさんが現れました。
■ミルラ > (ドアベルを控えめに鳴らして扉を開け、店内へと足を運んだのは王立コクマー・ラジエル学院の制服を着た少女。
十五歳ほどの年の頃、白い肌に整った顔立ちと目立つ金髪に、透き通った碧い瞳。
まだ真新しい制服を身に纏う少女は学院に入学したばかりで、授業で使う参考書を探しに学院の帰りに、
偶然見つけたこの古書店に足を運んだ。
それなりに王都の書店に詳しいつもりでいたものの、この古書店に足を踏み入れるのは初めてで、
日差しがほとんど入らない薄暗い店内を軽く見渡しながら、店の奥に座る少年を見つけると軽く会釈する。
随分と若い店主だなぁという感想。年が近そうな若い少年だからこそ、危機感や警戒心は薄れたようで。
ここが少年にとって獲物を待つ狩場であることなどつゆ知らず、
授業に使う参考書を探しながら普通の本屋にはおいていないようなタイトルが陳列しているのを眺める。)
「────あれ、この本……」
(手に取っても大丈夫だろうか、と思いつつ、魔物に関する書物を一冊手に取る。
完全に意識は店主たる少年から逸れており、彼の視界の範囲内で本を開き、完全に無防備な状態を見せて。
果たして獲物とするか、ただの客とするかは彼次第。)
■ラリー > 扉の向こうから現れた客の姿を認めれば、少年は軽く瞬きを一つ。
着込んだ制服を見てウチ(ラジエル学院)の生徒か、と内心で呟きながら、会釈をされれば
座ったまま軽く頭を下げて応じる。
少年の方はといえば客の少女とほど近い年齢であろうということ以外にこれといった特徴はなく、
退店後一日も経てばもう忘れてしまいそうな程度の薄い印象。
一度視線を交わしたあとは少年の方も特に少女を露骨に目で追うようなことはせず、本に視線を落としている。
静かな店内なので、少女のか細い独り言も少年の耳に届く。
目当ての本でも見つけられたのだろうか、などと考えながら、視界の範囲内にいる
少女の姿をちらりと見やり。
…静かな時間がしばし過ぎた後。
読んでいる本のページの文字が、あちこち不規則に赤い光を放ち始めるのを少女は目にするだろう。
その途端、少女の手は勝手にページを捲り、本から手を離すこともできず更に光る文字を眺めることになり…
2、3ページほど捲ったところで、少女の意識は完全に剥奪されてしまっている状態に陥るだろう。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 古書店」からミルラさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 古書店」からラリーさんが去りました。