2024/10/29 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にアウレリアーノさんが現れました。
■アウレリアーノ > ざあ、ざあ、ざあ、と雨粒が大粒で降りしきる雨の日の午後。
昼日中でも晴天ならとかく雨天では憩いの場として知られる広場も人気は疎ら。
そこで、
「おうるぁあぁぃ!!」
怒気と気合がたっぷりこもった大声を張り上げて、野球の投手みたいな姿勢で野球の球よろしく小さな拳をぶん回す少年の姿があった。……野球の球みたいに拳を鼻っ柱に叩き込まれて回転するガラの悪い男だとか、刃物やら警棒やら凶器を携えた実に大人げないガラの悪い男たちやらも。
「ぃよいしょぁぃ!!」
一人を回転するほどぶん殴って張り倒したそばからもう一人に腕を掴まれれば、
気合一閃今度はこっちも掴んで変形型の一本背負いのような投げ飛ばし方。
下? タイルが敷き詰められているのでそこに叩き付けられちゃあ悶絶だ。
「どうしたどうしたー! さっきの威勢どこいったこるぁ! 掛かってこんかい!」
事の発端は。カツアゲ。見目、背丈も低いし華奢な少年が、屋台でこれでもかってぐらいの量を買い込んでいるのを目につけたチンピラがその財布に目をつけて。ただいま、返り討ちにあっているという訳である。……とは、いえ、圧勝というには少々格好が悪い、何発か殴られるわ蹴られるわ警棒で頭引っ叩かれるわで顔に幾つか痣を作って頭からは血が流れている。痛いわ、絡まれた状況も腹立てばこんなチンピラに反撃許すわの状況に余計腹立って、少年、額に青筋ばっきばきに立っている。そこからさらにもう何発も殴ったり殴り返されたり、して――
「ぁ゛ー! もう! なんつーこっちゃ! こんな弱くなっとるとは思わんかったわ……!!」
全員追い返したあと、びしょ濡れの身体を東屋に避難させながら文句もしとどにどかっと腰を下ろしていた。
■アウレリアーノ > ずぶ濡れになったマントで腫れてきた頬を冷やしたり血がじわじわと溢れる頭の裂傷を抑えたり。と、しながら、つい腹立って買ってしまった喧嘩に後悔……は、していないが、どいつもこいつも殴った後もまだ気が晴れない。少年の姿になってしまってからというもの全盛期と比べれば見る影もない程であるのは自覚していたが、まさかここまでとは、というのは何度目か、此度もだ。
「くそー。いたー。もー。ほんとなー。
こんなんだったらファイヤボールの一発や二発ぶちかま……。
……いや流石に死ぬなそれは。流石にそれはちょっとな……」
魔術の一つや二つでも使えば良かった、と、口にしたところで思い直して首を振る。
怪我の手当もそこそこにして雨と喧嘩でぐちゃぐちゃになった鞄の中を漁る。
こいつでぶん殴ったりもしたせいで昼飯もぐちゃぐちゃだ。
潰れた、サンドイッチだったものの包装を破いて口の中に放り込む。
もぐもぐ。
もぐもぐ。
「うまい♡!」
見た目はひどいし食感も本来のものから比べれば酷いが、尚、美味い。
トマトの酸味と甘味に分厚いベーコンの塩見が丁度いいLBTサンド。
食うまではイライライライラしてたが食ったらすぐにニコニコである。
■アウレリアーノ > たまに、口の中が痛いのなんのと零していてもお昼ごはんにどっさりと買い込んだ、見目はかなり悪くなったが味は上々のものを腹に詰め込むだけ詰め込んだ頃には雨もいささか弱くなった。丁度いい、と、マントを頭から被って帰路へめがけて、走り出す。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からアウレリアーノさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」にギンジョウさんが現れました。
■ギンジョウ > 雨の降る夜、冷えた身体をさすりながら、
平民地区の酒場に身を寄せる。
しっとりとした髪を後ろに撫で付け、
カウンター席に歩みを進めて、
丸椅子に腰を下ろしては、さっそく注文。
「ホットワインを一つ。」
さすがに寒い。
暖かいものが欲しくて、ホットワインを注文して、
それが給仕の少年の手から差し出されれば、
その手に指先を触れさせながらニコリと微笑み。
「ありがとうございます。」
女のその微笑みを見てか、
それとも肉感的な身体を見てか、
ぽ、と赤らんだ顔を隠すように少年は一礼して仕事に戻っていった。
「ふふ…♡」
可愛い♡と心の中でほくそ笑みながら、
ギシ、と椅子に体重をかけて足を組んでホットワインを一口飲んだ。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」にエリビオさんが現れました。
■エリビオ > 肌粟立つような寒さの中でふと立ち寄った酒場にて温かいワインをちびちびと飲んでやり過ごしていた。
窓辺を打つ雨を何気なく見つめていた瞳は、何気なく目をやったカウンター席にいる着物姿の人に目が移り。
「あっ」
何かを言おうと出た言葉はウェイターの少年とのやり取りを見て唇に閉ざし。
その一部始終をニヤニヤと見つめながらグラスの残りを煽っていった。
そしてウェイターが去り、女性が満足げな笑いをあげる姿をみて席を立ち。
「へぇ……ギンジョウさんってああいう人が好みなんだ。」
クスクスと喉を震わせながら隣のスツールに座り。
悪戯っぽく細めた黒瞳が嬉しそうな横顔を遠慮なく眺める。
■ギンジョウ > ちびちび…と、まだ温かいワインを飲んで、
頬を赤らめている少年給仕を見て、
いろんな意味で今日はいい日だなと思っていたところ。
隣のスツールに座ってきた少年を見れば、
一瞬驚いたように銀色の瞳を丸くして。
「エリビオ君♡
うふふ…♡そうね、可愛い子は好きよ♡」
すり、と上体をエリビオの方へと寄せて、
そっとその耳元に唇を寄せる。
「もちろんエリビオ君みたいな子も好き♡」
と、嘘偽りない言葉を囁き。
空いている左の指先は少年のグラスを持つ手から、
二の腕、胸元と、なぞって行こうとしている。
■エリビオ > 酒に陽気さのレベルが上乗せされ、小さく驚いた顔ですら、あは、と明朗な笑いをあげた。
「食べちゃうの?あの子も俺みたいに。」
相手の上機嫌に躊躇いもなく脇腹を軽く小突……けなかった。
耳によるその甘い熱声に震えてしまって
「……んっ、またまた、ギンジョウさんはリップサービスが上手」
艶めかしく体を這う手にぞくり、と背筋を粟立てて、空のグラスが大きく揺れる。
アルコールとは別の熱に目元を染めた少年は、こちらからも彼女の肩をやんわりと抱いて。
異性の昂ぶる熱を教えて。
「ギンジョウさん、肌寒いからさ。こういうことされると、もう我慢できなくなるよ」
蕩ける声を鼓膜に震わせたあと、熱い唇ではむ、と耳たぶを食んだ。
■ギンジョウ > お酒の手も借りて、また大胆に女は身体を少年に寄せた。
「……ふふ、どうしよっかなぁ…♡」
ちらり、と少年給仕を見詰めて、舌なめずり。
その様を見て、ぐ、と前かがみになる少年給仕を、
また愉快そうに見た後、すぐ傍らの少年を見上げる。
「あら、リップサービスだなんて。
まぎれもない本心だよ…?」
つつつ、と指先が少年の身体を這う。
殻のグラスが大きく揺れるのを見ては、クスリと微笑み、
やんわりと抱かれる肩をそのままに少年の方へとしなだれかかる。
そうすれば、周りからは見えないカウンターの下、
少年の股座部分を指先で煽る様に触れようとして。
「ゃんっ…♡
……ふふ、えっち♡」
耳朶を食まれてピクンと身体を跳ねさせると、
熱を孕ませた瞳で少年の瞳を見上げる。
「…二階、借りちゃおっかな…?」
ちらり、と少年の顔を見やったまま、
今度はマスターへと視線を移して、
す、とカウンターの上へ硬貨を数枚差し出す。
エリビオが受け入れれば連れたって二階へ上がっていけばいい。
この場所でまだ戯れていたいなら、その後でも構わないが。
■エリビオ > 「ダーメ、俺をからかうときは、俺を見てなくちゃ。」
背後の少年に舌なめずりする様子に、わざとらしく膨れ面を浮かべ。
ぐりぐり、と額同士を強くこすりつけて、メッと叱るように軽く睨みつける。
そんな戯れもホットワインより甘い言葉には、すぐにしどけなく赤い瞼を落とすのだが。
「んもう。勝てないな。ギンジョウさんには。
ぁ……、 ちょっと、ここじゃ、だめだって!」
しなだれる体の重みはひしと受け止められても、妖艶な指先が股座を這えばその部分が膨らみ上がって。
恥ずかしさと切なさに長い睫毛を震わせながらも、食んだ耳たぶの先をちろちろちろ……と舐めあげていく。
距離を離す頃にはすっかりと目元を赤くして。
「うん。二階借りちゃおう。あのウェイター君に取られる前に。」
見せつけるようにしたウェイターに、罪悪感からぺこりと頭を下げながら。
彼女と身を絡めるようにして二階へと。そして扉を締めたならば二人だけの世界へ――
ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」からギンジョウさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」からエリビオさんが去りました。