2024/10/16 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 古書店」からラリーさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にアウレリアーノさんが現れました。
アウレリアーノ > 夕暮れ時――
夕焼けが空を赤々と燃やして西日が街も人も赤く照りつけている。
昼日中も賑やかだが日が落ちるにつれ尚賑やかになっていく大通り。
其処な程近く。
河川が流れる傍には季節の花が添えられた遊歩道。
買い物の途中にふらりと立ち寄ったり、デートの途中の休憩、犬猫の散歩、等々、等々、
夜にはカップルだか何だかの野外プレイや視姦プレイの絶好スポットにもなるというが……
兎角そこな一角のベンチに、ずぶ濡れの少年が一人と猫が一匹。

「ぶえくしょい!」
『ぷえくしょん!』

揃ってくしゃみをしていた。

猫は、真っ黒な毛並みに、大きな体躯とでっかい顔に鋭い目尻の、近所の地域猫兼ボス猫。
“彼”が散歩中にうっかりと柵の上から足を滑らせ川にドボン、そこを、少年が発見して助けに川にドボン。
……これで、少年が猫を助けたというならいい話なのだが……
少年のほうが溺れかけて猫のほうがマントを咥えて近くの縁まで救助するという実に間抜けな話。

「かたじけない」
『ぶぁー』

一人と一匹。絞ったマントで仲良く包まりながら、近くの目撃者が差し入れてくれた熱い紅茶と温いミルクを啜っている。

アウレリアーノ > 次第に夕日が落ちて宵空が広がり気付けば月が代わりにしっかりと見え始める頃。命の恩人になったボス猫と便宜を図ってくれた人達それぞれと親交を深めた後お別れをし、『泳げなくなっとる……』とひっそりとショックを受けつつの帰路に着くことになった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からアウレリアーノさんが去りました。