2024/10/14 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にシグルズさんが現れました。
シグルズ > 平民地区のとある酒場の裏側を通る路地を、積み重ねた木箱が歩いていた。
木箱は5段重ね、屋根に届こうかというほどの高さ。
フラつくことなく真っ直ぐに進んでいった木箱の塔は、安定を失わないまま地面に着地する。
横には既に運ばれた後の木箱が列をなしており。
木箱の影から出てきたのは、1人の青年だった。

「――ふゥ、これで全部かな。
 思ったよりも少なくてよかった」

馴染みの酒場で酒を飲んでいると、主人が腰を痛めてしまって荷物を運ぶのに苦労しているという話を聞いたのが1時間ほど前。
今晩の酒代と引き換えに青年は荷物運びを引き受け、持ち前の腕力で手短に仕事を片付けたのだった。
仕事というものでかいた気持ちのいい汗を冷ますように、手近な木箱に腰掛けて手扇で胸元を煽ぐ。

シグルズ > 「おーい、おっさん。運び終えたから見てくれるかい?
 問題なかったらこの店で一番美味しい酒を頼むよ、瓶ごとね」

小休止を終えて、腰掛けていた木箱から立ち上がる。
あまりにも早く終えすぎると、他人の手でも借りたりズルをしたのか疑われそうだったので、時間を潰す目的もあった。
裏口から店へと戻りながらカウンターにいる店主に声をかけ、満悦そうな表情を浮かべながら、労働の対価を要求したのだった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からシグルズさんが去りました。